monologue
夜明けに向けて
 



「明日を創む主」ハジマーシュと呼ばれるオランダ帰りの妖術アーティスト森宗意軒は殺し合いに興味なく原城の戦場を現代のミュージカルやオペラの舞台の先駆けのような舞台にした。戦死した幕府軍の司令官板倉重昌に代つた松平伊豆守が石火矢台というものを築かせてオランダ船から大砲を借りうけてその石火矢台にすえているので敵であるはずの伊豆の守信綱さえ使って盛り上げる。大砲の弾は大きすぎてまともに前に飛ばず音ばかり大きかったので大砲を打ち上げ花火のようにプロジェクトのクライマックスで使うのだ。ここという時合図して大砲を射つように信綱と打ち合わせしたのである。伊豆の守にとっては気の進まない職務上の人殺しよりずっとましだったのでしかたなく首肯して引き受けたのだった 。 .
fumio

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