何もしない方が良い場合もある

【何かをすれば毛が増えるのは幻想】

いつもご相談を承っていて感じるのが、「何かをすれば毛が増える方に働くだろう」とか「何かを使えば頭皮の状態が良くなるだろう」考えている人がとても多いことです。この「何かをすれば」と言うのが大体決まっていて、効果のある育毛剤を使えばとか、マッサージをすればとか、何らかの形で頭皮や体に作用を与えることなんですね。

頭皮に異常が出てている時、毛に元気が無くなった時、毛が細くなってきたと感じた時、明らかに地肌が見えて薄くなってきた時、こんな時検討するべきことは、まずは何もしないことに尽きます。

このブログに時折「どうしたら良いですか？」と言うようなご質問が投稿されることがあります。ほとんどの場合、ご質問を投稿された人のことが分からないですから、「何もしない方が良いんじゃないですか」と言う回答になります。

お電話で相談室のご予約下さる場合も、「相談室に行くまでどうしたらいいですか？」とご質問されるので、こんな時も「何もしないで下さい。できれば湯シャンだけで」とお答えします。

【何もしないと改善することが多い】

ほとんどの人は、何もしないことに不安を覚えるようですが、今まで色々やってきた結果、今の頭皮や髪の毛の悪さ加減が出ているのだから、それを一旦捨ててしまう方が、何が良いのか悪いのかを判断するのに役立つのです。

これは食べる物でも同じです。一度リセットしてしまうことで分かることが多いのですね。

以前、「5年ほどの間頭皮が痒くて痒くしてしかたがない。いろんな皮膚科に言って治療したけど全く治らない。」と訴えられてから相談室にお越しになった人がいます。相談室に来るまで1週間程度日があったので、「その間は、湯ャンだけにして下さい。もし痒いがひどくなった場合は、湯シャンは止めて今まで通りにして下さい。」とお願いした。

【痒みが激減】

どの皮膚科に通っても脂漏性湿疹・皮膚炎と診断されて、同じような薬しか処方されなかったらしいです。1週間湯シャンだけにしたところ、薬を使っていた時の10分の1に痒みが激減したとおっしゃっていました。

と言うことは、この人は脂漏性湿疹・皮膚炎じゃなかったのが分かったのです。何もしない期間を作ったから症状が軽減して、本当のことが分かったわけですね。

それが分かったので、その人には頭皮の荒れを改善する為のケアに取り組んで頂きました。あれから3年くらいになりますが、今では不快な痒みは全くなくなり、毛は元気に生育するようになっています。

ただし、本当の脂漏性湿疹・皮膚炎だった場合は、湯シャンをするだけにすると悪化して悲惨な状態になるので、十分ご注意くださいませ。

育毛に関するケアも同様です。
今の日本人なら今まで頭皮に対して負担を与えていますし（小さい頃から皮脂を取るケアをしている）、食習慣や生活習慣がとっても悪いです。

それらを一度チャラにしないと本当のことが分からないのですね。弊社では、そのチャラにする方法を採ってからケアに取り組んでいます。が、頭皮のケアに関してはチャラにできますが、食習慣や生活習慣に関しては、ケアに取り組むご本人しかできません。

先入観をもってご自身の生活を変えることが出来ない人は、たいてい失敗します。素直に変えて下さった場合、上手く行っても行かなくても変化が分かるので、後々のケアの修正に役立ちます。

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