地震の影響は家屋を倒壊させ、そのすぐ後に大津波であらゆるものを押し流し
さらにはライフラインの生命線ともいえる原発を機能不全に追い込み、
わが、安全で勤勉な国民が築いてきた日本、を国家的な危機に引きずり降ろした。
あの世界のトヨタですら、災害の影響で自動車の部品供給が出来ず、
北米の生産を中止せざるを得ないというんである。
夏場の電力不足も深刻で、工場などの操業を一時間繰り上げるサマータイム制の導入も検討されている。
私達がこれまで世界に冠たる経済力の恩恵を受けて築き上げてきた、「便利」というインフラは
実は砂上の楼閣であったことが身に沁み入る。
かといって戦後復興期の、時折予告なく停電が発生したり、
夕暮れ、路上に打ち水をして、バンコという木の台を持ち出し、団扇で涼をとった時代に
帰れといっても無理であろう。
第一、家屋の構造が通気性のあった「しっくい」ではなく、
温度を遮断して密室状態にする新建材が主体になるなどと、はっきり昔とは違うし
もはや私達は、エアコンなしでは生きれないほどに順応性を欠いているんである。
そんな中で昨年並みの暑い夏が日本を襲えば、まさに焦熱地獄となるのであろうか。
「生きてるだけでも丸もうけ」と思わなくてはならない未曾有の大災害
制御不能に陥ったやっかいな福島第一原発、いまだ行方不明者多数という惨憺たる現実。
しかし、今回の大震災、その余波は実はこれからなのかも知れない。
そしてその時に社会のお役に立つのは、
戦後復興を築いてきたおじいちゃん、おばあちゃんたちの智慧であるような気がしてならないんである。
さらには戦後の貧しい日本を見知っている私達ではなかろうか・・・。
万人の叡智の結集をもって凌がねばならない国家的危機
がんばれ日本