いやはや、とんでもないんである。
超大型台風16号、
九州の西岸を韓国に向って北進、風速45メートル、最大瞬間風速は55メートルにも達するというんである。
思い出すのは平成3年のこと・・・・。超大型台風19号が佐世保市に上陸してその東側に位置する佐賀県を襲った時のこと
その時に初めて経験した、最大瞬間風速60メートルという未知への遭遇と恐怖
何でも鹿児島県の航空自衛隊の基地では最大瞬間風速88メートルを記録したというんであるからまさに超凡破格。
電信柱が倒れ、家のガラスが内側にブワーッと膨れ上がった。
車庫は吹き飛ばされ、私はなす術もなく家の中でただオロオロするばかりであったのだ。
幼い頃の日活の映画に石原裕次郎主演の「風速四十米」というのがあったのだが、まさか映画の世界でもあるまいに、今回の台風もその規模だというんである。
はたして夜中三時頃であったろうか・・・・物凄い暴風の音で目が覚めたんである。
ちょっとした戸締りはしたつもりであったが、私の愚かな心の油断の隙間を突いて、台風の猛烈な暴風は容赦なく住宅ローンの残る我が家を容赦なく襲ってきたのだ。
以前に、我が家のささやかな庭・・・(ノルウェイの森と名付けている)の花ミズキが大風でなぎ倒された苦い記憶が甦り、
目をつむり再び眠ろうとするのだが、どうにも物凄い風にやり切れないでいた。
そこで、いいアイデアが浮かんだのがこれ・・・・。
今おじさんバンドで課題曲として選んだビートルズのRAINを、繰り返しモードで聴きながら、風の悪魔的なうなり声をやり過ごそうと試みたのである。
結果は半分は上手くいったのだが・・・・。
どうして半分かといえば、自分のパート(ジョン・レノン)のパートを集中して聴くあまりに却って目が冴えてしまったのである。
でもお陰で少しは暴風の恐怖を忘れることができたのが正解。
しかし、今日が敬老の日で、仕事がお休みなので助かった・・・良かったと心から思う。
こんな暴風の中、片道50キロの高速道路運転はちょっと怖い。
まあ若い頃の石原裕次郎みたいに無鉄砲なナイスガイなら、なんてこたぁないのだろうけれどね。
「馬鹿野郎風速四十五米がなんだい。はははははっ。」
今夜には朝鮮半島に過ぎ去ってしまうのだそうだが、貧しい人々が暮らす北朝鮮に被害が出ぬように祈るばかりである。