この日曜日は、カレンダーに×印をつけながら、指折り数えてこの時を待っていた長崎小旅行の日でありました。
音楽仲間12人を連れ立って、思案橋のライブハウス「ティン・パン・アレー」に行くことにしていたのです。
何故かって・・・・・。
私が上京すると夜には必ず訪れるという六本木アビーロードのハウスバンド「PARROTS」が来るからなんです。
世界一と云われるビートルズのトリビュートバンドがPARROTSなんです。
そこで、4時に武雄を出発、
ライブハウスには7時過ぎに行けばよかろうと・・・
前祝に居酒屋で、景気付けの夕食兼大宴会をと、飛び込んだお店
ここがアタリ、というか、とても面白かった。
「生ビール10杯ねっ!」
「ハイよろこんで・・・。」
「アマダイの唐揚げ3人前お願いねっ!」
「ハイよろこんで・・・・。」
「刺身の盛り合わせ6人前、急いでねっ!」
「ハイよろこんで・・・・・。」
「携帯の電源貸してくれる?」
「ハイよろこんで・・・・・・。」
なんである。
始めこそちょっと違和感があったのだが、生ビール2杯目くらいになると、とても耳障りがよくなってきたから不思議。
サービス業の基本はホスピタリティにあり。
飲食業の基本は「前味」「中味」「後味」にあり。
なんであるが・・・・、
この「ハイよろこんで・・・・。」には正直、教えられたんである。
元々「ハイ!」という言葉は、所謂「拝」という、有難いという謙譲の美徳の込められた意味があると聞いていたのだが、
それに「よろこんで・・・。」という言葉が続くと、肯定的で前向きな響きが伝わってくるのだ。
実にいい響きではないか。
この言葉をスタッフの慣用語として使っている居酒屋さんは、
毎日プラス思考の訓練をしているようなものだと、
妙に感心しきりの私でありました。
生ビール10杯、ウーロン茶2杯がテーブルに運ばれると、
「ハイ!よろこんで・・・・。」のお兄さんは、
「良かったら、是非乾杯の音頭を取らして頂けませんでしょうか・・・・。」
全員で「ハイ、よろこんで」と応答、よしお願いしますということになると・・・・。
「本日は素敵な長崎の夜に当店をご利用いただきまして有難うございます。それでは皆様のご健勝と美味しいむお酒に対しましてかんぱーい!!!」
たどたどしいが、実に心のこもった乾杯の音頭に、全員が瞬時に打ち解けたのは云うまでも無い。
不思議なもので、これで運ばれてくる食事の美味しさも倍増したのである。
さて、その後のPARROTSのビートルズ・ライブの話は後日ゆっくりと、たっぷりと致しませう。
「ハイ!よろこんで・・・。」簡単そうで中々云える言葉ではない。
我が、「ひぜしん」でも流行らせようかなあ・・・・。