劇場と映画、ときどき音楽と本

オペラ、バレエ、歌舞伎、文楽などの鑑賞日記です

東京フィルハーモニーのベートーヴェン

2020-09-06 10:49:21 | 音楽
9月25日(土)の昼に文京シビック・センターの「響きの森」シリーズで、ベートーヴェンのピアノ協奏曲5番「皇帝」と交響曲6番「田園」を聴く。指揮は小林研一郎、ピアノは小林亜矢乃。15時開演で15分間の休憩を挟み、終演は17時ころだった。客席は千鳥格子の配列で、若干の空席も見られた。オケは50人ぐらいの2管編成で、コントラバスは5本。弦の配置はそれほど広げていないが、管の前には、譜面台よりも一回り大きなアクリルの透明な仕切り版が使われていた。

今まで知らなかったのだが、小林亜矢乃はコバケンの長女だそうで、親子共演の「皇帝」だった。舞台では特に親子らしく振舞う様子もなく、ごく普通の感じではあったが、コバケンが80歳を迎えての共演なので、娘も何か感動した様子ではあった。演奏はベートーヴェンらしさを感じさせる端正なものだった。

休憩を挟み「田園」。ウィーン郊外の田園風景を描いたというが、2~3年前にウィーンのフォルクスオパーに行ったついでに、ベートーヴェンが住んでいたあたりの散策をしてホイリゲで飲んできたので、以前よりも何となくイメージがわいてよかった。クラシックンの曲は絶対音楽というか、具体的なイメージを伴わない作品が多いが、この曲は標題音楽で、具体的なイメージがあるため、それを経験していると、何となくよくわかるような気がした。

今年はベートーヴェンの生誕250周年ということで、いろいろとベートーヴェンの演奏会が多く、チケットを買っていたのだが、コロナ騒ぎで大半がキャンセルされてしまった。そういうわけで久々にベートーヴェンを聴いて楽しんだ。

帰りにいつものスペインバルで軽い食事。鳥レバーのピリ辛の煮込みや、豚肉と白いんげん豆の煮込みなどを食べる。