毘沙門湾へ

2010-07-02 23:55:00 | 自然&いきもの+ゾウのはな子


二十日ぶりのご対面。新入りの子猫が・・・!


 今日(2日)は4時30分に目覚ましをセットしていました。天気が持ちそうだったら、毘沙門湾までひと走りしてこようと思ったのです。
 実を言うと、出かけるまでは躊躇していました。二回目のアラームで何とか起きることはできたのですが、身体のエンジンのかかりがわるく、暖気運転にかなり時間を取られてしまいました。いっそのこと、雨だったら行かない理由ができたのに・・・と考えたほどだから、いかに後ろ向きだったかよくわかります。
 5時30分に出発しました。予定より30分遅れですが、バイパスを飛ばせたのと、観音埼と浦賀に寄らず横須賀から久里浜へショートカットしたので、三浦海岸で200円の朝食を取ったのに、約2時間後の7時40分には毘沙門湾に着くことができました。

 行かなかったら、きっと後悔するだろう・・・そう思って重い腰を上げたのですが、正解でした。一年ぶりにネコおじさんに会って、いろいろ話を聞くことができたから。
 「やせっぽち」の脇の下と首の後の傷についても教えてくれました。このネコはときどき「てんかん」のような発作を起こすらしく、痙攣しながらものすごい勢いで首の後ろと脇の下を掻きむしってしまうため、あのような痛々しい生傷が絶えないとのことでした。服を着せたり、爪を切ったりしたけれどあまり効果がなく、今は傷がひどくなると薬を塗ってあげているそうです。「そんな身体なのに、食欲は旺盛だし、ここで8~9年は生きているんだよ」と教えてくれました(2歳だと思いこんでいたけど・・・)。
 それを聞いて、安心したというか、彼らの「生きる力」を大いに見くびっていたことに気づかされました。
 ネコおじさんは、「後で、おいしいものをもらってくるから」と猫たちに話しかけ(何でも漁師さんから時にはマグロももらえるそうです)、「他にも回るところがあるので・・・」とニワトリさんに挨拶して、毘沙門湾を去っていきました。けげんそうな表情を自分が浮かべていたのか、「猫たちが一か所に固まっていてくれればこっちも楽なのだけど、彼らにも縄張りがあるから・・・」と言って、後は言葉を濁しました。
 ここに6匹、近所の神社に1匹、その先に1匹、毘沙門湾の浜側の駐車場にも5~6匹いる猫たちを自分と同じように可愛がってくれる人もいれば、石を投げる人もいて、人間関係のやりとりの方が難しいのだとか・・・。
 ニワトリさんも、ひとまず城ヶ島の猫たちに挨拶して、またここに戻ってくることにしました(城ヶ島大橋の料金所が無人のうちに渡りたかった。50円得するので・・・)。道路を走り出すと、一匹のキジトラがゴミ捨て場の横でお座りをしていました。そろそろご飯の時間だとわかっていたんですね! ネコおじさんの姿を確認すると、甘えた声を出しました。『私は猫ストーカー』に出てくる「猫仙人」もこんな感じの人かもしれないと思いながら、もう一度おじさんに会釈して城ヶ島へ向かいました。

 人のすぐ隣に座りたがる「ハチワレ・クルミ2号」など、常連の7匹に挨拶すると、慌ただしく毘沙門湾に戻りました。今日は何時でもいようと思ったのですが、1時間後に「やせっぽち」は木の上に戻り(出て来たときは、子猫と一緒だった)、人なつこい「サバトラ・ブチ」も涼しげな岩陰に移動して眠ってしまい、自分のそばを離れようとしなかった子猫も、日陰で風通しのいい場所をちゃんと見つけて丸くなりました。
 確かに彼らは、ニンゲンに捨てられて野良猫になったわけだけれど、だから哀れだと思うのはニンゲンの思い違いで、そこを生きる場所と定めてテリトリーを築いている・・・自分たちは「野良」ではなくてちゃんと「定住」しているんだ・・・彼らとネコおじさんは非常に重要なことを教えてくれたのでした。これで、自分も「猫ストーカー」として次のステップへ向かって階段を一歩上がれたかも?
 眠っている猫を起こさないよう、そっと岩場を後にして帰宅することにしたのですが、駐車場に戻るとオートバイの下に一番先に姿を消した「茶トラ・ブチ」が大の字に寝ていたので、もうひと休み・・・。


 この子猫は、ネコおじさんによると、最近捨てられたそうです。野良猫特有の鼻風邪と眼ヤニが痛々しく、リュックで楽々運べるので、クルミさんの遊び相手になってくれるかも?と、良からぬことまで考えたのですが、城ヶ島から戻ってきたとき、「やせっぽち」の背中に頭を乗せてすやすや眠っている姿を見て、考えを改めました。


サバトラ・ブチとのツーショット。親子のように見えますが、赤の他人です。


ネコおじさんから話を聞かなければ、親子だと思ったでしょう(サバトラ・ブチはオスだけど)


この日は海岸清掃の人々も来ていて、「サバトラ・ブチ」が人気者であることがわかりました。


 

サバトラ・ブチと子猫は特に人なつこい! ここで眠ってしまったときは、どうしようかと・・・


茶トラ・ブチも、格好の寝場所を見つけた模様・・・


「往きはヨイヨイ帰りはコワイ~♪」の歌詞どおりに、帰りの道は白バイが沢山走っていたので、警戒しながら慎重に走りました。道はそれほど混んでいなかったけれど、飛ばせないこともあって2時間半かかりました(今回燃費は29.39km/ℓ)。深大寺前を通って武蔵境で「油そば」を食べ14時に帰宅。やっぱり、今日出かけて本当に良かった~♪(パソコンの調子が悪くて、まいったまいった・・・)