さて、早いもので『ゲゲゲの女房』も、半分が過ぎてしまいました。これを書いている今日は7月1日です。こちらも早いもので、瞬く間に半年が過ぎてしまいました。来年が来ると、信じられないことですが大台に乗ってしまいます。驚いたね、全く・・・。
高校時代に最も影響を受けた『竜馬がゆく』の坂本龍馬は、確か32歳で亡くなりました。33歳になったとき、「ついに竜馬を越えてしまった」と思ったのですが、だらだら日々を送っている間に、とうとう『国盗り物語』の後半の主人公だった織田信長に追いついてしまいました。信長は常日頃から、「人生50年~」と唄い舞っていたそうですが、人生が50年で終わるなら、失った時間を悔やむより、来年から新しい人生が始まると、前向きに考えることにしましょう。
その昔(そう言わざるを得ないのが悲しいけれど)、『リーサル・ウエポン』という映画がありまして、好評を博して三作ほど作られた筈だけれど、記念すべき一作目の冒頭が、自殺願望の危ない刑事(メル・ギブソン)の相棒になる黒人刑事(ダニー・グローバー)が50歳の誕生日を迎えるシーンでした。彼は、誕生日ケーキのローソクを吹き消しながら「やれやれ、50だぜ」と呟くのですが、まさか自分も何十年後に同じセリフをつぶやくことになるとは、そのときは夢にも思わなかったのに、どういうわけか大台が近づくに従って、このシーンが脳裏に浮かぶようになりました。細かいストーリーは殆ど忘れてしまっても、ここだけ覚えているとは・・・。
幸いなことに、今のところは非の打ちどころがない?健康体です。体が動くうちに、何でもトライしよう~♪
話がドラマとは全く違う方向に行ってしまいましたが、朝ドラ史上最低視聴率からスタートした『ゲゲゲの女房』も、ついに20%超えを達成したようです。先週は『龍馬伝』も抜いて、ドラマ&(あほらしい)バラエティ番組を押さえて堂々1位の座に就きました(『ゲゲゲ~』を凌駕したのはサッカー中継のみ)。
まあ、何度も言うように、視聴率などどうでもいい話だけれど、あまりにも「初回最低」と喧伝されたので、少しはフォローしてあげないとね。
意外だったのが、20%を超えたことについて「朝ドラの視聴率が20%を超えたのは『ウェルかめ』以来(昨年
10月6日放送分)」というくだり。非常に驚いたのですが、最高視聴率を記録した頃の『~かめ』はヒロインが黒島に行ったあたりで、「これから面白くなるだろう」と大いに期待したものです。なのに、それが・・・。
先週の土曜日に今週の予告編を見た段階から、「これで貧乏神とはおらばだ」と明るい気持ちになったのですが、頼もしい深沢さんが戻って来るなり雰囲気が一転し、演じている村上さんの顔が「福の神」に見えました。実際の話、水木さんにとって彼ほど頼りになる人はいなかっただろうし・・・彼が登場した途端に、倒産したうじきさんからもほんの少しだけれど未払いの原稿料が帰ってきたし・・・本物の福の神だったんですね~♪
第13週、布美枝は「福の神」深沢さんから頂いた原稿料で安来と境港に帰省しました。ビンボー話に明け暮れていた頃、誰もが二人の両親の登場を待っていたはずですが、満を持して登場したわりに思ったほどのインパクトがなく、何代目?藍子ちゃんの可愛らしい演技にすっかりお株を奪われてしまった感がありました。
でも、それは演出上のミスではなくて、そうなるように意図された演出だったのでしょう。故郷の四天王(だらず父&すいません母、いとつ&いかる)が、『ゲゲゲの女房』というドラマの中で「もう私たちが、しゃしゃり出る必要はないだろう」と思ったように、一視聴者である自分もまた、布美枝が調布の自分の家に戻ってきたとき、ホームグラウンドに戻ってきたような懐かしさと安心感、そして落ち着きを感じました。「貧乏神」の話に終始したようにも思える調布編でしたが、布美枝の「家」はいつの間にか「調布のボロ家」になっていたんですね。彼女が里帰りするまで、愚かなニワトリさんはこの確かな「変化」に気づきませんでした。
布美枝もまた、初めて実家に帰省してそのことに気づいたようです。そして、調布の家に戻って来るなり、「やっぱり、うちはええなあ~。のんびりする」と、茂に言いました。「何だ、実家でのんびりしてきたんじゃないのか?」と言う茂に、「ええ。でも、私の家は、ここですけん」と、きっぱり答える布美枝がとても素敵でした。
それにしても・・・知的で清楚でセクシーと、個人的には【理想の女教師】(意味不明?)だった、元祖【お嫁さんにしたい女優】の竹下景子さんが、初孫の藍子ちゃんを誇らしげに腕に抱いて決して放さそうとしない「いかる」母さんになるとはね~。そちらの方でも、感慨深かった第13週でした。