鉄塔国分寺線(おまけ)

2006-09-10 23:53:54 | 日常&時間の旅

 
 帰り道の玉川上水は、人の顔の判別もつかないくらい暗くて、先ほどまでの蝉の声はすっかり虫の音に変っていた。ときどき、思い出したようにヒグラシやツクツクホーシの声がする。「カナカナカナ」というヒグラシの声を聞くと、どういうわけか、おなかが空いてくる。おそらく子供の頃の記憶だろう。五日市街道沿いのショッピングセンターで焼き鳥などの買い物をした。その頃になると、鉄塔はすっかり夜の空に溶け込み、シルエットと化していた。この前は発見できなかった「一番星」が、鉄塔の左肩斜め上空でキラリと光っている。不意に、ブルドーザー桜子さんの顔が思い出されて、少し笑ってしまいました。「純情きらり」残り3週です。
(写真の猫は、6号鉄塔付近でポーズを取ってくれました)

鉄塔国分寺線(その3)

2006-09-10 23:52:11 | 日常&時間の旅


 面白いもので、鉄塔を辿っていっても道なき道を行くことはなかった。たまに袋小路に当たったが、たいていの路地は次の道にちゃんと通じていた。本家本元の「鉄塔武蔵野線」だと、道なき道を行かねばならない。「国分寺線」の物足りなさは、鉄塔そのものにもある。形が皆一緒なのだ。これが「武蔵野線」だと実に多くの種類の鉄塔が見られるので、それだけでも退屈しない。
  けやき台団地から若葉台団地に入り、玉川上水にぶつかった。しばらくは上水に沿って木立の中を走る。温度も数度低いのか、ひんやりとして気持ちが良い。緑と水があれば、冷房がいらないことがよくわかる。ここに来るまでは、結構汗をかかされた。目的地は近い。陽もかなり傾いてきた。
  3号鉄塔に着いたところで西武線にぶつかった。踏み切りか高架下を探すためにUターンする。運良く次の路地で自転車や人だけが通ることができる高架下に出た。それをくぐると、目的地の変電所だった。2-1号、2号、そして1号鉄塔が並んでいる。中に入ることは出来ないが、何とか「1号鉄塔」のプレートを撮影することができた。時刻は18時。予定通り2時間の旅だった。本当に、6年生のとき、ここに来たかったなあ~


プレートの写真もありますが、ここは1号鉄塔の全体像で・・・


鉄塔国分寺線(その2)

2006-09-10 23:49:48 | 日常&時間の旅


 何だか間が抜けているけれど、「Goo」ブログは1つの記事に対して1つの画像しか貼れないようなので、分けて記事を書くことになってしまった・・・同じ「Goo」ブログでも、先輩「sabatora」さんの「ねこのため息」では、1つの記事に対して複数の画像を掲載しているので、やり方はあるはずだ。「ニワトリ&ウマシカ」頭なトシ子には無理かもしれないけれど、そのうちトライしてみますね。(デジカメの写真をブログのフォルダにUPロードするだけで数時間経過・・・)

 幼い頃よく遊んだ場所に鉄塔が立っていた。これが26号鉄塔だった。ここをスタート地点に定めて、バシャバシャ写真を撮る。通行人がまるで不思議ちゃんを見るような目でトシ子を眺めている。「見られてるって快感だったんだ~」撮影終了後は速やかに自転車の人になり、次の鉄塔へ向かう。小学&中学校と通った懐かしい通学路を走る。雑木林や畑の幾つかが建売住宅や低層マンションに姿を変えたが、基本的には昔のままだった。トンボが数十匹舞う緑の芝畑の真ん中に立つ鉄塔。ここはかなり思い出深い場所だった。その昔、スヌーピーの漫画の真似して、この芝の上でタッチ・アメリカン・フットボールをしたり、フリスビーを投げたりして遊んだっけ・・・

鉄塔国分寺線

2006-09-10 23:46:11 | 日常&時間の旅




 『鉄塔武蔵野線』という名の小説&映画をご存知でしょうか? 「鉄塔調査隊」のHPはこちらをクリック
 今からもう9年前の真夏の真昼間、題名の『鉄塔武蔵野線』という響きが気に入って、暑さと仕事から逃れるように冷房の効いた「テアトル新宿」に潜り込んだ。 小学六年の夏休み、二学期には九州へ転校することが決まっている少年は、近所の鉄塔に「武蔵野線71」という番号プレートが張られていることに気づく。
「鉄塔の番号を遡って、1号鉄塔まで行ってみたい!」二つ年下の友達と「鉄塔調査隊」を結成し大冒険の旅が始まった。真夏の太陽が照りつける畑を、蝉の声が降る森を自転車で駆け抜け、川を渡り、遙か彼方の1号鉄塔を目指して、二人は一基ずつ鉄塔を走破していく・・・ 映画の感想はひとことで言えば、「見るより、経験したかった!」目の前に、格好の鉄塔がそびえたっていたからだ。「何で鉄塔があることに気がつかなかったんだろう」

 「鉄塔武蔵野線」は、埼玉県日高市から東京都保谷市を結ぶ全長28.1km(総鉄塔数81基)の送電線だ。近所にJR武蔵野線が走っているから、目の前の送電線がもしかすると「鉄塔武蔵野線」ではないかと思い、ワクワクしながら帰りがけに確めたのだが、残念ながら「鉄塔武蔵野線」ではなく「鉄塔国分寺線」だった。 というわけで、9年越しに「鉄塔国分寺線」を1号鉄塔まで遡る旅に出よう!近所の鉄塔は23号鉄塔なので、2時間もあれば1号鉄塔に着くだろう。昼寝も済ませて陽も傾きかけた16時頃、半ズボンにTシャツのいでたちで、デジカメと手ぬぐいを手に、トシ子はママチャリに跨った。