たーさんの裏街道を行く!!

世界中の街角から数々の失敗談,ちょっとエッチな話,面白情報をお届けします。(ノンフィクション)

たーさんの裏街道を行く サンクスギビング

2005-12-13 | アメリカ編


でっかいゴールデンレトリバーのビスケット君のお迎えで○○○○家に入る。

ソファーにかけているMさんが皆さんに僕を紹介してくれる。
やあやあ、ようこそ○○○○家へ、といったアメリカ独特のウエルカム。
料理はもう少しかかるらしく、皆でワインを飲みながら歓談するが、犬のビスケット君は遊んで欲しいらしく、皆のまわりを行ったり来たり。僕を誘ってくれた方が気に入ったらしく、近くから離れない。
これだけ大きいと、しっぽも太く、思いっきりふっているので、こいつが人にあたる。相当に痛い。
「ビスケットは後ろに鞭がついているみたいだ。」誰かが言ったがその通りかも。

やっと、料理ができたようだ。
皆さんがテーブルについて、さあてお食事。
あらっ?いきなり食事がはじまっちゃたぞ?普通ならここは主人が主に祈りをささげ、アーメンやってから食事に入るところだけど?ちょっと不思議に思って、聞いてみると、
「神様が何をしてくれるっているの?自分の力だし、苦しいことがあったら酒以上の薬はないわよ。」
と誰かが、答えてくれた。他の皆さんも違いないと言って大笑い。 うーん、そうなのか??
聞いてみると、この一族の出自はデンマーク。
ヨーロッパに絶望して、一族で移り住んだ経緯があるらしい。 合理的といえば合理的かも。

前菜が終わり、とうとう七面鳥の番が来る。
つぎつぎとテーブルに並べてくれるのは、この家の奥さんと長男のお嫁さん。七面鳥にかけるオレンジソースはその家の一番若い女の子がサーブするのが、なかばお決まりになっている。
この家では長男の娘、5歳のドロシーちゃんがその役目だ。人形のように可愛い。
小さい手でソースポッドを持ち、みんなにソースをどうぞ。といって回る。

うーん、七面鳥はあんまり得意じゃないなあ。
ぱくっと一口。 な、な、何だこの味は!? うまい!!強烈にうまい!
柔らかいし、ドロシーがサーブしてくれたソースはこの世のものとも思われないほどおいしい。
「!!!」
「うまい!」思わず口に出てしまったのだが、皆さんは聞き逃さない。
「そうだろう。代々伝わる○○○○家秘伝のソースなのさ。」異口同音のお答え。
「これは、いったいどのような作りに・・・・」
メインディッシュのサーブを終えた、奥さんとお嫁さんがテーブルについて説明してくれた。
「これは七面鳥のレバーをペーストにしてオレンジと一緒に煮込むんだけど、家は3日間位前からことこと煮込むの。ウサギのワイン煮込みと同じ要領ね。決して沸騰させてはいけないので、大変な作業なのよ。今年も人気で一安心ね。」お嫁さんは横でニコニコ笑っている。 こうして伝統の味が受け継がれていくんだなあ。
兎に角、過去いろんなところで七面鳥をいただいたが、○○○○家のソースを超える料理には、もう二度とめぐり合えないだろうなあ。

○○○○家の皆さんは皆さんセレブに属する上流社会の皆さん。
ガレージにはサーフィンボードや、スケボー、BENZが所狭しと並んでいて、主人は単独でファンドを運用するファンドマネージャーなので、朝5時くらいから仕事をはじめ、昼前には仕事を終えてしまう。あとは、趣味のやり放題だ。日暮れまでたっぷりと趣味に費やし、家族揃って食事をする。
典型的なサクセスアメリカンの生活だ。 こんな生活がいいなあ。

満ちたりた食事で、お誘いをいただいた方に感謝もしつつ、食後に皆さんとソファで歓談。

聞いてびっくり。僕がエスコートした彼女の経歴だ。
“G.I.ジェーン”っている映画がありましたね。
このモデルになったのが彼女なのでありました。海兵隊初の女性隊員。男性と同じ条件で、同じ扱いを受けた唯一の女性隊員。退役の最終階級は大尉。
そして、彼女の軍服はスミソニアン博物館に展示されているのだそうであります。 大変な人だ。

「たーさん、これからは毎年ここでサンクスギビングを過ごしたらいい。みんな大歓迎だ。」
彼女も、「日本人にしては、レディファーストが完璧よ。大したもんだわ。」とお褒めの言葉。

彼女も今年で83歳。
次の機会まで、お元気で。


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