今日は趣向を変えよう。
とある会社の老板からお誘いを受けて、ここのところ一日中お茶を飲み続けて、前の晩の酒を洗い流すという作業を仕事の傍らにやっていたところだった。
ホテルに車で現れた老板Hは、何処へ行くともいわずに、ただひたすら車を走らせる。どこへいくのかなあ?
ちょっとした山道にさしかかり、車はどんどん登って行く。台湾人の老板は殆どが自分で運転するが、曲がりくねった道や、山道は用心しないといけない。自分では運転が上手だと思っているものの、日本人から見れば、ただ、
度胸がいいだけにすぎない。決して運転は上手ではないので、横に乗っている身にとってはひやひやものだ。
どうも、夜道でよくわからないけど、来たことがあるような、ないような・・・
しばらく登って、ちと広い場所に出たところで、車を駐車場に入れる。
どうやら到着したらしい。
「たーさん、今日は温泉でのんびりしてくれ。ここは知ってるだろ。楊明山の温泉だ。」
「ああ、ここが。」
「はい、これがタオル。着替えが中でやってくれ、それぞれ個室になってるから、のんびり入るといい。」
「や、これは有難いなあ。」
出張となると、殆どがシャワーで済ませてしまって、湯船に浸かるなんてのは、めったにない。
硫黄の臭いがする個室に入り、40W位だろうか?薄暗い小屋の中で着替えて、こんこんの流れている湯船にのんびり浸かると、嘘のようにアルコール分がとれていくのがわかる。
毎晩カラオケや、クラブに行くよりも、温泉好きの僕にとっては、こちらのほうが数倍有難い。
しばらく、薄暗い湯船にのんびりして、シャワーを浴びると、気分は爽快!
じんわりと汗はかいているものの、気分の良さと言ったらない。
個室から出て、あたりをうろうろしていると、先にあがっていたらしい老板が温泉の正面にある、レストラン?ドライブイン?いや、食堂から手をふって手招きしている。
クーラーの効いた、食堂に入っていくと、カチカチに冷やしてある台湾碑酒(めずらしく)でお出迎え、横には鍋が用意されていて、まったくもって、田舎のひなびた温泉に来ている心持ちです。
「たまには、こういうのもいいだろう?台東や花蓮だとこうはいかないだろ?」
「ここは落ち着くねえ。もっと混んでるかと思ったけど、意外と人がいないんだ。」
「今日はラッキーなほうだな。」
「これなら毎日でもいいなあ・・・・」
「飲みに行くよりも?」
「うん。こっちのほうがいいねえ。」
「今度は小姐と一緒に来るといい。そんなには遠くないからね。」
「一緒に入っても?」
「かまわないさ。次回のために予約しに行こう。」
「はあ?」
結局、話はそちらに行ってしまい、このあと台湾クラブへ繰り出すことになるのだが・・・・。
体中のアルコールが一度抜けたあとの酒は、これまたおいしく、温泉に行ってきたという老板の話で、お嬢さん達の人気も上々です。
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