アーバンライフの愉しみ

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角田光代著「対岸の彼女」

2024年06月09日 | 読書三昧

 

2004年下半期第132回直木賞受賞作。
「別冊文藝春秋」2003年11月~04年7月号連載、288頁。

子育てと夫、姑との関係に悩む小夜子は、意を決して勤めに出る。雇われた先の社長は独身女性で、意外にも大学の同窓生であった・・・・。

人間、所詮は他人との関係の中でしか生きられないが、結果、種々の問題やストレスを抱え込む。問題は、それをどう認識し解決して行くかだが、渦中にいるとこれがなかなか難しい。

本書は、それらを解決すべく奮闘する主人公を描いている。

選者評:平岩弓枝氏
「瞠目した。自由奔放に行きつ戻りつしているようで緻密に計算されている構成のおかげで作品の流れがよどむことはない。こけおどしの作為もないし、豊富な資料を使った重厚さもない代りに、登場人物の一人一人の表情がはっきり見え、その背景の現代に正確なスポットライトが当っている。受賞作にふさわしいと思った。」

 

 

 

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