アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

加賀乙彦著「わたしの芭蕉」

2020年05月13日 | 読書三昧

 

たまたまこの本の新聞広告を見て、家内と「読んでみたいね」と言っていたら、その日、市の図書館を訪れた彼女が、「新刊書のコーナーにあったよ」と言って借りて来た。

このところ図書館は休館続きだから、返すこともならずだらだらと読み進めているが、肝心の(芭蕉の)「人生行路と俳文」の項が、うまく書けておらずイライラし通しだった。

芭蕉の句作の「推敲の妙」も取り上げているのだから、作者自身の文章をもっとよく推敲した上で、出版して欲しいと思った。

芭蕉の句で、

「閑(しずか)さや岩にしみ入る蝉の声」

という名句があるが、発句は「山寺や石にしみつく蝉の声」で、これが「淋しさの岩にしみ込むせみの声」を経て、冒頭の決定稿となったという。

さてさて、芭蕉はどのように苦悩しながら決定稿に至ったのだろうか。
本書をお読みになってのお楽しみである。

 

 

 

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