日曜の夕方の事。
バンキシャだったか。
大雪での事故のニュース。
走行不能からの接触事故とか。
宮城県内での事故映像では、
対向車線に突っ込んできた軽自動車との衝突を映していた。
軽自動車はスタッドレスタイヤを装着していたと。
そこから、スリップ事故を防ぐには、という特集に。
ノーマルタイヤ、スタッドレス、チェーン装着の3パターンで、
制動距離の実験。
ここで、チェーンがスタッドレスより制動距離が短かった。
これはいかんな。
こういうのを見て、チェーンでいいんだ、
と思うドライバーが出てきてしまう。
番組の意図としては、
「スタッドレスタイヤを過信しないで」
だったかもしれないが、視聴者の受け取り方は違ってくる。
「こっちの方がいいんだ」
となる。
雪が降らない地方で、急に雪に見舞われ、
緊急脱出の為のチェーンなら、まあ良いだろう。
しかし、デメリットもある。
この無責任なニュース番組は、そこに至らない。
先ずは装着が困難。
そもそも雪に馴染みの無い地方のドライバーだ。
ジャッキアップなんかした事無かろう。
「ジャッキアップ」不要!」なんて商品もあるが、
そうそう上手くいかない。
横方向に弱い特性があるので、カーブは危険。
前輪、または後輪だけに装着した場合、
挙動が不安定になるので、ホントに走行注意。
そして、速度は上げる事が出来ない。
せいぜい40km/h位だろう。
「高速道路もOK!」の表記を鵜呑みにしてはならない。
ホントに100km/h近く出すと、路面を捉えられないから、
突然挙動を乱し、最悪スピンに。
更に、強度が無いから、千切れて飛んで行ってしまう。
ニュースの中の実験は、真直ぐの制動実験のみ。
一般の道路では坂道発進なんかもある。
最近のFF車なんかじゃ、チェーン装着しちゃったら上れない。
前後輪のスリップ差を感知し、トラクションコントロールが作動しちゃう。
その場から動けなくなる。
スイッチOFFをお忘れなく。
一番怖いのは、このニュース見たドライバーが、
チェーン持って雪国に来てしまう事。
今回の場合、
正しい報道は、
走行を自粛させる事。