金曜日の午後から容態が悪化してからの、今日、
病院から電話。
まあ、大体分かってたが。
医者の説明も、
二十数年前の手術まで遡る。
いや、
あんたに非は無いから。
そこまで頑張って言い訳しなくてもいいから。
こっちはとうに覚悟は出来てるから。
金曜日の事。
夕方まで様子見ていて、
落ち着いたかな、と思ったんで、
一時帰宅。
ジサマに飯を食わせねばならん。
8時過ぎ、再び病院へ。
酸素量が足りなかったり、血圧が上がったり。
当直の看護師の方が懸命に処置してくれている。
と、その看護師が、
「すごく良くやってくれてますよね」と。
ん?
「毎日来てあげて、言葉かけていて・・・・」
彼女が絞り出すように言う。
「私は、そういう風に出来なかった」
あなたはこういう仕事をしてるし、
場合によっては、
自分の親より、仕事を優先しなければならない。
普通の人とは違うのだよ。
「そういうのじゃ、なかったんです」
家族の確執ってのは有りがちだ。
私はそれ以上突っ込まない。
私はね、
とうに覚悟は出来てるんだけど、
後悔したくないだけ。
それだけ。
だから、少し、必死なだけ。
彼女は黙りこくる。
思いは届かないもの。