さて、
今シーズンもそろそろ終わりだ。
左脚の具合も徐々に良くなってきた。
ここは最後に湯治に出掛けようか。
で、
いつもの楽天トラベルで予約。
翌日、電話が掛かってきた。
宿からだ。
うちは素泊まりの何も無い宿だと。
何かを期待するなら他にも宿があると。
そもそも、何も期待していない。
布団があれば良い。
夕方お越しの予定ですが、
食事はどうされます?と。
近くに食堂があるんじゃないか?
5時過ぎると店は全て閉まるんだと。
ここはホントの湯治場なんで、
自前で食事は用意しなくてはならないんだと。
キャンセルするなら楽天のサイトから、だと。
成程、貴重な情報だ。
ネットで調べたところ、食堂があったんだが、
宿の主人が言うには、
何の前触れも無く店を開けない事があるんだと。
だから、
キャンセルするなら楽天のサイトから、だと。
どうしても来て欲しくない様だ。
こちらもユーザーレビューなんかみて、調査済みだ。
なんたって素泊まり4千円だ。
アメニティは無し。
部屋には当然鍵も無く、
壁も薄く、廊下を歩く音も響くと。
元より浴衣は苦手だ。
部屋の扉は閉まればヨシ。
壁は薄かろうが、仕切られていればヨシ。
音がするって事は、人が歩いている証拠だ。
オバケなら音もしない。
ああ丁度良い。
今から食事付きのプランに変えてくれるか?
ウチは板前なんか居ないから、
ご飯とみそ汁の他にふた皿位しか準備できないと。
十分だ。
何も食えないって訳じゃない。
本当に良いのかと。
ウチは年寄り専門の湯治場だと。
キャンセルするなら楽天・・・・・・
もう、こちらも意地だ。
ハイ、お願いしますと。
自慢じゃないがそんなに若くない。
年寄り扱いで充分だ。
きっと安さに惹かれて来た宿泊客から苦情が出たんだろうな。
こちらと安宿には泊まり慣れている。
宿の構えを見れば、大体予想がつく。
何も贅沢なサービスを求めてはいない。
非日常を楽しみに行くのだ。
え、山形は初めてかって?
むったど行ってらね。
あ、
分かんない?
山形には良く行ってますよ。
そこの温泉郷は初めてですけど、大体場所は分かります。
え、道が狭い?
野麦峠ほど狭くないでしょ。
あ、通行止め?
寒河江?
いいや、上から下がって行くから心配ご無用。
どんどんと、いなしていく。
どうやら根負けしたようだ。
楽しみができた。
取り敢えず、
どっかの道の駅でつまみになりそうなものは
補給して行った方が良さそうだな。
あと、念の為に酒も。