上がってきたね
昨日の事。
午後、温泉に行った。
脱衣所に入ると、
何やら、温泉のオバちゃんが電話片手に浴場内を覗いている。
「はい、湯船の傍に居て・・・・」
クルマの移動でも頼みたいのだろうか。
中に入って、体を洗い出して、
ようやく気が付いた。
誰かが倒れている様だ。
周りを何人かが囲んでいる。
ご老体が横になっている。
のぼせ過ぎたのか?
皆、湯船の端に腰掛けて様子を伺っているので、
湯船に入るのもままならない。
救急隊がやってきた。
話し掛けている。
「おじいちゃ~ん、聞こえる~?」
「ええ?大丈夫だって?」
いや、誰が見ても大丈夫な感じじゃない。
数人の退院が担架で運んでいった。
往々にして、大丈夫って言うものだよな。
大丈夫じゃないから倒れてるんだけど。
それでも、
周囲の人が居て良かった。
何年前になるかな、
前の会社に居たとき、
店内で倒れたお客様がいた。
騒ぎを聞きつけて行ってみたら、
トイレの入り口付近で倒れた様だ。
「○○さん、わかるぅ?」
と呼びかけた。
微かな声で大丈夫だと云うが、
嘔吐まで始めた。
救急車を呼ぼうと、後ろを振り返ったのだが、
誰も居ない。
驚いた。
係わりたくないと。
おいおい、路上じゃないんだよ、社内なんだよ!
お客様なんだよ!
私も年寄りをかかえているんでね。
救命の初動対応なんか覚えておかなきゃとか思ってる。