先日出動したロードサービス。
側溝に左前タイヤを落としたと。
ふむ、
それなら簡単そうだ。
大抵、左の前後を落としちゃうんだ。
これは引っ張っても、中々出なかったりする。
まあ、前だけだ。
普通に後から引っ張れば出てくるだろう。
現場着。
確かに左前が落ちてる。
雪の為、道幅が狭くなっていたので、
すれ違いで対向車に道を譲って、
路肩に寄ったら、落ちちゃったそうな。
チャチャっと終わらせよう。
・・・・・・?
左ステップが、側溝の蓋に乗っている。
・・・・・・・・・?
何で、こんなんなってるんだろうと、良く見てみると、
そこの家の前の、外された側溝の蓋が、
重ねて置かれているのだ。
計、3枚の蓋が外されている。
このまま引っ張っても出てこない。
更に、クルマが破損してしまう。
今シーズンの秘密兵器、
エアージャッキの出番だ。
左側を浮かせて、側溝の蓋2枚を撤去。
そして引っ張ってみるが、
道路が、なんていうか、逆すり鉢状になってる。
道路中央部が高くなり、端が低くなっている。
なもんで、
斜めに引っ張ってるつもりなんだが、
そのまま後退するだけだ。
更にすぐ傍に塀があり、
接触しそうになる。
う~ん。
と、
そこの家の住人が出てきた。
爺さん婆さんだ。
どうしましたか、と。
側溝の蓋の無い所に落ちちゃったんだよと。
まあ、
爺さんは返事しないが。
外された側溝の蓋を戻して、
前進できるようにしよう。
側溝の周りの雪を片付ける。
その周りを、爺さんがウロチョロして、邪魔だ。
良く見りゃ、唯のU字側溝だ。
排水がある訳でもない。
雨が降れば、それが流れるくらいだろう。
現在は乾いた雪があるだけ。
この爺さんは、何故、蓋を外しているのだろうか?
流雪溝の役割なんて、全く無い。
多少雪が詰め込めるだけ。
なんか、意味が無い。
元々蓋の無い側溝に落ちたなら、諦めがつく。
しかし、人為的に外されたところに落ちたんだから、
依頼者としても、複雑な様子だ。
自走で斜め前方に出そうとするが、
道路中央部に向かっての傾斜がきつくて、
スリップして登っていかない。
向かいの家の駐車場に奥行きがある。
チョッとお邪魔して、垂直に引っ張る。
頭が上を向いた。
自力で脱出。
さて、
件の側溝の蓋だ。
「子供が落ちたら怪我しちゃうよ」
とは言ってみたが。
爺さんは黙ってるだけ。
私としてはこれ以上何を云う必要も無い。
依頼者から書類にサインを貰って、撤収だ。
何かしらの理由で、
側溝の蓋を外すなら、
目印を立てて置かなければならない。
人が落ちて怪我したら大変だ。
相手によっては、損害賠償にもなる。
今回のケースだって、本来ならどうなんだろうか。
車体を確認したが、運良くダメージは無かった様だ。
雪のトラブルは、こういった事にも気を付けなければ。