二日酔いで気持ち悪かった。
健康診断の前に断酒したんで、
酔いがテキメン。
まあ、少し多かったか。
ぐぇ~わりぃ~
今晩は飲みなんで、
バスで行かなきゃ。
バス停で待つ。
ボ~っとして。
ハタと気がつくと、バスが到着していた。
何の気配も感じなかった。
・・・・・・・!
慌てて乗り込む。
時計を確認すると、
到着時間ピッタリだ。
・・・・・・・・・!
通常、路線バスって遅れて来ないか?
いつもなら3分くらい遅れてくる。
横内環状線なんだが、
恐らく、幸畑団地で時間調整してる筈。
それでも、少しずつ遅れて来るもんだ。
バスの車体もいつもと違う。
私がいつも座る席は大抵空いてるんだが、
今日はいつもと違う面々が座っている。
心なしか、ペースが速い。
ふむ、定刻通りに着く筈だ。
しかし、
市営バスにしては、こんなに急ぐのはあり得ない。
何かが、おかしい。
気付くと、
いつもの停留所から乗ってくる人が、
今日に限って乗ってこない。
何か違和感が・・・・・・・
そういえば、
窓から見る景色、
他のクルマの流れなんかが、
随分と違う。
若しかして、
まだ、夢を見てるのか?
飲み過ぎで具合が悪く、眠りも浅かった。
うつらうつらと、夢もたくさんみてた気がする。
まだ、夢の中か・・・・・・?
それとも、
同じこの街なんだが、
違う空間に紛れ込んでしまったのだろうか?
いったい、このバスは、
何処に向かうのか?
なんか、
昭和のSF小説みたいな香り。
いつも、終点手前のアウガ前で降りる。
いつも、私独りだけだ。
それが今日は3人、降りる。
違う
ちがう
チガウ
・・・・・・・・・・・・・・。
10分も早く着いてる。
はて、
ここは本当にいつもの青森駅か?
交番の警官が挨拶をしてくる。
うん?
いつも通りだ。
窓越しにイタリアントマトのカウンターなんか覗く。
長身の綺麗なオネイサンと目が合う。
うん、
いつも通りでは無いが、
日常的にこういう事は多々ある。
コンビニに立ち寄る。
いつもの黒酢ドリンクを。
いつもの様に朝が始まる。
どうやら、
無事に現世に帰ってきた様だ。