店の前に停まってる客のクルマが、
少ない割には待たされるものだ。
家族連れであったり、
数人分のお弁当を買い求める人が多い所為だ。
まあ、
日曜日だしね。
お母さんだって、ラクしたい。
幼い姉妹がお弁当を買いに来た。
お姉ちゃんが、紙を店員に渡す。
お弁当の種類が読み上げられる。
ハンバーグやら、唐揚げやら。
なんて事の無い「ほか弁」なんだが、
いつもと違うご飯は楽しいものだ。
外食じゃ、ないな。
家で食べるから。
半外食ってとこか。
子供にしてみれば、お弁当屋さんのご飯って、
やっぱ、非日常的な訳で、
ワクワクする訳よ。
外食に慣れてる、というか、
外食が日常の私には何の感動も無い事だ。
でもね、
休みの日なんかにね、
自分で袋ラーメン煮て食うのが好きだな。
料理って呼べるほどのモンじゃ無いんだが、
葱なんか刻んでね。
冷蔵庫の中から、
賞味期限ギリのウインナーなんか見つけてね。
私の非日常的ワクワクご飯は、
家でのラーメンなんだな。
楽しいよ。
店員のオバチャンの手際が悪いのも手伝って、
随分待たされた。
日曜だもんな。
慣れてるパートの人もお休みだ。
いつもは見ない、
店長さんらしき男性も厨房の中に見える。
日曜だな。
姉妹は退屈そうに、
椅子に座って待って居る。
足なんか、ブラブラさせてね。
オジサンは、
やっとこさ弁当を受け取って、
「日常」に戻ります。