世界的に愛される小説「星の王子さま(The Little Prince)」が今年、出版から70年を迎えたことを記念して、フランスでは同国出身の著者アントワーヌ・ド・サンテグジュペリの伝記をはじめ、さまざまな特別出版が予定されています。
「星の王子さま」は、砂漠に不時着した飛行士に、王子さまがいくつもの星を訪れた自分の冒険について語る一連の寓話で、1943年に米ニューヨークで英語版とフランス語版が出版された。以来、世界中で1億4500万部以上を売り上げ、270以上の言語・方言に翻訳されています。
自ら飛行士だったサンテグジュペリは1944年、偵察任務中に行方不明になり、44歳で死去したとされる。「星の王子さま」がフランスで出版されたのは第2次世界大戦後の1946年で、著者が亡くなった後だった。
フランスでは今年、70周年を記念して作家ヴィリジル・タナズが手掛けたサンテグジュペリの伝記が新たに出版される他、ナタリー・デ・ヴァリエールの「星の王子さまの誕生~サンテグジュペリとその生涯」(Saint-Exupery, Archangel and Writer)の再出版、往年の名優ジェラール・フィリップが1954年に録音した朗読のCD版リリース、サンテグジュペリ自身が描いた挿絵集の限定版や電子ブック収録などが予定されている。
サンテグジュペリは永らく行方不明とされていたが、2003年、彼が乗っていたとされるロッキードF-5Bの左エンジンナセルが引き揚げられ、さらに、広い海域に散乱していた多くの破片が数ヶ月かかって拾い集められた。回収物は丹念に付着物を取り除き、洗浄して、左ターボチャージャーセット外板に刻まれたロッキード社の記帳番号により、彼の乗機であることが明らかとなっている。また2008年には、彼を撃墜したというパイロットの証言も公開されている。
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