青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

池田ダイエー ~駅前再開発で “書き換わる記憶”

2024-05-03 | 昭和・懐かしい北摂の風景

駅前再開発。あちらこちらで聞く言葉ですが、再開発によって本当に町の景色が変わってしまうのは皆さんも良くご存知のことです。そして何年も経つと、正しい記憶が書き換わってしまうこともあります。

阪急宝塚線・池田駅の南西には上の写真のようにダイエーがあります。池田駅前にはダイエーが昭和42年(1967年)からありますが、昭和42年に開店したのはダイエー池田店で、この場所ではありません。

昭和62年(1987年)には、サンシティ池田の核店舗としてダイエー池田駅前店がオープン。それは現在のサンシティ内で、今はニトリやソフトバンク、図書館になっています。1995年(平成7年)阪神淡路大震災の年までは、これら2店が営業しており、1995年に池田店が閉店。そしてサンシティ内の池田駅前店は2018年(平成30年)に営業終了しています。

現在の写真のダイエーは、1995年11月にオープンした池田駅前店の新館(東館)なのです。池田のダイエーと言っても、実は3店あったわけです。こういう事実が忘れられて行くのも仕方がないことかも知れません。

昭和51年(1976年)の池田駅南西、つまり現在のダイエーのあった場所の写真がこれです。駅前再開発前の写真です。ダイエーは写真左手前の部分になります。

右側にはまだ地上駅だった池田駅のプラットホーム。やや狭い道幅の通りに小売店と買物客。現在も多少この雰囲気は残っています。写真中央の奥には呉服神社の場所を動かす前の鳥居も写っています。

同じ場所の2014年の光景がこちら。現在のように高架工事が完了して、左前にはサンシティ、その手前の壁だけ写っているのが今のダイエーです。当時は高架下手前に写っているように、大きなヘアサロンがありました。駅前再開発が終わっても、サンシティ内のテナント、池田駅高架下のブランマルシェと呼ばれるショッピング街のテナントは絶えず入れ替わりを続けながらも、どんどん店舗が減って空きスペースが増え続けています。

池田にはダイハツ本社工場と池田工場がありますが、ダイハツが昨年の不祥事から売上を減らしている今、税収も減る池田市の池田駅前が将来どのようになって行くのか、多少不安にはなります。