しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <神の愛について>

2024-06-22 | Ⅰコリント
「礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、苛立たず、人がした悪を心に留めず、不正を喜ばずに、真理を喜びます。」(Ⅰコリント13:5,6新改訳)

私たちは神の愛について、これほど豊かな内容と表現をもった文章に出会ったことはない。コリント教会の人たちが「賜物競争」をしている中、パウロは神の最大最高の賜物は愛(アガペー)であり、それは他のどんなものも、その重要性と崇高な価値において遠く及ばないことを示した。考えてみれば、イライラしない、人の悪を心に留めない、不正を喜ばずに真理を喜ぶ、といったことは、日常生活でありふれた行為のように思える。どうしてそれが偉大なのか。▼パウロは言う。信仰や奇蹟、異言、神癒などはたしかに聖霊のみわざの現れである以上、すばらしい価値をもっている。だが、愛は神のみわざというより、神のご本質そのもの。すなわち賜物ではなく、それ自体が神のいのちなのである。神は一見、ごくふつうの行いに見える愛のわざにあって、じつに御自身のいのちそのものを地上にお現わしになっておられる。奇蹟中の奇蹟が起きているのだ。▼もし私たちの教会が1年間、ひとつの非礼な行為もなく、ひとりもイライラせず、どんな行為もゆるし、互いに喜び合い、仕え合って過ごしたなら、まちがいなく、愛の奇蹟として地域に光を放つであろう。反対に癒しや不思議な奇蹟が毎日起きたとしても、争い、中傷、批判やそしりがあるなら、ただのマジック集団と変わらなくなる。世が飢え渇いて求めているのは前者であり、後者ではない。