しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <モーセの嘆願(たんがん)>

2024-07-25 | 申命記
「私は主に祈って言った。『神、主よ。あなたのゆずりの民を滅ぼさないでください。彼らは、あなたが偉大な力をもって贖い出し、力強い御手をもってエジプトから導き出された民です。』」(申命記9:26新改訳)

イスラエルは神と契約を結んだといっても、心はひじょうに頑固(がんこ)で、神に逆らい続けた。モーセはここでくりかえしその事実をイスラエル第二世代の人々に告げている。▼神はイスラエルをほろぼして、モーセから新しい民族を造ると言われ、彼の兄アロンをもはげしく怒り、ほろぼそうとされたが、そのたびにモーセは必死で神の顔をなだめ、どうぞゆるしてくださいととりなしたのであった。最後には、もし民をゆるして下さらないなら、まず私の名をいのちの書から消してください、とまで祈った。なんと人間離れした崇高(すうこう)な嘆願であろう。このモーセの姿こそ、十字架上で「父よ、彼らをおゆるしください」と祈られたイエス・キリストのひな型である。▼モーセはほろぼされなかったが、主は文字通り父なる神から捨てられ、のろわれたのだった。おお、私たちが今ほろびないで生きているのは、主イエスのとりなしとその血潮におおわれているからである。