しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
よかったら見てください。

聖日の朝に <将軍ナアマン>

2024-07-14 | みことば静想
「そこで、ナアマンは下って行き、神の人が言ったとおりに、ヨルダン川に七回身を浸した。すると彼のからだは元どおりになって、幼子のからだのようになり、きよくなった。」(Ⅱ列王5:14新改訳)

アラムの将軍ナアマンがツァラァトを癒された記事は、何度読んでも感動的である。彼はイスラエル人の少女から預言者エリシャのことを聞き、病気を治してもらいたいと、多額の贈り物を携えて訪問した(9)。しかしそっけないエリシャの応対に激怒し、そのまま帰途についたのだった。▼そのとき、一行の中にいた忠義な部下たちの勧めもあったので、思いなおし、ヨルダン川に七回身を浸したところ、ツァラァトはみるみる消え、幼子のからだのようにきれいになったではないか。それを眺めていた家来たちは腰をぬかすほど驚いたにちがいない。▼このできごとは、謙遜になり、神のことばに従うことがいかに大切かを私たちに教える。そもそもナアマンは礼儀正しい人物で無礼な仕打ちを好まなかった。ある意味、それは当然であった。だが人間的な礼節や儀礼は、時として傲慢(ごうまん)の隠れ蓑(かくれみの)になり、神に対する信仰と従順を妨害する。特に立派な人物といわれる人ほどその傾向は顕著である。▼ナアマンは将軍としての肩書をはずし、しもべたちの勧めに従い、衆人環視の中、ツァラァトに冒されたからだをさらし、ヨルダン川に沈んだ。この態度をとれたのは、当時の社会にいた何万もの患者のうち、ナアマン一人だったのである。▼「まことに、あなたがたに言います。エリヤの時代に、イスラエルに多くのやもめがいました。三年六か月の間、天が閉じられ、大飢饉が全地に起こったとき、そのやもめたちのだれのところにもエリヤは遣わされず、シドンのツァレファテにいた、一人のやもめの女にだけ遣わされました。また、預言者エリシャのときには、イスラエルにはツァラァトに冒された人が多くいましたが、その中のだれもきよめられることはなく、シリア人ナアマンだけがきよめられました。」(ルカ4:25~27同)