【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

「この道は母へとつづく」:日本ユニシス本社前バス停付近の会話

2007-12-12 | ★東16系統(東京駅~ビッグサイト)

ユニシスって、ディズニーランドのエレクトリカル・パレードに出てくる企業よね。
でっかい太鼓みたいな山車に、「UNISYS」って文字が光って、目立つこと、目立つこと。
エレクトリカル・パレードって何度見てもウキウキしちゃうわよね。とくに、幼い子どもたちにとっては、ディズニーランドって大いなる夢の世界。
しかし、世界にはディズニーランドを楽しむなんて夢のまた夢の過酷な世界で生きている子どもたちもたくさんいるんだぜ。
そうね・・・。ロシアの孤児を主人公にした「この道は母へとつづく」なんて観ると、胸がキュッとしめつけられるわ。
お前の場合は、太ったせいで服が小さくなって、胸がしめつけられるんじゃないのか。
そう、また1kg体重が・・・って、そういうこと言わないの!ほんとに胸がしめつけられたんだから。ムギュッ。
イテテテ。首をしめつけるな!
だって、孤児院に預けられた六才の男の子が、本当の母親を探すために孤児院を脱出する話なのよ。それだけでもう、胸にグッとくるじゃない。
ロシアだけに寒々とした風景の中を、母親の手がかりを求めて男の子がさまよう。お前はそこにグッときたってわけだ。
途中で男の子を助ける不良少女やゆきずりのおじさんが、みんな一見ぶっきら棒なんだけど、やさしいんだもん。熱いものが胸にこみ上げるのもあたりまえじゃない。
だから、お前の場合は、服が小さくなっちゃって、胸にこみ上げてきたんじゃないのか。
だから、そういうこと言わないで!ほんとに、胸にこみ上げてくるものがあったんだから。ムギュ。
イテテテ。こみ上げたからって、もみ上げをひっぱるな!
だって、あなたって、孤児院のおばさんみたいに、へらずぐちばかりたたくんだもん。
ああ、仲介料ほしさに養父母を紹介しようとするロシア人のおばさんか。男の子は彼女の魔の手に追われながらも、町の人々に助けられて追っ手を逃れる。
状況は悲惨なんだけど、人々のあたたかさにほっと胸をなでおろす映画でもあるのよね。
なんか、アニメにしたらそのまま「母をたずねて三千里」になりそうな話だな。
そうかもしれないけど、ロシアの孤児院のたたずまいとか、そこで暮らす孤児たちの暮らしぶりとか、なにげない町のようすとかも、あまり見られない光景で新鮮だったわよ。それにあの男の子の健気な姿。子宮が刺激されちゃうわね。
まあ、女のお前がそう言うならよしとするか。
お、初めて私を女として認めてくれた?
いやいや、前から認めてるぜ。パレードにでも出たらいいんじゃないかと思っているくらいだ。
エレクトリカル・パレードに?
いや、ヒステリカル・パレードに。
あなた!
ほ、ほ、ほら、ぴったりだ。


ほんとは クリックしてもらえるとうれしいです。



ふたりが乗ったのは、都バス<東16系統>
東京駅八重洲口⇒通り三丁目⇒八丁堀二丁目⇒亀島橋⇒新川⇒住友ツインビル前⇒リバーシティ21⇒佃二丁目⇒月島駅前⇒新月島公園前⇒日本ユニシス本社前⇒IHI前⇒豊洲二丁目⇒豊洲駅前⇒深川五中前⇒東雲橋交差点⇒東雲一丁目⇒ジャパン・エア・ガシズ前⇒東雲都橋⇒都橋住宅前⇒かえつ有明中高前⇒有明二丁目⇒有明テニスの森⇒有明一丁目⇒フェリー埠頭入口⇒東京ビッグサイト










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2 コメント

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明けましておめでとうございます (パピのママ)
2008-01-06 12:59:43
遅ればせながら、今年も宜しくお願いいたします。
孤児院に、入れられている子供たちの生きる逞しさに感動させられました。
ロシア映画も中々のものでした。
今年もトラバだけになりそうですが、宜しくです
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今年もよろしくお願いします。 (ジョー)
2008-01-08 20:07:58
■パピのママへ
少年たちも逞しいですが、背景となるロシアの荒涼とした雰囲気って、意外と心に沁みました。
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