Enoの音楽日記

オペラ、コンサートを中心に、日々の感想を記します。

能登半島の想い出

2024年01月05日 | 身辺雑記
 能登半島を旅したことがある。旧家の時国家を見学したり、曽々木海岸にしずむ夕日を眺めたり、珠洲の揚げ浜塩田を見学したりと、のんびりした旅だった。2011年10月のことだ。

 わたしは車を運転しないので、移動は路線バスとタクシーだった。珠洲で路線バスを待つあいだに食堂に入った。うどんの昼食をとっていると、小柄な老人に話しかけられた。とりとめのない話をするうちに、老人はこんな話をした。

 「珠洲でも原発を作る話があったんさ。おれは反対した。そしたら村八分さ。だれも口をきいてくれなかった。それで福島の原発事故だろ。みんな手のひら返したように『爺さんのおかげだ』といってくる。」

 正月早々の大地震は、珠洲が震源地だ。あの老人はどうしているのだろう。2011年の時点ですでにそうとう高齢だったが‥。珠洲の通りを行き交っていた人々はどうしたか。揚げ浜塩田は海岸に面している。残念ながら悲観的にならざるを得ない。曽々木海岸も同様だ。わたしの泊まった旅館は海岸の近くだった。無事だろうか。
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