平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

馬の恩返し

2016-10-08 20:35:23 | 競馬
 昨年に新設された2才重賞サウジアラビア・ロイヤル・カップは、トーセンの冠号をやめた島川氏(本業は怪しげな健康食品のカニトップ)が2年連続で優勝しました→今日のレース。昨年は父も母も自家生産馬で、今年は安く買った地味なブレスジャーニー(父バトルプラン、母父タニノギムレット)で勝利と、すっかりトーセン杯になっています (^_^;)

 ところが、この地味な勝ち馬には社会的に注目される要素が。それは、生産者が競優牧場で、2月に仔馬2頭を射殺して有罪判決を受けたばかり。この事件は、はじめは保険金目的と推測されましたが、酒を飲んで自業自棄になって及んだものとわかりました。

 競優牧場はタケシバオーの生産牧場として有名で、最近ではマイネルフロストが毎日杯を勝っています。でも、社台系以外は高値で売れないという現状から、負債が3億円を越えて破産手続き開始。そんな時に事件が起こったのです。

 殺された2頭は父ローレルゲレイロで、とても売れそうな血統ではありません。売れなかったら肉屋に売られてドッグフードになるだけ。そんな不憫が根底にある事件なのです。

 もしも、殺された馬の怨念が残っていたのなら、破産したとはいえ、この牧場の馬が重賞を勝つわけがない。しかも、執行猶予の判決が出たばかりです。だから、むしろ今まで育ててもらった馬の、牧場に対する恩返しのような気がするのです。

 昭和天皇崩御の2年前、やはり牧場を廃業した錦野牧場で生まれた、後の天皇賞を勝つタマモクロスがデビューしました。同年には、奥さんに逃げられた悲惨な稲葉牧場で生まれた、1才下のオグリキャップが地方の笠松からデビュー。この2頭の芦毛馬が、天皇崩御の年と前年に大活躍。競馬ブームの立役者になりました。この時、この2頭に神の救いを見たのです。なぜなら、タマモクロスは十字架で錦の御旗。オグリキャップは茨の冠で牧場も稲。2頭とも血統は地味でした。

 この先例があるから、今上天皇の譲位が起こりそうな時期に、同じように悲惨な牧場に生まれた地味な血統の馬が、救いをもたらすような活躍をしたことを無視できないのです。

 人の苦労や重荷を、地味な馬が背負って走る。ここに救いを見るかどうかで、この悲惨な元牧場主の未来が決まるのかもしれません。ちなみに、昭和天皇崩御の時は、タマモクロスの生産者は、牧場を買い取った新しいオーナーによる、JRA生産者賞提供を意固地になって断ったそうです。借金を背負っているのだからありがたく受取ればいいのに。神の祝福なのだから。

 今年のクラシックはディープインパクト産駒が大活躍して花がありましたが、凱旋門賞で地味な牝馬のファウンドが勝ち、どうも流れは地味に向かいそうです。でも、地味な血統の馬が大活躍するのは良いことです。僕だって今は地味だけど遡れば桓武天皇の末裔。サラブレッドだって同じで、非流行だから血統が劣るわけではありませんから (;^ω^)

参考 ブレスジャーニー 父バトルプラン 騎手:柴田善臣 厩舎:本間忍 生産:競優牧場
http://mint.2ch.net/test/read.cgi/keiba/1475909693/

     平御幸(Miyuki.Taira)
コメント (16)
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