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2012年2月18日 曽我梅林(その1)

2012年02月19日 18時14分15秒 | 旅行

例年であれば満開であろうはずの梅を観に行ってきました。

目的地の曽我梅林は御殿場線の国府津の次の駅、下曽我駅にあります。

 

 

出発は新宿駅、まずは小田急で小田原に向かいます。

で、わざわざ小田急にしたのは理由があります。

 

 

JR東海371系「特急あさぎり」。

「あさぎり」はもともと小田急から国鉄 御殿場線に乗り入れ、御殿場まで行く急行でしたが、JR化後に東京進出を目指すJR東海と、西伊豆方面を観光圏内にしたい小田急の思惑が一致し、1991年に沼津まで延長の上、特急に格上げされました。

この際に「あさぎり」はJR東海と小田急で2往復づつ受持つことになり、JR東海が製造したのがこの371系です。この1編成7両しか存在しません。

そして、2012年3月16日をもって「あさぎり」から撤退し、団体専用列車に改装されることが決定しています。

 

 

1990年前後は、バブル絶頂期であるのと、国鉄が民営化された直後で非常にやる気があったことなどが理由と思いますが、今ではありえないような魅力的で志の高い車両が多く登場した時期でした。

そして今、鉄道会社が威信をかけて製造したこれらの車両の多くが、経年20年程度にもかかわらず次々と第一線から撤退あるいは引退を迎えています。

やはり、バブル期の設計では維持にコストがかかりすぎ、合理化のみが優先される今の時代にはもてあまされる存在になっているのかもしれません。鉄道会社が自社の看板よりもコストを優先する時代になったことはさびしいことです。

 

 

この車両の特徴は、まずはこの窓の大きさ。大きいガラスは重量もかさみ、割れて交換するときも大変なため、最近ではどんどん小型化されてきています。

 

 

2階建て部分のこの上下連続風の処理も見た目はすばらしいですが、ボディ剛性的には大変なのではと思います。

 

 

塗装は新幹線と同じ白に青色20号の帯です。新幹線100系と同じ二階建てマークがあるとよかったのですが。

 

 

 

反対側ホームにはVSEが停車中です。EXEで失敗したロマンスカーのイメージを復活すべく登場した車両ですが、どうなのでしょうか。少なくとも今日の主役ではありません。

 

 

 

VSEが出発したあとにホームに入線してきたのはRSE。

 

371系と同時に「あさぎり」用として製造された車両で、運用に余裕のあるときは「はこね」運用に入ります。

こちらも3月16日で運用終了、廃車となる予定です。全車ハイデッカー構造という志の高さが災いし、バリアフリー法に対応できないためらしいです。

 

 

さて、371系の室内ですが、この時期の車両特有のクッションの厚いシートはすわり心地が抜群です。背もたれは固めですが、座面は充分なクッションストロークがありながらホールド性もあり、長時間乗車でも疲れないと思われます。最近はやりのぺったんこシートとは比べ物になりません。

シートピッチも背の低い人はもてあますほど広く申し分ありません。

ただ、荷物棚のデザインはさすがに古さを感じます。

 

 

 

「あさぎり」は、新松田の手前の連絡線でJR東海の御殿場線に乗り入れます。ここで、しばし信号待ちで停車します。

 

 

この日は、沿線やホームでカメラを構える人が多かったですが、この橋のところでは停車することと富士山をバックにするためか、非常に多くの人が撮影していましたが、もうひとつの理由はここで上り「あさぎり」とすれ違うためだったようです。

 

 

JR御殿場線 松田駅に到着。ここでまでは小田急の新松田駅と同じ扱いなので、小田急の運賃料金だけで乗車できます。

 

 

ここで、小田急に乗り換え小田原に向かいます。

新松田駅に到着すると、先ほどのRSEが小田原に向けて走り抜けていきました。

 

 

 今回、このRSE「はこね」が満席だったのでわざわざ「あさぎり」にしましたが、発車直前でも空席がある状態でした。

その乗客も半分近くが本厚木で降車し、その半分くらいが本厚木から乗車してくる状態で、御殿場直通の意義自体が低下しているのかもしれません。

 

「あさぎり」は3月17日からMSEに変更され、1往復減便されます。

残念ながら、MSEでは車両を目的に乗る気にはなりません。優等列車ではなく有料列車になると考えたほうが良いのかもしれません。

 

 

 (その2に続く)

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