林屋こぶ平が九代目・林屋正蔵を襲名して昨日、その襲名披露の高座があったようです。落語や歌舞伎、華道など、日本伝統の芸術には襲名というしきたりがあり、その世界を代表する立場になります。
ところで、最近のお笑いブームで漫才コンビや個人のエンターテイナーが増えています。彼らのコメントを聞いていると、いかにしてネタを考えるかが重要なようです。同じ話題を何度もやっていてはあきらめてしまうため、常に新しいネタを考えているとか。
それに対して落語は、新作もあるのですが演目は同じです。すなわち、毎日同じ演し物をやっても構いません。その噺をいかに演じるかが噺家、落語家の技術であって、音楽で言えばクラシックと同じですね。誰もが知っているポピュラーな曲を演奏するのと同じで、落語家も(誰もがとは言いませんが)よく知られている演し物を人が変わって演じますので、演じる人の技術、個性がなければ飽きられてしまいます。
こぶ平さんは、ほとんどバラエティ番組の出演者というイメージがあったのですが、三平師匠が亡くなってからは考えを変えて落語に精進したそうです。
これからの活躍を期待します。
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この正蔵襲名には、私のブログで一番TBついていて、関心を持っている方が多いのを感じます。
落語は決まった話をしているけれども、その日のお客さんの客層、雰囲気でもって、どの話にしようか考えながら、ネタを出していくんだと、ざこばさんの落語を聞きに行ったときにおっしゃっていました。
そんな相手を見つつ、話を綺麗に持っていくのはさすが名人芸と思います。
地方におりますので生の高座を見る機会は少ないのですが、出張などの折には末広亭などをのぞいたりしております。