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ニチイとヨーカドーの開店とその影響

2013年04月05日 | 歴史・文化

 商調協は、8月7日に閉店時刻、休業日の結審を行い、4月以降4ヶ月にわたる都合10回の協議を重ね、その任務を終えることになりました。

 幕末の黒船来襲に例えられたニチイとイトーヨーカドーのビッグ2は、53年11月、相次いで開店にこぎ着けました。
ビッグ2に二つの生協を加えた大型店の狭間にあって、地元商店街の生き延びる道の模索が始まりました。
正直なところ、当面はどれほどの影響があるのか固唾をのんで見守るしかありませんでした。

 その影響の度合いは、54年1月商工会議所が実施したアンケート調査によると、対前年12月比で売上が減少したが72.9%、変わらないが20.5%、増加したが2.2%と、食料品を中心に、薬、化粧品、家庭電気などが大幅に落ち込んだことが明らかにされまいた。
 また、同年7月の商工か偽書の大型店影響実態調査では、江別地区80.7%、野幌88.0%、大麻(おおあさ)86.2%がマイナス影響を受けたとしており、全体として90%近くが売上低下を訴えました。
まさに、大型店ショックといってよいでしょう。

 54年8月、道の大型店進出特別対策事業の一環として、道、市、商工会議所、市商連などを構成メンバーとする江別市大型店対策推進協議会が発足しました。反転攻勢策と区別診断報告書を刊行しました。
その中で対策の基本的方向については、次のとおりです。
1.商店立地を商店街に集中する。
  現状の集中度は38%であり、これを60%まで高める必要がある。
2.江別、野幌、大麻(おおあさ)の3地区に、それぞれ中心街となる都心型性格を強める商店街を育成する。
3.大型店対策として、3地区それぞれの商店街の形成レベルを明確にし、個性的特性を具備させる。
A.江別地区~都心型中心商店街を目指すものとする。
B.野幌地区~駅前の再開発を含め駅前商店街としての特質を発揮するとともに、情緒的魅力を発揮するための外壁、歩道などに煉瓦を用いる。
C.大麻(おおあさ)地区~商圏に文京台地区を包含し、ヤング層を択える年的センスのある特性を持つべきである。

 そのほか、同報告書は各商店街ごとの具体的対応策や個別経営における大型店対策について診断、勧告していますが、この間においても既存の小売り商店のダメージは深刻化していきました。
 結果、全般的な影響では、前2回調査に比し、さらに経営悪化を訴える店が増加したのでした。

 54年6月、江別の代表的な衣料品の専門店で、市内8番目の売り場面積(約1,000平方メートル)をもつ本末通りのたんざき屋の閉店、撤退が決まりました。
撤退理由の一つにビッグ2進出による経営環境の悪化をあげ、関係方面にショックを与えました。
また、55年3月、既存の小売業界ではトップクラスの王子サービスセンター錦町ストアーが閉店しました。
閉店に理由は、市内に4店ある同サービスセンターの合理化の一環と説明されましたが、一般にはビッグ2によるダメージの象徴と受け取られ、商店街に沈鬱な無力感が漂いました。

 さらに、大麻(おおあさ)公設市場では、54年に入るとテナント16店の中から4店が相次いで撤退しました。
市は、55年9月、同市場の規制(取扱品目、営業時間、休日など)を解除、民間スーパーなみの営業体制を取らざるを得なくなりました。
これも、やはり、大型店の進出とは無縁ではありませんでした。

註:江別市総務部「えべつ昭和史」438-440頁.
写真:昭和53年11月江別市に進出したイトーヨーカドー
 同上書436頁掲載写真を複写し、当ブログ掲載いたしております。

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