コタツ評論

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同情するなら金をくれ

2012-02-14 09:46:00 | 音楽
48歳はいかにも早すぎる。

すでにダイアナ・ロスという先例はあったけれど、デブじゃない! なんてスレンダーなんだと、ちょっと驚いたのが第一印象だった。

グラミー賞会場は、追悼の言葉で溢れたそうだ。

麻薬中毒のあげく破産して、わずかなドルにも困っていたのはみな知っていたはず。そんなにたくさんのスターたちが敬愛していたのなら、一人1000ドルくらい回してやれば、すぐに数千万円も集まっただろうに。元夫のボビー・ブラウンもいったい何をしていたのか(ボビー・マクファーリンと結婚していれば、もう少しマシではなかったか)。

映画「ボディガード」の主題歌が繰り返し流されている。

アレサ・フランクリンが名付け親でディオンヌ・ワーウィックが従兄弟というR&B名家に育ちながら、こんなセリーヌ・ディオンみたいに歌い上げなくてもよかろうに。おかげで全米的な歌姫になれたのだとしても、R&Bシンガーとしては満たされていたのかどうか。

今回のグラミー賞に輝いたのは、イギリスの歌手アデルだった。

オールウェイズ・ラヴ・ユー」やスーパーボウルでのアメリカ国歌斉唱」によって追悼された故人より、ずっとソウルフルなリズム&ブルースをアデルが歌っているのは、皮肉なめぐり合わせに思えた(おまけに、ジャニファー・ハドソンの「えんだあああ♪」はまるでダメだった)。

ついでに、映画「ボディガード」は、ケヴィン・コスナーのマヌケ面のおかげで、きわめつけの駄作だった(マドンナのコンサート後、花束を抱えて楽屋を訪ねたケヴィン・コスナーが、「君は歌が上手だ」と褒めて帰った後、「ねえ、いまの聞いた? いったいどこのバカなの、あれは!」とマドンナが憤慨したエピソードは有名)。

アデル 『サムワン・ライク・ユー』 Brit Awards 2011

(敬称略)
コメント (2)
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