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ネフローゼ症候群の漢方治療 医案13 腎炎、腎不全の漢方治療141報

2013-06-08 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

叶景華氏医案 風熱犯肺 湿熱内阻

叶景華医技精華より)

患者:徐某 32歳 女性 農民

病歴と検査所見

患者は8歳の時に腎炎を患ったことがある。ここ1月来、鼻閉、咽痛、咳嗽が遷延し治らず、入院5日前、顔面から下肢に浮腫が出現、小便短少、納呆が生じたが、大便はまだ異常なかった。入院してから診察してみると、顔面にやや浮腫があり、咽頭は紅く、舌質紅苔薄黄膩、脈細、血圧18.4/12kPa(138/90mmHg)、心肺異常なく、腹転飽満(体位変換して側臥位になると腹水が重力で下部に集まり其の部分の腹部が膨隆する意味でしょう)、肝脾触れず、下肢に陥没する浮腫あり。

検査:尿蛋白(4+)RBC,WBCを伴う。24時間尿蛋白定量7.8g、BUN12.14mmol/L73m/dL)、Cre123.8μmol/L2.22m/dL)、総コレステロール8.4mmol/L(325m/dL)、トリグリセリド286mmol/L243m/dL)、血清アルブミン2.05/dL、グロブリン2.9/dL

診断:ネフローゼ症候群

治則:先ずは宣肺清利する

処方:牛蒡子10g 前胡10g 桔梗6g 金銀花15g 連翹10g 白茅根30g 車前子30g 板藍根10g 澤瀉15g 生甘草4g 陳皮10

経過

服薬1週で小便漸多、浮腫漸退、鼻閉咳嗽咽痛漸好転、但し尿蛋白とRBCまだ多く、益腎清利、活血祛風の剤に改める。

処方:鹿蹄草30g 牛膝10g 金雀根30g 徐長卿30g 菝葜BáQiā 30g 半枝蓮30g 黄柏10g 白茅根30g ?30g 小薊30g 陳皮10

腫節風片を一回4錠1日4回併用し、1月後、浮腫は完全消退、一般状況良好、尿蛋白は著明に減少し、24時間尿蛋白定量は減少し1.0gとなり、RBC8.15/HP、血清総コレステロール6.76mmol/L261.6m/dL)、トリグリセリド1.232mmol/L105m/dL)、血清アルブミン値は上昇し3.3/dL、グロブリン値3.3/dL、BUNは減少し6.78mmol/L40.7m/dL)となった。

そこで退院、外来治療となったが、2ヵ月後、油断して感冒に罹り尿少、下肢の浮腫が出現したが、疏解清利の剤で、尿蛋白とRBCは消失し、一般状況良好であり、随訪7年間再発は無い。

補遺:

菝葜BáQiā(バッカツ)

別名、土茯苓 あるいは山帰来です。といえば知っている方も多いでしょう。漢名がバーチア菝葜になるそうですが、倭寇が日本に持ち込んだと言われている梅毒の治療薬として、山帰来(サンキライ)[別名:土茯苓(ドブクリョウ)]が広く用いられました。中国から江戸時代、梅毒治療の目的で長崎に大量に輸入されていたといいます。清熱解毒薬ですが珍しく薬性が平です。

腫節風???Zhǒn? Jié Fēn? 別名が九節茶、接骨蓮です。)

以前紹介した、??活(qiān qiān huó)別名 接骨木 接骨草 七葉黄荊 七葉金 透骨草とは異なります。接骨蓮が腫節風で、接骨木が??活とは紛らわしいですね。

腫節風は辛苦微温、或いは辛苦平と清書によって異なります。効能は凉血,活血消斑,祛主治は血紫斑、紫癜,湿痹痛,跌打損傷などですが、最近では消化器系の抗癌生薬として用いられることが多く、特に錠剤である腫節風片(中成薬)が発売されてからは多量に使用されました。その後、肝障害の副作用が問題となり、現在は投与量が減少したようです。

評析

本案では益腎清利、活血祛風の剤を主として用い、其の中で、腫節風も長期服用した。この類は尿蛋白、尿中赤血球の消除に一定の効能があるようだ。益腎には鹿蹄草、牛膝、清利には黄柏 白茅根 半枝蓮、活血には金雀根、祛風には徐長卿、菝葜、腫節風を用いた。現代の研究では祛風薬には、抗炎症、鎮痛、解熱、降圧作用とともに、病的抗原の抑制或いは清除に働く可能性があり、腎病治療に対する効用は総合的なものである。臨床観察により有効な効果が確認されている。

ドクター康仁の印象

昔の上海では上海中医―薬科大学付属の曙光病院は上海市の中心に、龍華病院は上海市の郊外にありました。そのために、龍華病院には農民の患者さんが多く、曙光病院には市街地の住人や公務員の患者さんが多かったのです。叶氏の医案の殆どが農民であるのはそのためでしょう。

かつて龍華病院に勤務し、現在当院(すずき康仁クリニック)の趙博士のお話を聞くと、農民は最後の最後まで治療を受けないで、病態が悪化してから担ぎ込まれてくることが多く、いわゆる典型例が多いとのことです。趙博士が救急担当医時代には、十分に水で戻さない堅いきくらげを食べ過ぎて、あとで、きくらげが腸管で水分を吸って膨張したことによる急性腸閉塞の話や、回虫の塊を嘔吐させた方法や、心筋梗塞で救急病棟に担ぎこまれた患者の胃カテーテルから野山人参を注入して蘇生させた話とか興味深い話を聞くことができます。私は曙光病院で主に研修していましたので、制服を着たいわゆる幹部を多く見ました。

201368日(土) 記


ネフローゼ症候群の漢方治療 医案12 腎炎、腎不全の漢方治療140報

2013-06-07 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

叶景華氏医案 気虚瘀阻水停案

叶景華医技精華より)

患者:殷某 30歳 女性 農民

病歴と所見

全身浮腫1ヶ月で入院治療となった。患者は20年来、面部に軽度の浮腫があった。ここ1月来、顔面と下肢の浮腫が加重し、全身性の浮腫となり、下半身が特に酷く、小便短少、胸悶気短、腰酸、納呆、舌質やや紅、苔薄、脈弦、心肺に異常なく、腹部張満、背部および下肢に重度の水腫、血圧22.9/14.7kPa(172/110mmHg)、尿蛋白(3+)、24時間尿蛋白定量13g、総コレステロール10.24mmol/L396m/dL)、トリグリセリド3.85mmol/L327m/dL)BUN3.85mmol/L23.1m/dL)、Cre185.6μmol/L2.1m/dL)。血清アルブミン2.0/dL、グロブリン2.8/dL

診断:ネフローゼ症候群

治則:益腎健脾 活血祛風

処方

白朮15g 茯苓15g 猪苓15g 澤瀉30g 車前子30g 牛膝15g 半枝蓮30g ?30g 徐長卿30g 金雀根30g 楮実子15g 鹿蹄草30g 陳皮10g 大腹皮10g水煎服用、他に山海棠錠5錠を毎日4回。

コメント:上海学派叶景華氏のご愛用の生薬について略記しておきます。

?jì cài huā

甘涼で清熱解毒剤に属し、凉血止血;清利湿に作用します。主治:痢疾、崩漏、尿血、叶血、咯血、衄血、赤白下とされます。

金雀根jīn què gēn

土黄耆、野黄耆の別称があります。(浙江省中薬ハンドブック)

苦辛平 帰経は肺脾の2経。(四川中薬誌)

効能:清肺益脾,活血通脉

主治:虚損労熱、咳嗽,高血女白、血崩,関節,跌打損傷

楮実子chǔ shí zǐ

桑科植物のBroussonetia papyrifera( L.)Vent.の成熟果実です。


ネフローゼ症候群の漢方治療 医案11 腎炎、腎不全の漢方治療139報

2013-06-06 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

?氏医案 脾腎両虚 水湿内停案

?臨床経験精選より)

患者:楊某 18歳 男性 華僑

初診年月日197845日 主訴:全身浮腫

病歴

患者は2年前、大量の蛋白尿を伴う全身浮腫により、国外でネフローゼ症候群と確定診断され、服用しては中止、再度服用するというようなステロイド内服をしていたが、効果が明らかでなく、今回は北京を訪れ、外賓病棟に入院していたので、祝氏の会診を熱意をこめて要請した。プレドニゾン40mg/日服用中、尿蛋白(3+~4+)、24時間尿蛋白定量3g。

初診時現症

双下肢に顕著な浮腫あり、指で押すと陥没し元に戻らない。体格は良いが虚弱で、感冒咽痛に罹りやすく、疲乏無力、腰酸膝軟。舌淡胖、舌尖紅、歯痕有り、脈沈細。

弁証:脾腎両虚 水湿内停

治則:培補脾腎 利水消腫

方薬と処方:六味地黄湯 防己黄耆湯加減

10g 五味子10g 懐山薬10g 牡丹皮10g 茯苓25g 澤瀉10g 生黄耆30g 防己10g 白朮10g 炙甘草5g 石蓮子15g 車前草30g 旱蓮草15g 白花蛇舌草30g 毎日1剤 水煎服用。

コメント:蓮(ハス)は夏に花が咲き,花が落ちて実がなり,秋になると実は黒く石のように堅くなります。これが「石蓮子」です。黒い殻と、緑色の芯(胚)を去ったものが「蓮肉」或いは「蓮子」「蓮子肉」です。性味は清書によって平~寒とするものがあります。本稿では平としてグリーンで記載しました。蓮子と同様に収渋薬に分類されます。感覚的にはやや涼のグリーンです。

経過

上方加減服用30余剤で、患者は体力の増加を自覚し、感冒の回数も減少し、水腫は減軽した。24時間尿蛋白定量では2.33.2gであった。方剤に莵絲子15gを加えた。

継続服用45剤で、患者の水腫は大減し、体力は基本的に回復し、病院の庭で運動できるまで体力が回復し、尿蛋白(2+)。プレドニゾンは減量し30mg/日、中薬は計90余剤服用、3ヶ月の治療で、水腫は消退、24時間尿蛋白は微量となり、プレドニゾンは20mg/日に減量し維持量とした。原方を少し加減し、丸薬に改め、ゆっくりと効果を収めるように計画した。

評析

前の賢者は水腫の論治で、肺、脾、腎の三臓を利する以外に無いと語った。張景岳が以下のように述べるようにである。“およそ水腫等証は、肺脾腎三蔵の相かかわる病である。水は至陰であり、ゆえに基本は腎にある;水は気化され、ゆえにその標は肺にある;水はただ土を畏れ、ゆえに其の治は脾にある”。攻水と補虚の治療が水腫の二大法則であることが解る。本案の病程は二年にわたり、水腫の勢いが酷く、正気は既に虚している、これを治するは比較的困難であり、若し攻逐利水の法により、一時であるにせよ、再び正気を傷つけることになり、良策になることなく終止する。

祝氏の認識は、ネフローゼ症候群は中医弁証分析から多くは本虚標実の証を呈し、脾虚不摂、腎も不固により、精微物質(蛋白)が小便に漏れ出るのが止まらず、土不制水、気不化水により、水腫の勢いは天にまでとどくくらいに激しくなる。故に、本案の治療は終始培補脾腎を主として、利尿消腫を補佐として、水腫の消退が緩慢であっても、生命体の病情が日増しに好転すれば、尿蛋白の漏れも漸減するとの認識である。

ドクター康仁の印象

面倒な評析ですが、言っていることは簡単なことです。要は、弱った臓器の自然治癒力を手助けすることが中医治療であるということです。強力な利尿剤単独では、水腫のみならず蛋白尿も軽減しない、つまりネフローゼ症候群は治癒しないことは、西洋医学の見解と一致します。標邪実に対する祛邪のみでは病は癒えないという意味です。

もう一度、最初の処方を見直してみましょう。

弁証:脾腎両虚 水湿内停 治則:培補脾腎 利水消腫

方薬と処方:六味地黄湯 防己黄耆湯加減

10g 五味子10g 懐山薬10g 牡丹皮10g 茯苓25g 澤瀉10g 生黄耆30g 防己10g 白朮10g 炙甘草5g 石蓮子15g 車前草30g 旱蓮草15g 白花蛇舌草30g 毎日1剤 水煎服用。

利水しながらも(茯苓 澤瀉 防己 車前草)、益気健脾(山薬 茯苓 黄耆 白朮 甘草)し、補陰剤で傷陰を予防し(生地 旱蓮草)、斂陰(五味子)で陰を守り、血も養い(熟地黄)、涼血活血(牡丹皮)も清熱解毒(白花蛇舌草)も併用し、固渋剤(石蓮子)で蛋白の漏れを軽減しようとしていますね。

補腎が少し弱いので、後に莵絲子を加味したのでしょう。莵絲子は補腎陰、補腎陽ともに作用します。莵絲子と五味子となると五子衍宗丸(ごしえんそうがん)を連想します。車前草を車前子にすればなおさら感じますね

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20070205

その後、ステロイドから離脱できたのかどうかの記載までは有りませんが、見ようによっては、ある意味正直な医案だと思います。祝氏は元北京中医学院名誉教授で、1999年に逝去されました。本症例を診てから21年後です。患者の楊某18歳華僑の男性は存命していれば現在52歳、経済、軍事両面で大国になった中国の華僑グループで活躍していることでしょう。

201366日(木) 記


ネフローゼ症候群の漢方治療 医案10 腎炎、腎不全の漢方治療138報

2013-06-05 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

李晏齢氏医案 気虚湿熱瘀阻案

(中華伝世医方より)

Key words: 小児頻回再発ネフローゼ症候群

患児:某男児 12

初診年月日1974107

病歴

全身の浮腫の軽重を繰り返し1年半になった。患児は常時、扁桃腺炎を患い、頭にはフルンケルがあった。19764月、眼瞼に浮腫が生じ、引き続き全身浮腫となり、某医院で腎炎と診断され、ペニシリン、プレドニゾン、双?克尿塞(hydrochlorothiazide)等の薬物治療を受け、症状は消失し退院となったが、すぐに再発し、再発すること3回に及び、ここ半年来、浮腫が逐漸加重した。

初診時所見

顔面および全身の浮腫、頭部に数個の癤があり、扁桃腺は中度腫大、心肺に異常なく、腹部膨隆、腹水証(+)、陰嚢及び双下肢浮腫、脈緩、舌尖紅、苔白膩。

尿検査:蛋白(3+)WBC(3+)RBC(2+)

血液検査:WBC20100(好中球88%、リンパ球12%) 血清総蛋白4.1/dL、アルブミン1.3/dL、グロブリン2.8/dL、総コレステロール390m/dL、BUN 20m/dL

診断:難治性ネフローゼ症候群 腹水合併

治療と経過

入院後直ちにステロイド、シクロフォスファミド及び益腎湯生黄耆1530g 石葦1530g 玉米須30g 白茅根30g 川芎9g)の総合治療を行い、2週後に浮腫は消退、食欲好転、2ヵ月後には尿蛋白(-)、各種検査正常となり、プレドニゾンは減量し、シクロフォスファミドは中止し、中薬を基本方とした。継続服用6ヶ月、19757月に停薬した。以後現在に至るまで15年余、再発はない。

評析

難治性の腎病の機理は複雑で、病程は長く、中薬治療の単用では、効果は比較的緩慢である。本案では西洋医結合治療を採用し、迅速に病情をコントロールし、その後中薬治療単用で再発を防いだ。このような中西医結合治療は大変有効であり、標本兼治の効能は、現今の臨床で多く応用されるものである。

ドクター康仁の印象

白血球増多20100に関しては、何のコメントも有りませんが、抗生物質は当然使用したのでしょう。カルテから起稿する際に見逃したのでしょうね。ともかく15年間、再発が無いのですから「結果は満点」です。尿中のWBC RBCはどのように変化したのでしょうね。気になりますが、「結果は満点」ですので、記載無しでも良しとしますか。

201365日(水) 記


ネフローゼ症候群の漢方治療 医案9 腎炎、腎不全の漢方治療137報

2013-06-04 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

李兆華氏医案 脾腎両虚案

(腎と腎病的証治より)

Key words: ステロイド抵抗性成人ネフローゼ症候群

患者:張某某 21歳 男性

病歴   

ネフローゼ症候群にて何度も治療を受けたが治らず、入院治療となった。ステロイド治療1月余で、効果が無く、患者は中薬治療を要求した。

(治療内容についての記載はありません。李兆華氏医案の特徴です。)

初診時所見

患者面色紅潤、精神状態は良好で、食欲可、ただし口干、煩熱感があり、夜間の睡眠が不寧、手足心熱、水腫は顕著で腹水を伴う。

血清総蛋白3.45/dL、総コレステロール412m/dL、尿蛋白(3+)。

舌質紅、少苔、脈象細数。

弁証:陰虚火旺 水湿貯留

治則:滋腎降火 益気健脾

処方

生地15g 玄参30g 知母15g 鼈甲15g 山茱萸15g 黄耆30g 紅人参3g 澤瀉15g 阿膠10g 石葦30g 寸冬(麦門冬30

経過

上方を連続服用7剤後、面紅、煩熱、夜寝不寧、手足心熱が消退、浮腫及び腹水も明らかに減軽した。総蛋白4.6/dLに上昇、総コレステロールは386m/dLに低下、尿蛋白は2+に減少。舌淡苔薄白、脈象沈細、陰虚火旺証は既に解除され、脾腎両虚の証が見られ、益気健脾、補腎養血を以って治療した。

処方

紅人参6g 黄耆25g 白朮15g 茯苓15g 山薬30g 山茱萸15g 阿膠10g 当帰15g 黄精30g 甘草10g 車前子30

経過                                                                               

上方服用後、水腫は次第に消退し、尿蛋白は漸減(2+~1+)、1ヵ月後には水腫、腹水は全消し、血清総蛋白はさらに上昇し5.8/dLとなった。総コレステロールは減少し191mg/dLと正常化し、尿蛋白は陰転した。

評析

脾腎両虚証は、長期に大量のステロイドを投与すると、腎陽を扶助してしまい、陽盛に至り、臨床的には、面紅、煩熱、口干、脈細数などの陰虚火旺の症候が出現する。滋陰降火の剤を使用した後でも、陰虚火旺が再発し、病はまだ其の本にあり、脾腎両虚の症候が始まる。最終的には培補脾腎にて効果を収めることが出来る。

ドクター康仁の印象

ステロイドの大量長期投与による陰虚火旺は標であり、本は脾腎両虚であるという考え方には納得します。生地15g 玄参30g 知母15g 鼈甲15g 寸冬(麦門冬30gで十分に養陰清熱涼血をおこない、治標としたのです。紅人参は一般には陰虚火旺には使用しませんが、治本の意味があるのです。

次の処方には生地 玄参 知母 鼈甲 寸冬(麦門冬)は除かれています。黄精30gが加味されていますが、黄精は脾気を脾陰とともに補うことができ、滋陰薬でありながら補脾益気に作用し枸杞子と併用すると補腎填精の作用も強化されます。見事な組み合わせですね。

201364日(火) 記