狷介不羈の寄留者TNの日々、沈思黙考

多くの失敗と後悔から得た考え方・捉え方・共感を持つ私が、独り静かに黙想、祈り、悔い改め、常識に囚われず根拠を問う。

李氏朝鮮の独立・近代化意欲の希薄さと、日韓併合時の日本の善政の一例・・・「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!」を読む(2)

2017-04-27 17:33:43 | 歴史修正
 次の本を参考に、韓国について、李氏朝鮮時代の独立・近代化意欲の希薄さと、日韓併合時の日本の善政の一例、そして現在まで続く韓国の事大主義グローバル化を記す。
 「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!」(著者:馬渕睦夫氏、出版社:ワック、出版日:2014/10/30)

 ・colonization…植民地。欧米の政策。収奪・搾取。繁栄させない。分断統治。
 ・annexation…併合。国力の違い故に同等の合併出来ず。日本の政策。繁栄させる。資本持ち出し(投資)。収支赤字。

 日韓併合後の韓国における日本の善政の一例 (及び台湾)
  日本は韓国に対して投資ばかりで赤字収支であった。また非分断統治をして、欧米の植民地政策とは正反対の政策内容であった。
    ・・・日本は朝鮮半島に学校、病院、裁判所、橋梁、発電ダム等を建造し、鉄道を敷き、港湾や道路を整備して、朝鮮半島のインフラを近代化した。

  日韓併合の前と後との韓国の比較の一例
   ・人口:980万人 → 2,500万人
   ・平均寿命:24歳 → 48歳(当時の日本人並)
   ・経済成長率: → 年平均4%
   ・小学校数:5校 → 4,300校(1943年、全村設立、ハングル語教育も実施)
   ・志願兵・志願者数: →3,000人(合格者406人、1938年制度導入)
               30万人(合格者6,300人、1943年)
                 ・・・1944年の徴兵制実施で徴兵された朝鮮人の殆どは実戦経験すること無く終戦。
                 ・・・靖国神社には、朝鮮人兵士3万柱が合祀

  朝鮮・京城帝国大学(現ソウル大学)と、台湾・台北帝国大学(現台湾大学)は、大阪帝国大学や名古屋帝国大学よりも先に設立した。
  朝鮮における警察官の殆どは朝鮮人であった。
 
  朴正煕・元大統領(朴槿恵・前大統領の父親)は、
   「日本の陸軍士官学校を優秀な成績で卒業していますが、回想録で日本の統治はおおむね公平だったと言っています。」(本書より)

 「征韓論」は征伐するのでなく、開国させようとするもの。
   ・・・冊封体制の中で宗主国としていた李氏朝鮮に対し、西郷隆盛出兵せずに開国を勧める為に自らが朝鮮に使節として赴く「遣韓論」を主張し、閣議決定も取り付けていた。しかし、結局は延期となった。(ウィキペディア「征韓論」、及び「新しい歴史教科書」(自由社)も参考)
 李朝の支配階級出身の役人・金玉均氏は、事大派に対する「開化派」を結成し、福沢諭吉の支援も受けて、宗主国の清からの独立と朝鮮の近代化を目指した。1884年に日本の協力も得て政権打倒のクーデター(甲申政変)を起こしたが、清の介入で失敗した。その翌年の1885年に、福沢諭吉による「脱亜論」が新聞に掲載された。その後、1894年に政権の王妃(閔妃)と「事大派」の刺客によって暗殺された。(ウィキペディア「金玉均」、及び「新しい歴史教科書」(自由社)も参考)
   …その翌年の1895年に、日清戦争で日本が勝利した事によって、清に朝鮮の独立を認めさせ、1897年から1910年の間、朝鮮史上初の近代国際法に基づく独立主権国家として、李氏朝鮮が「大韓帝国」と国号を変えた。(ウィキペディア「大韓帝国」参考)
 福沢諭吉は、ロシアの南下政策に対して、朝鮮の独立と近代化によって日本と共に対等な関係で協力する形で、東アジアを安定させる事を望んでいたが、朝鮮にその意志が薄い事を感じて、後に独立の気概が無い悪友とは付き合えないという事で、「脱亜論」に至った。(「新しい歴史教科書」(自由社)も参考)
 1953年の朝鮮戦争休戦協定時において、北朝鮮、ソビエト連邦、アメリカはサインをしたが、韓国はしなかった。また、軍の戦時作戦統制権も、2016年に韓国側に移管される予定であったが、まだアメリカ側にある様である。
 一方の北朝鮮主体思想(チュチェ思想)を持ち、グローバル化を拒否し、自主独立・自立精神が強い。
 1997年のアジア通貨危機の際、IMFの管理下に入り、公共サービスの民営化、大手企業の外資系化で、韓国のグローバル化が進んだ。

 本ブログ過去の関連記事
  ・2017/04/27付:「一般的迎合親米保守に対しての逆説的な捉え方により『世界の根本』が見えて来る・・・『『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!』を読む(1)」




「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!」 「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!」
   (著者:馬渕睦夫氏、出版社:ワック、出版日:2014/10/30)

一般的迎合親米保守に対しての逆説的な捉え方により「世界の根本」が見えて来る・・・「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!」を読む(1)

2017-04-27 15:48:23 | 東アジア
(2017/04/30:追記)

 次の本を読む。
 「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!」(著者:馬渕睦夫氏、出版社:ワック、出版日:2014/10/30)

 本書の表紙の折込部に、いきなりこう書いてある。

 「超大国・アメリカを動かす実態とは? グローバリズムを推し進める国際金融資本とは? 歴史を読み解く鍵はユダヤ思想にある!」(本書表紙の折込部より)
 
 そして、目次の冒頭の第1章「世界史の逆説を見抜く鍵」には19項目の見出しが並べてあるが、その内、「ユダヤ」という言葉を用いた項目が、なんと9項目も在る。更にその章には、「社会主義」、「国際主義」、「国際機関」、「イスラエル」という言葉も並べている。
 巻頭に「ユダヤ」という「世界の根本」を持って来て、その根本から派生する様々な情勢を演繹的に述べておられる。但し、ユダヤの事を差別したり、ユダヤの事を直接、悪くは言っていない。ただ、読んで理解する事で、世界情勢の現象・結果として出ている状態と併せて考える事で、自然とどういうものかを察知出来るものと思われる。
 ユダヤ問題は、世界のタブーである。故に、特に主流メディアにおいては、発言や出版は憚れている。かつて日本においても、ナチスのガス室は実は無かった等とユダヤ問題を取り上げる事で、サイモン・ウィーゼンタール・センター等のユダヤ団体から圧力が掛けられて、出版差止めに追い込まれた事件があった。また、ユダヤ・レイシスト(人種差別主義者)等とレッテルを貼られて職を奪われる等で、社会的に抹殺される事を恐れて保身に走り、ユダヤ問題の言論を避けているのである。
 しかし、この「世界の根本・ユダヤ」を直視しない限り、国際情勢を理解する事は出来ない。新聞やテレビ等の表面だけの報道を読んでいても複雑に見えて難しく感じるだけで、本質を理解する事は不可能である。しかし根本は、至ってシンプル・単純なのである。一言で言うと、根本はただ一つ、「ユダヤ」である。とても簡単な事である。
 ユダヤは、世界のマスメディアも握っている。そのマスコミの報道を複雑に見せる事によって、それらの「根本」を見えにくくしているのである。自分たちの世界支配を悟られない様に、自分たちの作った世界のカラクリがバレない様に、自分たちの悪事が暴かれない様にと、隠すようにして情報操作しているのである。
 著者は、その「ユダヤ」について、臆する事無く堂々と書いておられる。日本だけでは無く世界においても、この「ユダヤ問題」を正面から取り上げる事が出来る人物は、そう多くはない。但しもう一度断っておくが、著者はレイシストでは無く、ユダヤを直接悪い等とは言っていない
 最近になってからではないだろうか。日本の中でも、確か3、4年前ぐらい(2013~2014年)から、保守的な人の間からも、「反米」的な発言、アメリカの批判をする人が目に付く様になって来たのは。それまでは、「日米安保」に依存しているが故に、保守派は「親米」的な人ばかりで、「反米」的な人は大抵左翼であった様に思うのであるが。そして、「米国追従」「米国属国」等と言う発言が主流メディアでも目立つ様になっている。国として捉えた場合、日本の裏側はアメリカであるが、それが表に出て来やすくなっている事と、その事を理解する人達も多くなって来た様である。しかし、そのアメリカにも裏があり、アメリカの「根本」も「ユダヤ」である。
 著者を初めて知ったのは、2014年のウクライナ混乱が有った時である。その当時のYouTubeでは、「アメリカの正体を暴く」等と、暗にウクライナ情勢をはじめとして世界情勢の殆どの事が「アメリカに原因」があることを伝えておられたので、この方の理論は良い、正しいと思った。そして同年の末に出版された本書のタイトルを見た瞬間、「僕と同じ事を言っている!」と、多大な共感を覚えたのであった。
 インターネットの一般ユーザーも含めた日本の保守派の論客の人達は大概、歴史戦・情報戦において、支那(中国)や韓国への反論ばかりである。しかし、それは表面だけを見ての反論であり、直接見える者に対してしか言っていないのである。地理的にも、日本から西の方を向くと、支那や韓国、北朝鮮が表面に見える。しかし、その向こう側を見ていくと中東、ヨーロッパが見え、更にその向こう側を見ていくとアメリカが見えて来る。つまり、支那や韓国の「反日」を深く探って見る事によって、実はアメリカが「反日」を行っている事が見えて来るのである。アメリカは日本の頭を抑える為に、支那や韓国を使って「反日」をさせて来たのである。
 その様に、著者は日本の保守派の中でも異なった捉え方をお持ちであり、また違った考え方や判断が出来る方である。そして、「世界の根本原因」が、アメリカ、そしてユダヤにあるという事を媚びる事無く発言出来る、数少ない言論・評論者の内の一人である様に思う。
 現在の世界情勢において、とかくロシアが悪者扱いされている。欧米・西側の通信社の情報・言い分を流している日本のマスコミと同調する様にして、日本の保守派の論客が大概、ロシアの事を悪い様に言っている。かつての共産主義ソビエト連邦と現在のロシアとが同じである様な、間違った捉え方をしている者が多い。また、大東亜戦争末期に日ソ中立条約を破って北方領土を占領し、現在も返還していない事から、ロシアの事を悪く思う人達が多いものと思われる。それと、「日米安保」の必要性を感じる「親米保守派」が、アメリカに同調・迎合してロシアを悪と決めつけている事が言えると思う。かつてのロシア革命は「ユダヤ革命」であり、ソ連はユダヤのものであった。ソ連崩壊後も、ユダヤの新興財閥オリガルヒがロシアを牛耳っていた。愛国者のプーチン大統領は、反露のユダヤ・オリガルヒを一掃して、ロシアをロシア人のものとして取り戻した。かつてのソ連はユダヤのもの、現在のロシアはロシア人のものという違いである。そして、北方領土を占領したのはソ連であり、プーチン大統領のロシアが占領したのではない。著者は、そのロシアに対しての見解も私と同様であり、ロシアを悪く思っておらず、プーチン大統領の事も正しく賢明な方であると捉えられている様である。
 しかし一方、私とは全く異なって、著者は外務省のエリート官僚として、イギリス、ソ連、アメリカ、イスラエル等の大使館で公使等を務められ、キューバ、前述のウクライナ兼モルドバ大使を務められている。その現地での経験と知識が、理論の裏打ちにもなっている様である。そして前述の様に、他の官僚やその出身者とは異なって、アメリカに迎合していない様である。
 パラドックス(逆説)によって常識化された事を覆し、真実が暴き出される。常識化されているものによって、その奥深くのものを気付きにくく、見えにくくされている。前述の様に、ユダヤはマスコミ・情報機関を支配している。根本である自分たちの事が暴かれないようにコントロールし、世界の一般大衆を煽動している。
 前述した様に、本書を読む事でまず「世界の根本」を知り、そして世界情勢の裏側、政治、経済、金融、戦争、社会、情報等の裏側の仕組みを知る事に繋がる。
 共産主義・社会主義、グローバリズム・国際主義、金融ウォールストリート、これらは「ユダヤ」のものである。国際連盟・国際連合、IMF(国際通貨基金)、WTO(世界貿易機関)、世界銀行等の国際機関は偽善であり「ユダヤ」の支配下に在る。国際機関には各国の中央銀行株主、国際決済銀行(BIS)が参加して支配し、各国の内政干渉と主権制限を行っている。そして、世界中の資産の根本であるを、ユダヤは大量に保有する。また、現在までの世界中の戦争革命、リベラルの秩序破壊には、「ユダヤ」が関わっている。
 アメリカの中央銀行的な役割を果たしているFRB(米連邦準備制度理事会)は、憲法で規定されている議会の通貨発行権を奪って自分達のものにし、憲法違反を犯している。FRBの株主はユダヤ系の外国民間銀行が多く、自分たちが勝手に恣意的に決めている議長も、歴代ユダヤ人ばかりである。FRBの人事権は理事会自身にある。因みに、日本の中央銀行である日本銀行は、政府が55%の出資をしている。FRBの内部情報は、民間には一切公開されていない。FRB設立と同時に連邦所得税法を作り、FRBが何の裏付けも無いただの紙切れに印刷して発行した紙幣を政府に貸し付ける事によって、アメリカの国の予算が賄われる為、アメリカ政府はその都度FRBから借金をし、その都度その元金と利子を付けた分を、アメリカ国民が汗水たらして稼いだ税金によって返済している。何の苦労もせずに紙切れに印刷しただけの紙幣と、国民が汗を流し苦労して得たお金とは、その値打ち・本質が全く異なるのである。ユダヤは、そうした換金と高利貸しを加える事で、アメリカにおける錬金術のカラクリを作ったのである。そしてアメリカ合衆国は、ユダヤFRBから借金を繰り返さなければならない為に、財政赤字に苦しみ続けている。アメリカ合衆国の主権はユダヤFRBに在る。
 その通貨発行権を国の財務省に取り戻そうとしたのが、ケネディ元大統領リンカーン元大統領であったが、共に暗殺された。ケネディ元大統領は自分の良心を基に、憲法の規定通りに議会の承認を得て、銀兌換紙幣を発行しようとした。
 アメリカは元々イギリスの植民地であり、当初はWASP(White Anglo-Saxon Protestant)という、白人エスタブリッシュメントによって支配されたが、その後、ユダヤが牛耳り、あるいは連携して支配している。日本を戦争に誘導したルーズベルト元大統領の側近は社会主義者ばかりであったが、金融恐慌後、ニューディール政策を行って公共事業を行う事で、FRBから借金を余計に重ねる事となった。その後トルーマン元大統領となって日本占領時に乗り込んで来たGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)も、社会主義者ばかりであった。よって占領軍は、現日本国憲法への改正をはじめとして、日本を社会主義国に貶めようとしていたのである。それが、朝鮮戦争の勃発によって、中途半端な形として残されたのである。そして今やアメリカの本質は、左翼・社会主義・共産主義となっているのである。
 アメリカが日本を戦争に誘導した事について、米国は既に、1907年の「オレンジ計画」において、また1940年の「マッカラン覚書」8項目によって、対日戦争計画を立て、日本に対する挑発行動を提案していたとの事である。また日本の真珠湾攻撃時に、石油施設や修理施設を攻撃しなかった事が謎であると言う。この事について本書では触れられていないが、実は日本の海軍が当時アメリカと繋がっていたと言われており、山本五十六・元連合艦隊司令長官が実はアメリカのスパイであったと言われている。一般常識である陸軍悪玉論の「逆説」である、実は「海軍悪玉論」であったと言われているのである。戦後、「A級戦犯」として陸軍の東條英機・元首相等が貶められて来た中で、海軍の山本五十六・元連合艦隊司令長官等が映画やドラマで美化されて宣伝されて来たのである。これらも、アメリカの都合による洗脳政策の一例である。
 米ソ冷戦が実は八百長であり、軍産複合体がそれによって利益に繋げていたという。その通りであり、ユダヤが米ソ双方の背後に着いて、米ソは地下で繋がっていたのである。また、ベトナム戦争においても、アメリカからソ連に戦略物資を援助していた事等の、米国敗北工作を行っていたとの事である。そしてその戦争で敗北した米国は、若者の風紀が乱れ、麻薬、ヒッピー、フェミニズム、リベラル等と、社会が退廃し、秩序破壊が行われていった。
 日本と支那事変で戦った支那国民党の蒋介石・元総裁は、ユダヤ・サッスーン財閥と組んで、民衆の銀と紙切れの紙幣を交換していたとの事である。支那事変後、第二次国共内戦下においてアメリカのジョージ・マーシャル元陸軍元帥が支那(中国)全権大使として内戦を支援し煽り、国民党代表と共産党の周恩来代表と三者会談を行う等して調停する様に見せながら、支那の共産化を進めたとの事である。マーシャル元陸軍元帥はヨーロッパ復刻計画であるマーシャルプランを提唱し、NATO(北大西洋条約機構)設立にも関与し、ノーベル平和賞を授与されている。本書には書かれてはいないが、蒋介石氏、周恩来氏、マーシャル氏はいずれも、フリーメーソンである。そして、ノーベル平和賞はデタラメであり、偽善である。
 著者は、第一次安倍政権が短期間であった事について、アメリカの工作があったと指摘している。確かに、直前の小泉政権が親米の構造改革であった事に対し、安倍政権は前政権とは異なった、国益追求の成長戦略であった。
 ロシアに関しては前述の通りであるが、プーチン大統領のロシアと、日本の安倍首相とが、共に世界のグローバリズムに屈さずに、自国の国益を重視するナショナリズムでありながらも、相互に協力し、各国の独立を尊重する、和の精神で世界に貢献するという意味合いの事を述べておられる。欧米・西側は、オリガルヒと同様にロシアの資源の再収奪を目論んでおり、且つ、第三次世界大戦と世界統一(世界共産化グローバリズム)を目論んでいる
 金融・外貨・規制緩和等というグローバリズムに対しての、その日本のナショナリズムの内には、日本の得意とする「ものづくり」が存在する。その「日本のものづくり」は、農業や町工場が基盤を成して日本を支えており、それらの物を大切に作り、また育てるという「ものづくり精神」によって、日本の今日までの繁栄があると言う。

 以下、本書より引用する。
 「歴史を振り返ってみてわかるのは、情報を動かしている者が世の中を動かしているということです。」
 「つまり、私たちが自分の意見だと信じている考え方は、実は私たちが気付かないうちにコントロールされたものであって、決して私たち自身の意見ではないというのです。私たちはこういった錯覚の世界で生きており、大衆の意見をコントロールしている人々が真の支配者であると喝破しているのです。」
 「日米安保条約はアメリカが日本を防衛するためのものだと信じている人もいますが、『瓶のふた』論に代表されるように、アメリカが日本を抑え込むためのものです。同盟国とは言いながら、アメリカの思惑は別のところにあります。」

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  ・2013/09/25付:「同性愛・同性婚の間違い(2)・・・ロシア・プーチン大統領の正義と、イスラムの『旧約聖書』を基にした正しさと毅然さ & 規範・根拠を持たない日本人・世間の人」
  ・2014/03/30付:「ロシア・プーチン大統領はイルミナティのNWO(新世界秩序)を破壊する・・・ウクライナ情勢(4)」
  ・2014/08/17付:「欧米マスコミの雑音宣伝に悩まされる露プーチン大統領と御巣鷹日航機撃墜29周年・・・ウクライナ情勢(16)」
  ・2014/12/07付:「東アジアでの漁夫の利を得ようともくろむ米国は裏から中国・韓国を扇動」
  ・2016/07/23付:「リオ五輪ドーピング問題の連帯責任適用は間違いである・・・政治介入はロシアへの陰謀、最終戦争を企てるユダヤ・イルミナティ・フリーメーソンはプーチン大統領がキレるのを待つ」
  ・2017/01/31付:「本心は親日である朴槿恵大統領は反日世論に迎合して失敗した・・・外国スパイに煽られ踊らされる一般大衆のデモ、戦後反日捏造教育に洗脳される学生達、韓国の伝統的な事大主義」
  ・2017/02/06付:「支那(中国)と韓国の反日捏造プロパガンダを支援する反日ユダヤ人と、それを非難する親日ユダヤ人・・・ユダヤの内部分裂、南京大虐殺は無かった、従軍慰安婦の強制も無かった」
  ・2017/04/04付:「独立意識の強い北朝鮮は日本の憲法9条改正と国防力強化を促す・・・事大主義韓国との違い、日本人の血、『EMP』を研究していた『登戸研究所』、ミサイルにユダヤと米国の影、そして米国に対する『悪役』」
  ・2017/04/04付:「支那(中国)の南シナ海開発の背後にユダヤ・・・ビルダーバーグ、CFR、TC、共産主義支援、米中戦争、そして習国家主席の内に有る中華思想」
  ・2017/04/13付:「ユダヤ・ロスチャイルドは北朝鮮とアメリカとの戦争を煽る・・・共産主義の背後に存在するユダヤ、双方を支援し混乱させ『漁夫の利』を得る」
  ・2017/04/13付:「アメリカの『ユダヤ・ネオコン』は周到に戦争を計画していた・・・韓国デモ、金正男氏『影武者』暗殺事件、シリア化学兵器『偽旗工作』(False Flag)、そして北朝鮮との緊張」
  ・カテゴリー:「ロシア」  ・・・本ページ右サイド

 (2017/04/30:追記)
  ・2013/05/15付:「『ユダヤが解ると世界が見えてくる』の再読(1)・・・ユダヤ世界戦略綱領『シオンの議定書』」
  ・2013/06/28付:「『ユダヤが解ると世界が見えてくる』の再読(2)・・・ユダヤ人の世界統治」




「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!」 「『反日中韓』を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!」
   (著者:馬渕睦夫氏、出版社:ワック、出版日:2014/10/30)

高い志と理念を胸に、無私・至誠・真心を持ち、戦後体制からの脱却と日本国独立を目指す安倍晋三首相・・・「新しい国へ 美しい国へ 完全版」を読む

2017-04-27 13:39:40 | 日本政治・総合 2012~2017
 次の本を読む。
 「新しい国へ 美しい国へ 完全版」(著者:安倍晋三氏、出版社:文藝春秋、出版日:2013/01/20)(2006/07刊「美しい国へ」の増補・再編集版)

 高い志と理念を基に、日本国の真の独立と主権を取り戻す為、私利私欲無く無私となり、至誠と真心を持って、現在、長期安定政権の中で戦後体制からの脱却を努めておられる安倍晋三首相。吉田松陰を師に持ち、松蔭の遺した「留魂録」を愛読し、知行合一を信条とする。
 今まで歴代首相が避けて先送りして来た数々の難題を、官僚やマスコミ等と闘いながら改革・法整備を進めて来られた。歴代首相は、世間に迎合する様にして経済優先政策を行い、支持率を得やすいもの、結果を出しやすいものを優先して行って来た。そして首相がコロコロとすぐに変わり政権が短期間で不安定であった為に、その様な事しかして来なかった。政権の短命は、官僚やマスコミと繋がる勢力が、スキャンダル工作をして来た為であろう。
 本来の日本国を取り戻す為、日本独自の精神性や価値観を重視し、日本の国体・歴史・伝統・文化・自然を大切にして守り、それらに必要な心・精神を養う基礎となる教育を重視し、愛国心、公共への奉仕精神、道徳、規範を教育に取り戻した
 保身や出世、既得権益にしがみつく官僚エリートと闘いながら、政治を官僚よりも上位にして、行政や立法に、国民の事を考え国益を考える真心を取り戻し、公務員制度改革を進めた。
 主権国家として当然にして持つ必要のある、自主憲法と自主国防軍の創設を理念として持っておられる。真心から、国民の生命や財産、日本の国体・国柄・主権・独立・領土を守る事を考えられ、その為の安全保障の充実と発展を考えて進められている。
 占領後の主権回復時に結ばれた、アメリカが上位で片務的で不平等な日米安保。それを、首相の祖父の岸信介・元首相の時に新安保条約として双務的に近付けて改正し、更に自身の第三次政権時に集団的自衛権を行う事が出来るとして、より双務的なものに近付けレベルアップさせた。国防軍や集団的自衛権は当然持つべき自然権である為、憲法にいちいち記載して文書化する必要は無い(国連憲章・第51条)。双務的になる事によって、発言権が増す。そして漸進的に、確実にステップを踏み、自立と自主防衛に向かっている
 自主憲法制定か、或いは憲法改正を理念として持っておられる。日本が自立・独立する為の内容に、また日本の安全保障・国防を高める為の内容に、日本の伝統的な国柄を反映した内容に、日本の歴史・文化を踏まえた内容に、日本独自の本来の精神性が込められた内容に、憲法を改め、或いは押し付け憲法を捨てての自前の憲法を制定する目標を持っておられる。衆参両院での2/3以上の賛成による発議と、国民投票における過半数の獲得というハードルが高い故に、今まではその実現可能性を低く捉えていた為、自民党の党是となっているにも関わらず、手を付けて来なかった。しかし、既に2/3以上の改憲派が占めている衆議院と共に、昨年(2016年)の参議院選挙によって非改選議員と併せた改憲派が2/3以上となり、改憲の現実性が高まった。更に現在(2017年)、東シナ海での北朝鮮とアメリカとの緊張、南シナ海尖閣諸島への支那(中国)の侵出と、日本に外圧が掛けられており、憲法9条の改正緊急事態法の新設が急務となっている。更に、米朝戦争に乗じた北朝鮮拉致被害者救出も検討する事となっている。正に現在、改憲、或いは自主憲法制定のチャンスである。現憲法は、当時、ニューディーラーや進歩主義者等の社会主義者で固められていたアメリカ首脳と占領軍GHQが、国際法を犯して、日本を社会主義国として抑えておこうとして作った憲法である。
 また自衛隊には制約が多い。海外の軍隊の法律のネガティブリストに対して、自衛隊法はポジティブリストとなっている。海外では禁止事項のみが書かれているが、自衛隊法は許可事項のみが書かれている。
 日本の先祖・先人を尊敬しておられる。東京裁判史観を否定し、大東亜戦争史観をお持ちである。決して先人を悪くは思っていない。大東亜戦争中、日本の先人が白人至上主義下で植民地となっていたアジアの国々を開放し独立させた。また、強大な悪者に対して決して媚びず迎合せず、保身に回らず、自分の命を惜しまず、その代わりとして大和魂の永遠の存続を求め、国や家族、日本民族を守る為に犠牲になられた、精神面では決して負けない日本精神。そして、アメリカが戦争を欲して事前に周到に計画し、日本を戦争に誘導した事で、日本が自国の安全保障の為に自衛戦争をせざるを得なかった事。その様な事実を知っておられる為、先祖・先人の名誉を回復し、現在を生きる日本人の誇り・自尊心の回復と、それらの裏付けとなる、歴史を事実に即して正しく修正する事を考えておられる。そう言う意味での、歴史修正主義者である。
 現在、長期安定政権の中で、日本の先祖・先人に対する責任も感じながら、安倍首相は確実に日本国を前に進めている。それと同時に、日本国を本来の正しい姿に戻そうともしている。未来を展望するだけでは無く、過去を振り返り、失敗を教訓にし、戦前までの日本の美徳や精神性、健全さの確認を怠らない。野党やマスコミから粗探しをされ、スキャンダル世間からのバッシングを受けて足を引っ張られながらも、美しい国創り、新しい国の創設の為に、日々努めておられる。但し、長期安定政権の下で、緩み、慢心、奢り、暴走等に至らない事を願う
 安倍首相は、政治家として政策、実行力、信念、原点を大事にする。
 大学卒業と留学後、神戸製鋼所に入社して、米ニューヨーク事務所、加古川製鉄所、東京本社で勤務したとの事である。私は鉄工所勤務で近隣という事から、親近感を感じる。加古川製鉄所ではオフィスワークだけでは無く、溶鉱炉の側等の現場も回られたとの事である。現在まで財界トップを引き連れてのトップセールス外交を努められて来られたが、その頃のビジネス経験が生きているものと思われる。
 教育について、イギリス・サッチャー元首相を挙げている。帝国主義の反動と自省から、イギリスも日本と同様に戦後、自虐的偏向教育になっていたのだが、それを是正して決して自画自賛ではないバランスの有るものにしたと言う。また、日本の教育自由化やゆとり教育が規律を軽視し、学力低下、モラル低下、自尊心の低下、国への誇りの低下、今の一時を楽しむだけの享楽主義の増長に繋がったと言う。伝統的な価値観、自由や権利への傾きを義務や責任の方向へ戻し、バランスを取る必要を言う。そして経済優先で来た日本人が、損得を価値判断の基準にする様になってしまっていると言い、家族愛や愛国心、地域愛、子育て等の損得を抜きにした価値観を育む必要性を言う。日本を占領していた米国がその後のベトナム戦争敗北後、家族の崩壊、ドラッグ蔓延、ジェンダーフリーや同性愛等により、社会が荒廃した例も挙げる。
 国家の役割として、最低限度の「セーフティネット」を保障し、それ以上は一人ひとりの国民の「自己責任」が必要だと言う。税金によって賄われる予算の身の丈に合ったものとし、国に依存して甘えてしまうのでは無く、国民の自立意識と責任感が必要であると言う。社会保障給付費の総額は1970年の3.5兆円から、2006年には約90兆円となり、2014年には約115兆円となっている。
 東京裁判が欧米の都合と復讐心による事後法により裁いた事。「A級」は犯罪のレベルを表すものでは無く地位や身分が高い人の事を表す事。そして、主権回復直後、援護法・恩給法の改正案が、国会で社会党や共産党も含めた全会一致によって可決され、A級戦犯の冤罪が晴れ、戦犯とされた者の家族に年金支給と、戦犯とされて亡くなられた方々の靖国神社への合祀が成された事。
 朝日新聞の靖国神社参拝報道をきっかけにして、支那(中国)が首相・閣僚の靖国神社参拝反対声明を出し始めた事。1978年に締結された日中平和友好条約の1条と3条に、「内政干渉しない」と書かれてある。更に、安倍首相は第一次政権時、支那(中国)を最初の訪問地として、胡錦濤・国家主席(当時)と温家宝首相(当時)と会談し、「戦略的互恵関係」を結んでいる。
 天皇は国柄の象徴である事、そして、国体である天皇の存在によって、日本国が世界で最も長い歴史を有する中において、その安定を保ち続けて来た事を強調する。
 北朝鮮による日本人拉致に対し、第一次政権時に拉致問題対策本部の設置と拉致問題担当相の新設が行われた。その人質救出について、日本とドイツには違いがあると言う。1977年のダッカ日航機ハイジャック事件の際、当時の日本政府は 「一人の生命は地球より重い」と述べ、身代金600万ドルの支払いと超法規的措置としての服役囚釈放に応じたが、その後・約1月半後の同年に北朝鮮による横田めぐみ氏(当時13歳)が拉致された事件をはじめとして、その後北朝鮮による拉致事件が続出した。それに対しドイツは、戦後数十回もの憲法改正を行って国の自衛力と安全保障を高め、特殊部隊を用いての人質救出作戦を幾度も敢行して来たと言う。
 地方分権の必要を言い、地方自治における自立意識、自助精神がある事が基本であると言う。また、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)における聖域なき関税撤廃に反対し、FTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)等の経済市場の開放とグローバル化への対応として、日本は閉鎖的では無く、既に十分な開放が成されていると言う。
   ・平均関税率:日本3.3%、アメリカ3.9%、EU4.4%、韓国8.9%。
   ・農産物のみの平均関税率:日本11.7%、アメリカ5.5%、EU19.5%、韓国62.2%。(出典:OECD「Post-Uruguay Round Tariff Regimes」(1999)?、本書経由引用)
 以下、本書よりの引用とする。

 「尖閣問題について、よく『外交交渉で解決していく』という人がいますが、この問題に外交交渉の余地などありません。尖閣海域で求めらているのは、交渉ではなく、誤解を恐れずにいえば物理的な力です。日本の実効支配は、12海里の日本の領海に海上保安庁の巡視船を24時間配置し、領海侵犯する中国船を即刻立ち去らせることで、成立しています。中国側は一度に7隻もの船を日本の接続水域内に送り込むなどして、この実効支配を奪うチャンスをうかがって、明確にチャレンジしてきている。
 ・・・(中略)・・・
 ・・・…今こそ、わが国の意思を示すべきときです。まず意図的に主権侵害をする船に対しては、領海侵犯罪のようなものを国内法で定める。国際法上は、領海侵犯した船に対しては銃撃が認められていますが、国内法を定めることで明確に国家としての意思を示すわけです。」

 「戦後日本は、軍事費をできるだけ少なく抑え、・・・(中略)・・・しかしいっぽう、戦後、相当の軍事費を費やして重武装した旧西ドイツも、日本同様経済発展をとげているのである。
 戦争に負けたドイツは、・・・(中略)・・・1955年、主権回復と同時に国防軍を創設し、軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)に加盟した。そればかりか、西ドイツは、東西統一までに36回も基本法(憲法)を改正し、そのなかで徴兵制の採用非常事態に対処するための法整備までおこなっている。
 ・・・(中略)・・・
 戦後西ドイツの初の首相になったアデナウアーは、1950年の連邦議会で、次のように述べた。
『皆さん、健全な感覚を持つドイツ人ならばすべて、みずからのふるさと、みずからの自由を守ることは、避けられないきまりごとであるはずです。』
・・・(中略)・・・1952年、同じ連邦議会で次のような演説をおこなった。
『わたしは本日、議会にたいし、連邦政府の名において宣言いたします。高貴な軍の伝統にもとづき、地上や海上あるいは空で戦ったわれらの兵士すべてを、われわれは賞賛する。ドイツ軍人の名声と偉大な功績は、過去数年間に、あらゆるそしりを受けましたが、それでもなお生きつづけているし、さらに生きつづける、そうわれわれは確信しているのです。さらに、われわれはそれを解決できるとわたしは信じているのでありますが、われわれは共通の使命として、ドイツ軍人の道徳的価値を民主主義と融合させねばならないのです』
 いまも残る徴兵制度は、職業軍人の暴走を防ぐために、軍隊を『制服を着た市民』からなるものにしておく、というのが理由のひとつだといわれる。西ドイツのテオドール・ホイス初代大統領は、『国防の義務は民主主義の正統な子である』といった。もちろん民主主義国として『良心的忌避』の権利が担保されている。
 ひるがえって日本の戦後はどうだったろうか。安全保障を他国にまかせ、経済を優先させることで、わたしたちは物質的にはたしかに大きなものを得た。だが精神的には失ったものも、大きかったのではないか。」

「《如何にして死を飾らむか
 如何にして最も気高く最も美しく死せむか
 我が一日々々は死出の旅路の一里塚
   (中略)
 はかなくも死せりと人の言はば言へ
 我が真心の一筋の道
 今更に我が受けてきし数々の
 人の情を思ひ思ふかな》(神坂次郎著『今日われ生きてあり』新潮文庫)
 もはや敗戦の色が濃い、太平洋戦争の末期、鹿児島県知覧の飛行場から沖縄の海へ飛び立っていった陸軍特別攻撃隊・第五十五振武隊に所属する、鷲尾克己少尉の、二十三歳のときの日記の一部である。
  ・・・(中略)・・・
 ・・・…だが他方、自らの死を意味あるものにし、自らの生を永遠のものにしようとする意志もあった。それを可能にするのが大義に殉じることではなかったか。彼らは「公」の場で発する言葉と、「私」の感情の発露を区別することを知っていた。死を目前にした瞬間、愛しい人のことを想いつつも、日本という国の悠久の歴史が続くことを願ったのである。
 今日の豊かな日本は、彼らがささげた尊い命のうえに成り立っている。だが、戦後生まれのわたしたちは、彼らにどうむきあってきただろうか。国家のためにすすんで身を投じた人たちにたいし、尊敬の念をあらわしてきただろうか
 たしかに自分のいのちは大切なものである。しかし、ときにはそれをなげうっても守るべき価値が存在するのだ、ということを考えたことがあるだろうか。
  ・・・(中略)・・・
 この鷲尾克己少尉の日記の最後の部分は、とりわけわたしの胸に迫ってくる。
《はかなくも死せりと人の言はば言へ 我が真心の一筋の道》自分の死は、後世の人に必ずしもほめたたえられないかもしれない、しかし自分の気持ちはまっすぐである。」

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「新しい国へ 美しい国へ 完全版」 「新しい国へ 美しい国へ 完全版」
   (著者:安倍晋三氏、出版社:文藝春秋、出版日:2013/01/20)
   (2006/07刊「美しい国へ」の増補・再編集版)

「約束の日 安倍晋三試論」を読む・・・官僚との闘い、挫折、そして復活した現在、高い理念と志を基に長期安定政権の中、美しい国創設と憲法改正実現の向こうにある国家独立に向け前進する

2017-04-27 03:24:10 | 日本政治・総合 2012~2017
 次の本を読む。
 「約束の日 安倍晋三試論」(著者:小川榮太郎氏、出版社:幻冬舎、出版日:2012/08/31)

 安倍晋三・現首相が、史上最年少の52歳で首相になられ、第一次安倍政権を執られていた2006年から2007年(平成18年から平成19年)の頃、私は政治には興味が無かった。また、私が政治をはじめとした時事問題に興味を持ち出した2012年(平成24年)、その年の末に自民党が再び政権に戻ると同時に、第二次安倍政権を執られた出した当初も、安倍首相の事は余り理解していなかった。ただ、2001年から2006年の間に政権を執られ、当時マスコミや国民から煽てられていた前任の小泉純一郎・元首相とは、随分イメージが違うな、とは感じていた。第3次小泉改造内閣(2005年から2006年)の時、テレビの画像の中で内閣官房長官として小泉首相(当時)の側にいつもいた事を憶えているが、その為に政権を執られた時には小泉路線の継承かと想いきや、当時全くの政治音痴ではありながらも全然違うのではないかという感じがしていた。その私の感覚は、本書を読む事で納得に繋がった。
 第一次安倍政権を不本意ながら1年の短期間で終えられた安倍首相は、若く有能で、且つ高い理念と信条・理想、そして日本の正しい歴史認識を持っていた事から、政権降板当初から周囲の保守派の間では惜しむ声が多々有り、再登板を望む声が絶えなかったらしい。またその後の2009年(平成21年)には民主党(現・民進党)政権に移り変わり、自民党は下野した。
 その様な中、安倍元首相(当時)は、大阪・読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」によく呼ばれていた様である。私は関西に住んでいながら、その番組を初めて見たのは、政治に関心を持ち出した2012年であったので、それ以前の事は余り知らない。司会者の故やしきたかじん氏は見る目がある事が有名で、たかじん氏が取り上げ世話した人達は皆、その後に出世しているそうである。たかじん氏が亡くなられた後で追悼特別番組が放送されていた中、たかじん氏と同番組出演者の勝谷誠彦氏と共に、安倍首相が温泉に入られていた映像は、とても印象的であった。高い理念や志を持ちながらも、不本意にして政権を終え首相を辞任した後の失意と絶望感に苛まれる中で、当番組に大きく救われたのではないかと思われる。その番組には、評論家の三宅久之氏や金美齢氏、橋下徹・元大阪市長等もレギュラー出演していたらしいので、保守派の論客や、自身と同じ様な考え方を持っておられる周囲の人たちの支援や励ましを受けながら臥薪嘗胆をした事で、現在の長期安定政権に繋がったものと思われる。
 不本意ながら1年程の短期間で政権退陣と首相辞任した理由として、政権閣僚のスキャンダル体調不良が挙げられているが、本書には書かれていない事だが、実はアメリカの工作があったとも言われている。
 私が本書を手にしたのは、2015年(平成27年)夏の安保関連法案が成立間近な頃で、左翼が依然として反対デモを行っていた頃である。そしてその1年程の後(2016年・平成28年)には参議院選挙が行われ、既に2/3以上の日本国憲法・改憲派議員で占められている衆議院と共に、改憲派が非改選議席と併せて総議席数の2/3以上を占める事となり、憲法96条で規定されている、改憲議案に対する衆参両院での2/3以上の賛成が得られて発議出来る可能性が生まれ、その後の改憲の為の国民投票への道が初めて見えて来た。
 安倍首相の事を余り理解していなかったどころか、日本国憲法も読んだことが無かった。その憲法に関する本を手にしたのも、丁度同じ頃であった。
 日本国憲法は自衛隊を否定しているだけでは無く、前文には凡そ有り得ない理想が書かれている。日本の国柄や歴史・伝統・文化を無視し、国家主権よりも国民主権に偏り、公への奉仕や義務・責任よりも個人の権利や自由に偏っている。また、天皇を憲法の下に置いている。アメリカ占領軍GHQは、占領中の非占領国の改憲禁止の国際法を無視して、素人数人に任せて、他の憲法や独立宣言等を寄せ集めて写させ、1週間程で草案を完成させ、それを押し付け、改憲させた。アメリカは当時、首脳部とGHQ共に社会主義者で固められ、日本を社会主義国にして抑えるつもりであった。その様な現憲法を改正、或いは自主憲法の制定を、安倍首相は目標として持っている。改憲のハードルが高いのは解るが、自民党は党是として持ち続けていながら、他の歴代首相は、経済を優先にするばかりで、全く改憲を行おうとはして来なかった。
 憲法9条の改正先送りする中で、北朝鮮による拉致が増加していき、北朝鮮の核装備、支那(中国)の軍拡と尖閣諸島や南シナ海への侵出等と、危機が迫っている。丁度改憲のタイミングではあるが、現在(2017年4月)のアメリカと北朝鮮との緊張は、その付けが回って来た様に感じる。
 政権が安定する事は良い事である。勿論、長期化する中での慢心、奢り、暴走、緩みへの歯止めは必要である。しかし、今まで日本の政権は短期間である事が多く不安定で、長期展望に沿った政策を行いにくかった。短期間で終わる事を危惧し、また世論の支持率の低下を恐れて、国民に迎合する様な政策、結果を出しやすい政策を取る傾向が多かったのではないかと思う。安倍首相は、その安定した政権において、憲法改正をはじめとした、今まで難題とされて来た様々な改革や法整備を行って行かれる事と思われる。何かと野党やマスコミが粗探しをして足を引っ張ろうとしているが、改革を断行して行って欲しいものである
 私も2~4年前(2013年から2015年)ぐらいから安倍首相の事を理解し出したが、今後の憲法改正等において、政権の努力だけでは無く、国民の理解と、国民の自立精神が必要である。しかし世間一般を客観的に見ると、依存精神が高い様に感じ、それ故、現状維持に甘えたり、危機意識が希薄である様に感じる。
 本書はルポルタージュであり、極めて忠実に、事実が並べられている。冒頭に朝日新聞による安倍首相叩きを持って来て、それが社是である事を報告している。その朝日とは反対に、戦後の全首相を知る前記・三宅氏によれば、歴代首相の中で最も高い志を持っていると高い評価をしていた事も併せて報告している。
 本書は、第二次政権を取る年末の直前の夏に出版されている。第一次政権時において「戦後レジームからの脱却」の国家目標を掲げ、安倍首相(当時)の高い理念、諸改革のスピード、官僚との闘い等が述べられている。闘いは官僚だけでは無く、マスコミ、既得権益層、労組、日教組、日弁連、解放同盟等とも闘った
 政策の実行スピードは、1年の短期間政権での次の諸改革に表れている。拉致問題対策本部の設置と拉致問題担当相の新設、教育基本法改正、防衛庁の防衛省への昇格、憲法改正への布石となる国民投票法制定、天下り規制や教員免許更新制(後に民主党政権により撤回)等の公務員制度改革、在日米軍再編促進特別措置法制定、日本版NSC(国家安全保障会議:National Security Council)設立の為の下準備、第三次政権における集団的自衛権を含めた安保関連法制定への準備となった安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の設置、等と、その他、社会保険庁の解体・民営化も挑戦しようとした。また、国連安全保障理事会の常任理事国入りに意欲を示した。更に、道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律を制定した。
 経済政策は、前の小泉政権が構造改革であったのに対して成長戦略を掲げ、前政権下で広がった格差の是正を図った。
 従来は事務次官会議決定事項のみ閣議に挙げる事が慣行となっており、官僚が政治家よりも上位に在ったが、それを是正しようとした。また、官邸・閣僚の順送り人事の慣例抜きで総理自ら能力重視で選び、若手改革派を揃えたが、官僚に不満や嫉妬、反発が起こった
 教育においては、個性・自由よりも、志、道徳、自律精神、規範意識、愛国心、公共心、国語力、主体性を重視した。また、ゆとり教育を見直し、教育委員会を問い直した
 美しい国を創るための深い国家像を掲げ、日本の歴史・伝統・文化・自然を大事にし、謙虚・質素・純粋・静心等の美徳、伝統的価値観を重んじた。また、国民一人ひとりの価値観転換、気概、覚悟も必要だとした。
 しかし、靖国神社の参拝を第一次政権時には果たさなかった。
 著者は、安倍首相と、吉田松陰、三島由紀夫氏の3人を対比させ準える試みを本書で見せている。安倍首相が尊敬している松蔭の命日と同じ日を選んで「檄文」を手に決行し自決して犠牲となられた三島氏。安倍首相と三島氏共に松陰を師と仰ぎ、その至誠、無私、知行合一、自立自存、死生観、日本精神、大和心、国の在り方に対する考え、そして自分の命を軽んじ国の行く末を案じる事……、等に、共通性を見出している。
 第一次政権時、官僚との命懸けの孤独な闘いの中で、純粋な志半ばでの辞任。そしてその後、安倍首相は現在復活し、安定した政権の中、美しい国の創設と、憲法改正の実現の向こうにある国家独立とを目にし、前に進む

 「新・教育基本法」(平成18年(2006年)12月22日法律第120号)(ウィキペディア「教育基本法」より引用)
  第2条・「教育の目標」
  「教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
    1.幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
    2.個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
    3.正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
    4.生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
    5.伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」

 本ブログ過去の関連記事
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 参考文献
  ・ウィキペディア:「教育基本法」




「約束の日 安倍晋三試論」 「約束の日 安倍晋三試論」
   (著者:小川榮太郎氏、出版社:幻冬舎、出版日:2012/08/31)


「嘱託尋問」「不起訴宣明」による冤罪、官僚・検察・アメリカ・ユダヤと闘った昭和のカリスマ田中角栄氏・・・「角栄なら日本をどう変えるか 日本再生のための処方箋」を読む

2017-04-27 00:50:22 | 日本政治・総合 2012~2017
 次の本を読む。
 「角栄なら日本をどう変えるか 日本再生のための処方箋」(著者:新野哲也氏、出版社:光人社、出版日:2003/12/06)

 「当方がおこなっているのは無罪論ではなく無実論である。それも、職務権限などを基礎にしたものでない。角栄はロッキード社からビタ一円受け取っておらないどころか、そもそもロッキード事件は検察とマスコミが造り上げた世紀の大冤罪という話である。」(本書より)
     ※「無罪」:疑われる行為が(ある基準に照らして)罪に当たらないというもの。 
     ※「無実」:疑われる様な事実・行為自体が全く無かったというもの。
 「『角栄ありせば』と思うのは ― 現在の日本のリーダーには、体を張って国家主権・国益をまもろうとする気概をもった政治家がいないからだ。主権国家というのは、自前の憲法と自前の国軍をもち、国益主義をおしすすめることにほかならないが、主権と国益に体を張った角栄を屠った日本の政界・官界には、他国におもねり、平気で主権や国益を放り出す者たちばかりになった。」(本書より)

 NHK戦後70年に当たる2015年を迎えるにあたり、2014年11月に「戦後70年に関する意識調査」と題する世論調査を行い、全国の20歳以上の国民2,635人から回答を得た。それによると、数ある調査項目の内の「戦後を象徴する人物」において、トップは田中角栄氏との回答で25.4%、2位が吉田茂氏で12.8%、3位が昭和天皇で8.0%等となっている。また田中角栄氏は、どの年齢層でも上位であったとの事である。そして丁度その同じ頃から、田中角栄氏に関する本が多く出版される様になり、特に昨年辺りは「角栄ブーム」の様相が見られた。
 田中角栄・元首相が首相を務められていたのが、1972年から1974年(昭和47年から昭和49年)という事で、私がまだ3歳から5歳の時であったので、その記憶は全く無い。私が幼稚園年少組の時に角栄氏は首相を辞任されたが、丁度その年、読売ジャイアンツの長嶋茂雄氏も現役を引退された。勿論その事も、全く記憶には無い。政治家やスポーツ選手、その他芸能人等のテレビに出て来ていた人たちの記憶が有るのは、小学校に上がった1976年(昭和51年)の頃からである。阪神タイガースでは、掛布雅之選手や田淵幸一選手、ブリーデン選手、ラインバック選手等、巨人軍では王貞治選手等の記憶が有り、長嶋氏については監督としての記憶しか無い。政治家では、角栄氏と盟友関係にあった大平正芳・元首相の記憶が有る。また大相撲では、横綱・北の湖関と1981年に横綱にまで昇進した千代の富士関の記憶が有る。
 その他歌手や俳優等も含め、かつて昭和の頃は、個性的なスター、カリスマ性を持った有名人がいた。角栄氏は現在までの歴代首相の中でも、飛び抜けたカリスマ性を持っていた様である。日本中の国民大衆から支持され、ブルドーザーと呼ばれる程の実行力、学歴が無いながらも土建屋から実力で首相にまでなっていった経歴、そしてアメリカを気にせず純粋に国益のみを追求して自主外交を貫いた姿勢等から、その特異性が際立っていた様である。
 元はドイツ語である「カリスマ」を辞書で引くと、超自然的・超人間的な力をもつ資質、天与の非日常的な力、人々の心を引きつけるような強い魅力(を持つ人)とある(goo辞書経由、デジタル大辞泉より)。角栄氏は正に、天から与えられた才能と、世間一般は勿論の事、周囲の政治家を高く超えた資質を持った存在であったのであろう。昨今は、政治の世界にしろ、芸能界にしろ、スポーツ界にしろ、個性的ではない、スマートな、平均化した人たちばかりの様に見受け、一見すると誰が誰か見分けが付かなくなっている様に感じる。
 昭和の頃の日本は、「一億総中流社会」と言われていた。そして現在、「古き良き昭和」と懐かしまれている。しかし、昭和の末はバブル景気となって日本中が浮かれていた。その後、平成に変わった年(1989年)の年末にバブルがピークとなって、その翌年、年明けすぐにバブルが崩壊した。その後、金融自由化、グローバル化、規制緩和、構造改革、外資系の参入等が行われるにつれて中流層が空洞化し、貧富の格差が広がった。昨年(2016年)のアメリカ大統領選挙では、極端な格差が広がる米社会の中の中流層の不満に応える形で、トランプ現大統領が当選した。アメリカにおいても、古き良きアメリカと言われていた頃は、その中流層の人たちが輝いていた。
 角栄氏が首相の時に、日中国交正常化を実現させたが、同時に主権回復と同時に結んでいた日華平和条約が終了した。この事で、日本の中の親台湾派が反発し、またアメリカのユダヤ人・キッシンジャー元国務長官(当時は国家安全保障問題担当大統領補佐官)にも睨まれた。その後、ソビエト連邦へも訪問して日ソ共同声明を発表し、シベリア開発の経済協力進展を得た。更に中東においてイスラエル支持を辞めてアラブ支持に変更し、米メジャーを通さないアラブ諸国からの石油の直接取り引きを目指した。これらの事から、アメリカ、そしてユダヤの怒りを買う事となり、ロッキード事件というそれらによる工作に掛かる事となった。因みに、ヘンリー・キッシンジャー氏はCFR(外交問題評議会、Council on Foreign Relations)のメンバーとして共産主義を容認していた。また、支那の共産化は、支那事変後の国共内戦におけるアメリカの支援による。そして、共産主義とは、実はユダヤ主義なのである。
 本書は、庶民宰相と言われた角栄氏の地元・新潟の経済情報誌に連載していたものをまとめて加筆編集したものである。地元新潟ではロッキード・スキャンダルのマスコミ報道に左右されず、角栄氏への支持の多さは変わらず、角栄氏は政界を引退するまでトップ当選を続けた
 ロッキード事件による角栄氏の失脚によって、日本が対米属国・追従に方向付けられた。角栄氏は首相在任中、官僚・霞が関と闘かった。官僚は東大出身等のエリートばかりに対し、角栄氏は土建屋上がりで学歴も無く単身で実力で首相にまで昇りつめた事も併せて、官僚には偏見、嫉妬、反感、不満が高まった。そしてアメリカ・ユダヤによるロッキード工作が行われた事に乗じて、官僚をはじめ、朝日新聞等のマスコミ、インテリ左翼、文化人、知識人、政治家、検察、司法、法務省、警察等が一斉に角栄叩きを行った。
 官僚は保身、出世、天下り、既得権益にしがみついていた為、そのアメリカの工作を自身のクーデターとして利用した。政治家も同様に、政権や利権の権力欲の為に利用した。マスコミや文化人は「官権広報」として「角栄悪玉論」を作り、世間を煽り、世論を誘導し、クリーン・キャンペーンを行った。アメリカが検察に圧力をかけ、それに迎合する形で、検察の下に司法(裁判所)や法務省が置かれて従う事となった。また、日本政府は国際情勢に対し鈍感で、特にその裏の工作の事を把握出来ていなかった。
 ロッキード裁判では、アメリカによる「嘱託尋問」が行われていた。日本の裁判官がアメリカに派遣され、検察はアメリカの使者として働いた。また、最高裁による「不起訴宣明」が行われ、ロッキード副会長アーチボルド・コーチャン氏の偽証罪が問われず、弁護側の反論が忌避された
 検察と司法(裁判所)の癒着は、検察が上位で司法がその下に属する形となっている。そして、検察の起訴が有罪に繋がっている。その癒着関係は制度化されている。法務省設置法の「判検交流制度」と、法務省検察局秘第360(36?)号訓令の「処分請訓規定」が在る。これらにより、首相、法相、検察の談合が行われ、検察ファッショとなっている。また、戦前の刑訴法226条と228条が占領期に改正された検察庁法、刑訴法が在るが、非三権分立の要素が含まれており、官吏主導型が示されていると言う。司法、立法、行政、法務省、検察、そして税務署もが、癒着関係にある。
 角栄氏は前述の通り全方位・資源外交を行い、リヤド協定により米メジャー抜きでサウジアラビアから石油を直接取り引き(DD原油:direct deal crude oil)しようとし、日中外交、日ソ外交を行ったが、それらにより米キッシンジャー氏から「反白人・反ユダヤ」と烙印を押されたとの事である。このキッシンジャー氏はロックフェラー等の東部エスタブリッシュメントと共に、チャーチ委員会(米上院外交委員会多国籍企業小委員会)によってウォーター・ゲート事件を引き起こし、反ニクソンとしてアメリカ西南部の新興財閥を潰す為にマスコミを使って叩き、またロッキード事件をも引き起こしたとの事である。このチャーチ委員会は、軍産複合体との連携にあった。
 スパイ防止法の無い日本は、アメリカCIAの格好の標的となっており、虚構のロッキード事件という工作が仕掛けられた。角栄氏は丸紅の檜山廣・元会長やCIAのスパイ児玉誉士夫氏とは面識が無かった。また角栄氏は、ロッキード社から金は受け取っていなかった。丸紅からの金も、公職選挙法で合法とされている政治献金であるので無罪であり、賄賂では無かった。また角栄氏は、ロッキード社のトライスターL1011について全く知らなかった
 マスコミが騒ぎ立てる中、作家・立花隆氏が文藝春秋において角栄叩きを繰り返した。立花氏はアメリカの後ろ盾と権威を得たい為、その権力に寄り添い迎合して角栄氏降ろしに加担し、その後の出世に繋げたと言う。
 著者は角栄氏について、「政治は法に優先する」という「政治主義」を基に、超法規的に国家主権と国益を重視し、高い理念と国家ビジョンを持ち、列島改造論・資産経済化を掲げ、官僚政治の排除、真心、実力主義、対米同位外交、反米主義、自主外交、反国際石油資本(米メジャー)と評する。
 一方、角栄氏と対立した官僚について、アメリカの言いなり、法を優先させて国家理性を軽んじる「法治主義」、法に固執し心の無い「冷血」と評し、国民をミスリードしていると言う。
 角栄氏の失脚後、「政治主義」では無く「法治主義」が強くなっていき、人格から人権に、義務から権利に、分相応から平等に、保守から革新へと変わっていったと言う。近代以前の掟社会の様になり、強制力の有る法規が、強制力の無い道徳や習慣、常識を上回る様になってしまったと言う。そしてマスコミが宣伝する政治家に要求されるものとして、政策や実行力、理念等ではなく、クリーンやヒューマニティー等を挙げ、国民もそれに煽動・誘導される様にして感情論の評価に走りあたかもマスコミが反権力として善玉のイメージを持つ事となってしまった。そしてマスコミの誘導により福祉に偏った社民主義的となって、デフレを長引かせた。著者は、政治家には高い理念やビジョン、実行力の他に、手腕、職能、資質、功利主義を挙げ、独立自尊の気概が必要であると言う。
 矛盾が多く国柄とも合わない現・日本国憲法の改正に対して、内閣法制局が対立している。9条をはじめとして改正するべき項目が多い中で、第99条では天皇について「この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と書かれており、天皇が憲法の下に置かれているのである。
 角栄氏の失脚の約10年後、1985年の先進5か国 (G5) 蔵相・中央銀行総裁会議におけるプラザ合意によって日本はバブル経済となり1989年の東京株式市場大納会で株価がピークとなったのを最後に、年明けの1990年2月にバブルが崩壊した。バブル期の1987年からデフレ期に入っていた1998年までの間、竹下登氏から宮澤喜一氏、細川護熙氏、そして村山富市氏まで首相が7人も変わり、その間、反角栄氏の政治改革、反経済復興、官僚主導型の政治が行われたと言う。それには、内務省官僚出身の後藤田正晴・元副総理が音頭を執っていたと言う。国民と相対する官僚は官業や特殊法人に天下りし、経済は官僚任せとなっていたと言う。
 竹下氏の蔵相時にプラザ合意で円高ドル安、竹下政権下で宮澤蔵相時にバブル経済、バブル崩壊後に宮澤氏が首相となっておられたが、その間、日本の円がドルに替えられて国際金融資本に流れて行き、空売りによるバブル崩壊でアメリカ市場に1,000兆円が流れたと言う。その後、金利の低い日本との金利差によって、日本からアメリカに円が流れ続けた。また、竹下氏は角栄氏の派閥を盗み、竹下氏と宮澤氏は共に拝米主義者であったと言う。竹下氏は「皇民党事件」で褒め殺しをされた様に、スイス銀行に隠し預金があったと言われている。そのスイスはユダヤ人・ロスチャイルドの本拠地である。また、細川氏や村山氏に至っては反日主義者で、自虐史観による外交を晒していたと言う。それと関連し、外務省にはチャイナスクールが存在する。また因みに、宮澤氏が再び蔵相に復帰された1998年から2001年の間、日本は金融ビッグバンと第一次規制緩和の最中で、その中で積極財政により赤字国債を大量に発行し続け、1999年にはニューヨーク市場平均株価が初めて1万ドルを突破し、2002年にはITバブルが崩壊して、膨大な財政赤字と共に不良債権が再び増加した。
 その後、本書が発行された2003年当時、小泉政権下で金融・経済財政政策担当の竹中平蔵・内閣府特命担当大臣により、日本をIMF(国際通貨基金)管理下に置こうとしていたとの事である。ニューヨーク株の暴落を防ぐ為に、日本はアメリカに投資し続けなければならなくなっていた。小泉政権下で構造改革や金融改革、金融のグローバル化、占領されるがごとくの外資系の参入が起こっていた。金融や経済だけでは無いグローバリズムとして、以前から施行されていた男女共同参画社会基本法というフェミニズム法、そしてゆとり教育等と、従来の日本的システムが崩れ、伝統的な価値観や日本精神の喪失が問題となっていた。因みに、外務省と闘っていた角栄氏の娘・田中真紀子・外務大臣(当時)が更迭されたが、アメリカの圧力が有ったのではないかと私は思う。2001年にはアメリカの自作自演911事件が起こり、2002年頭の真紀子氏の更迭後、小泉政権は対米追従の傾向をより強くしていった
 著者は、田中角栄氏が官僚と民間との代理戦争となる福田赳夫氏との角福戦争で勝利し、政治を国民の側に据えたと言い、もしロッキード事件が無かったら、明治以来の中央集権体制、エリート官僚体制を改めて民活化や地方活性化を進め、官僚の全体主義となっていた三公社五現業を特殊法人化や民営化を進め、そのそれぞれの自立を促したであろうと言う。
 以下、本書より引用する。

 「日本がロッキード事件にたいして①外国における告発や証拠をもって起訴はできない②反対尋問が不可能な証言は採用できない③外国による事件摘発に応じると主権の否定になる④告発に応じると『国際謀略』を自衛できない。― と冷静に対応していれば、アメリカは日本をけっして属国扱いにはしなかったろう。日本が誇りや主権意識、自尊心をもった国なら、それなりの対応の仕方があるのだ。」

 「役人に政治権力をあたえてはならない理由は、かれらは国家理性よりも法を優先させるからである。それが法治主義である。『日本は“法”治国家』というひとがいるが、まちがいである。法で治められるのは法廷のなかか掟社会においてであり、ひとの世を治めるのは、血のかよった“政”治でなければならない。この政治主義が国家主権・国家理性の土台となる。角栄の時代 ― 日本がまともだったのは、政(=民)が法(=官)の上位にあったからである。
 ・・・(中略)・・・政治は、畢竟、この国家主権をあつかう。それが国家理性である。国家はみずから超法規的に生きようとする。ところが法治主義にたてこもる役人は、超法規的なこの国家主権を軽んじる。
 『北朝鮮を刺激しない配慮』(田中均審議官)、「中国の理解を最優先とする」(チャイナスクール)の外務省が国権を恣意的に運用し、巨額の公金を私的に流用しながら国益をないがしろにするのは、官僚が拠って立つところが、国家主権よりも法令を大事にする法治主義だからである。
 国家主権には、祖国愛や民族意識、歴史観あるいは国益がふくまれるが、法は血も涙もないただの“ルールブック”でしかない。法の番人に仕事をまかせると、外にたいしては平伏外交、内にたいしては冷血政治となる。法には血も涙もないからだ。それ以上に問題なのは、専制・秘密・煩瑣・形式・画一・前例主義の官吏は、これまでの汚職や役人不祥事をみればわかるように『保身』『出世』以外には個人的利益にしか関心を示さないことである。」

 「朝日新聞が延々と『ロッキード事件を風化させるな』と叫びつづけたのは、国家主権の自己否定にあたる角栄潰しに、かれらの大好きな革命の匂いが濃密にたちこめていたからである。人権擁護や少年法にかかる法務省の独断、検察ファッショ、司法の脱線や狂った判決などもその延長線上にある。心の政治をドグマの法と狂信のイデオロギーにおきかえる ― それが革命なのである。
 ゲーテはこういった。『革命以前にはすべてが努力であった。― 革命後はすべてが要求へと変わった』。日本ではこの“法治革命”によって人格が人権へ、義務が権利へ、分相応が平等へ、そして保守が改革へときりかえられた。その結果、日本は民族の叡知や歴史を忘れた、紙切れのように薄っぺらな国になってしまった。」

 「竹中はこう叫ぶ。『不良債権問題を解決しないかぎり景気回復はありえない』。角栄ならこういうだろう。『景気がよくなれば株価や地価がもちなおし、不良債権は減らそうとしなくとも自然に減る。だが、景気対策やデフレ対策をやらず不良債権処理を急げば、処理した以上に不良債権がふえ、壊死部分がひろがってやがて日本経済は死ぬ。不良債権の処理を急げば景気がよくなる、などという理屈はありえぬ』と。

 「日本の司法は『偽証おこなってもよろしい』という“お墨付き”ばかりか、偽証の免罪符まであたえ、コーチャンに証言をさせ、それをもとにロッキード裁判をおこしたのである。反証ができない嘱託尋問は、本来、裁判所が却下してしかるべきだが、ロッキード裁判では、わざわざ裁判所がアメリカまで足を運んでコーチャンの証言をとった。」

 「伊藤栄樹は、当時、こんなコメントを発表した。『ロッキード事件は、世界各国にまたがる国際的な疑獄だった。ロッキード社は、オランダのユリアナ女王の夫君であるベルンハルト殿下やイタリアのタナツシ国防相をはじめ、約10ヶ国にのぼる首脳に賄賂を贈ったとつたえられたが、的確に処理したのは日本だけです。日本の検察の・・・(中略)・・・』
 呆けているのでなければ何という思い違いだろう。容疑があるとされた諸外国が被疑者の捜査をしなかったのは、ピーナッツの数で脱税や贈収賄の有無や金額をきめたり、国家主権の自己否定となる嘱託尋問をしなかっただけである。元首相を別件逮捕するなどという乱暴なことも、検察・司法が癒着した『不起訴宣明』も、先進国ではおこりえない
 そもそもチャーチ委員会は“ニクソン糾弾”の色合いの濃い茶番劇であり、そんなものにいちいちつきあっていられないというのが諸外国の見解だった。」

 本ブログ過去の関連記事
  ・2015/07/20付:「憲法解釈の適正化による安保関連法案・・・現実を見据えた危機感からの真心の政治は理性の法治を凌駕する」
  ・2016/05/08付:「自ら考え学ぶ高い道徳感と真心から健全財政に戻す為の消費税導入を決心・・・『大平正芳の人と政治』を読む」

 参考文献
  ・2015/08/01付・NHKオンライン・NHK放送文化研究所:「世論調査でみる日本人の『戦後』~『戦後70年に関する意識調査』の結果から~」
  ・同:(全文pdf)




「角栄なら日本をどう変えるか 日本再生のための処方箋」 「角栄なら日本をどう変えるか 日本再生のための処方箋」
   (著者:新野哲也氏、出版社:光人社、出版日:2003/12/06)


占領中アメリカが新たに作った嘘の歴史を日本人に植え込んだ「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」の証拠文書発見・・・「日本人を狂わせた洗脳工作 いまなお続く占領軍の心理作戦」を読む

2017-04-24 03:17:41 | 歴史修正
 次の本を読む。
 「日本人を狂わせた洗脳工作 いまなお続く占領軍の心理作戦」(著者:関野通夫氏、出版社:自由社、出版日:2015/03/03)

 現在の日本の新聞やテレビ等のマスコミが流している情報は、フェイクニュース(偽情報)が多い。特に国際情勢において、日本のマスコミが情報源としているのが、欧米の通信社である。故に、欧米・西側の言い分に偏った報道を行っており、その反論を余り伝えていない。内容は勿論であるが、タイトルの書き方や写真の使い方等で印象操作して、あたかも白人の欧米が正しいかの様なイメージを、読者・視聴者に植え付けている。そして無知な世間一般の人達は、騙されている
 そして、欧米の通信社も、全て一つの権力によって握られている。それ故、その権力の意向に沿った情報が流されている。その意向に沿わせる為に、情報を新たに創作・捏造して、それをプロパガンダ(政治宣伝)として流している
 日本は大東亜戦争で敗北後、アメリカに占領され、その間に滅茶苦茶にされてしまった。アメリカによって体制が壊され、アメリカ的秩序を強引に押し付けられた。しかしアメリカに「懐柔」されるが如くに、一般大衆の多くの人達は、アメリカ的民主主義に対して反発する事も無く、喜んで受け入れてしまった。アメリカの日本の市民への3S懐柔政策「スポーツ・セックス・スクリーン」によって、世間の多くの人達は本来の日本精神を失い、日本魂が抜かれ、抵抗・反抗する事を忘れ、独立精神を失い、ただ従っていれば安泰だと言う様な考え方になってしまい、骨抜きにされてしまった
 抵抗や反抗、反骨は「独立精神」である。不正・不実・不義の白人・欧米から離れ、正義・誠実を貫く為に「独立」をする。悪を遠ざけて独り立ち、崇高な理念・理想を保つのである。しかし、日本人の世間の多くの人達は、その様なものではなくなってしまった。今が楽しければそれで良い、生活が安定すればそれで良い、会社の中で迎合して安泰であればそれで良い、と、ただそれだけである。そこには精神・思想は無く、中身は空っぽである。
 アメリカは占領中、マスコミ、教育を利用して、本来の日本精神を破壊した。また、アメリカが作った歴史を、日本人に刷り込んだ。大東亜戦争における、アジア各国を白人至上主義による植民地から解放すると言う大義・理念・理想を抹消する為、太平洋戦争という名前に変え、逆に日本人がアジア各国に侵略して暴虐を働いた等と正反対の歴史を新たに作り、日本人に自虐史観という、その戦争への罪悪感を植え付けた。それによってアメリカが正義に変わってしまう事と、日本人自身の行き過ぎた自制心が働く様になり、自分で自分を抑え過ぎて反論も出来なくなってしまったのである。故に戦後も、歴史戦、情報戦に負け続けて来たのである。
 占領が終了した後も、占領軍が押し付けた「プレスコード」と言う報道規制をマスコミ各社は守り続けている。それによって、アメリカ、支那(中国)、韓国に対して反論出来ないでいる。占領軍の検閲が失くなったにも関わらず、その後今日までずっと、マスコミは自己検閲をして、自分で自分の首を締めている。それどころかマスコミは、反日となっている。それには、外国のスパイがマスコミに侵入している事も原因として挙げられる。
 大東亜戦争中には、アメリカは民間人に対する無差別爆撃を繰り返し、非人道的原爆を投下した。これらは国際法違反である。また占領中には、大日本帝国憲法を改正して、自分たちが作った現憲法を強制的に押し付けた。これも、国際法違反である。そして全員無罪であるはずの日本人の被告を不正の東京裁判で復讐し、「戦勝国史観」、「東京裁判史観」を作り、教育やメディアで洗脳した。そうして、本来正しいものである「大東亜戦争史観」が奪われてしまった
 本書は、そのアメリカ占領軍の洗脳工作の計画である「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」(War Guilt Information Program:WGIP)が実際に存在した事と、またそれが実際に行われた事を示す証拠文書の発見を、紹介している。
 著者は、占領中の昭和24年(1949年)の10歳の頃に、父親から口伝によって、東京裁判がインチキであった事、現憲法が非合法に定められた事を知ったと言う。
 アメリカは占領中、建前としては言論の自由を唱えながら、実際には検閲をして報道・出版規制を行っていた。その検閲によって、多くが焚書とされた。また間接統治をして、一般市民に実際には押し付けである事を悟られない様にし、市民のアメリカに対する感情を悪くさせない様に努め、アメリカへの反抗心が生まれる事を予防した。
 戦勝国の奢り、白人・欧米の野蛮さと、日本の無私の精神・武士道精神とをそっくりすり替えて、反対にした。NHKのラジオ番組「太平洋戦争史」は、アメリカCIE(民間情報教育局:Civil Information and Educational Section)の作ったシナリオ通りに、アメリカの言い分を伝えていただけであった。現在も、その体質は変わっていない。また「CIEの手先にされた朝日新聞」は、意図的な誤訳・誤報を繰り返した。

 GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は四大教育指令として、
  1.文部省をGHQ下に置く。首相や公職者の靖国参拝を私費に。歴史・伝統・文化の教育禁止
  2.公職追放令で反GHQを解雇。
  3.神道指令をし、政府の補償制度廃止。
  4.修身・日本歴史・地理の授業停止。白人欧米植民地の歴史抹消

 主権回復後、援護法・恩給法の改正が国会で全会一致で可決され、A級戦犯とされた者の家族に年金支給と、戦犯とされた亡くなられた方々の靖国神社への合祀が成された。
 「東京裁判における清瀬一郎弁護士の冒頭陳述」は、白人中心主義を批判し、事実に基づく反論、伝統的考え方に基づく弁論をし、A級戦犯無罪、真珠湾攻撃は奇襲攻撃では無くアメリカの誘導であった事を挙げた。
 また清瀬弁護士は、盧溝橋事件の責任は日本には無く、北支は他の主要国と同様に日本も権利を持っており、支那事変は蒋介石・国民党政権によって挑発が繰り返された事により悪化した事を述べた。
 また清瀬弁護士は、リットン報告書には日本の立場を理解する事も一部書かれており、途中までイギリスとアメリカは日本の満州での特殊権益を承認していた事実を証し、アメリカへの移民制限によって満州への移民にも繋がった事も挙げた。
 更に清瀬弁護士は、アメリカ・イギリス・フランス・オランダ・ソ連が蒋介石・国民党政権へ援助して支那事変を長引かせた事を挙げた。また、日米通商航海条約の破棄とアメリカ・イギリス・支那・オランダによるABCD包囲網よって、日本に経済的圧力をかけた事が、日本の安全保障の為の自衛戦争としての大東亜戦争に入らざるを得なかった事を挙げた。その経済的圧力として、禁輸リストに航空機本体・装備品・製作機械、石油とその精製機械、鉄の原料となる屑鉄が入っていた事を挙げ、、アジア各国を欧米の植民地から解放すると同時に、不足する燃料や原料の輸入を実施した事を挙げた。
 東京裁判において清瀬弁護士他に、インドのパール判事の日本無罪論、ブレイクニー弁護人ローガン弁護人の両アメリカ人が日本を弁護しながらアメリカを批判、オランダのレーリンクもパール判事の公平さに影響を受けて日本擁護へと後に変わっていった。
 東條英機元首相の東京裁判における反論、「この裁判は勝者の復讐劇」

 「国立国会図書館所蔵GHQ/SCAP文書目録第2巻CIE/民間情報教育局」の約500ページ、約25,000点の文書の内からの2点の翻訳文(本書からの引用)
 「極秘
 4.出版
 a.戦犯裁判と占領目的を含む、太平洋戦争の新しい歴史を書くため、民間情報教育局のコンサルタントとして、有能で有名なアメリカ人の歴史家を日本に連れてくる可能性を、真剣に考慮すべきである。その目的は、原稿を日本の出版社に渡し、(数語は画像が悪く読み取れず)この新しい歴史書籍を商業活動として行わせることである。
 b.広島についての総括を、アメリカの主導的な雑誌によって出版される論文で書かせることにも、真剣な考慮が払われるべきである。その主たるテーマは、…(中略)…そのような論文を書かせることについては、…(中略)…
 c.すでに朝日によって発行されつつある、キーナン主席検事の論告文(記録J-2及びJ-3)を補強するために、戦犯軍事法廷における、検察側の最終弁論の全文を発行するよう、朝日新聞または、類似の発行者を鞭撻すること。
 極秘

極秘
 総司令部、連合国総司令官
 民間情報教育局

 日付:1948年2月8日
 局内メモ
 発信者:政策・計画部責任者
 宛先:民間情報教育局局長
 経由:情報部長
 表題:ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム
  1.CIEのウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムの歴史を辿り、新しい期について提案する、参謀第二部G-2(民間情報局)への、c/n(正確に何を表すか不明であるが、結論を示す文章を指すと思われる)の(粗い)第一素案を添付する。
  2. ここまで実行された計画は、二つの期に分けて記述されている。
   a.第1期 – 1945年後半から、1946年前半
   b.第2期 – 1946年前半から、現在まで
  3. 広島(及び長崎)への原爆投下と戦犯裁判における東条の超国家主義的証言に関する、日本人のある種の態度或いは、発生する懸念のある態度の対策となる、情報(活動)とその他の活動を具体化した、第3期(の活動)を提案する。
  4. …(中略)…
 同封資料:本件のc/nの草案     署名J.W.G
 極秘

 「プレスコード」(Press Code for Japan)の「削除および発行禁止対象のカテゴリー(30項目)」の内の一部(ウィキペディア「プレスコード」より引用)
  1. SCAP(連合国軍最高司令官もしくは総司令部)に対する批判
  2.極東国際軍事裁判批判
  3. GHQが日本国憲法を起草したことに対する批判
  4. 検閲制度への言及
  5. アメリカ合衆国への批判
  8. 朝鮮人への批判
  9. 中国への批判
  14. 第三次世界大戦への言及
  19. ナショナリズムの宣伝
  20. 大東亜共栄圏の宣伝
  22. 戦争犯罪人の正当化および擁護
  23. 占領軍兵士と日本女性との交渉
  25. 占領軍軍隊に対する批判

 本ブログ過去の関連記事
  ・カテゴリー:「歴史修正」 ・・・本ページ右サイド

 参考文献
  ・ウィキペディア:「プレスコード」




「日本人を狂わせた洗脳工作 いまなお続く占領軍の心理作戦」 「日本人を狂わせた洗脳工作 いまなお続く占領軍の心理作戦」
   (著者:関野通夫氏、出版社:自由社、出版日:2015/03/03)

現代の退廃した肥満体質に比し、昔の日本は質素・簡素・足るを知り、心身スリムで頭も冴えていた・・・「世界を驚かせた 頭のいい江戸のエコ生活」を読む

2017-04-24 01:53:31 | 健康・医療・暮らし 2012~2017
 次の本を読む。
 「世界を驚かせた 頭のいい江戸のエコ生活」(著者:菅野俊輔氏、出版社:青春出版社、出版日:2010/12/15)

 現代の日本の世の中は、肥満体質である
 暖衣飽食、大抵の人達が、欲望の赴くままに行動し、思うものを手に入れている。物が満ち溢れ、余暇を満たすべく様々なものが存在している。
 格差は広がっているものの、飢餓に陥る事は希であり、大方、必要最小限の生活は出来ている。少なくとも、現在の中東のパレスチナ人のホームレスやシリア人の難民等と比べると、日本人は総体的には良い生活が出来ている。
 職業の選択肢も豊富であり、失業率も比較的低くなっている。職種に拘らなければ、何とか生活していける様にはなっている。
 戦後、敗戦してアメリカが占領している間に、日本はアメリカナイズされてしまった。戦争末期こそ敗戦濃厚な為に国内統制が厳しかったが、元々、戦前から「日本的民主主義」が存在していた。それが戦後、懐柔される様にしてその実、強制的に「アメリカ的民主主義」に変えられてしまった
 そのアメリカ的民主主義によって、健康的ではない様々なものがもたらされた。生活習慣、娯楽、メディア、風俗、ドラッグ、農薬、化学肥料、合成添加物、癌の三大療法、ワクチン……等と、戦前には無かったものが日本国内に増加した事によって、社会の退廃化が進んで来た。
 またそれと平行して人々の道徳意識の低下にも繋がり、そのレベルの低下した意識を基にしての「規制緩和」を行い、自由の履き違えをして、変えてはいけないもの、道徳や歴史・伝統・文化までも変えてしまおうとして来た。
 戦後は戦前にあった「修身」の様な規範が失くなり、その基準の代わりにして手本にしたのが「アメリカ」である。日本人は戦後、マスコミを通して、あたかも民主主義の手本がアメリカ等と勘違いさせられて来た
 物が増えて懐も豊かになる事に比例して、考え方も贅沢になり、些細な事では満足出来なくなってしまっている。より強い刺激を求め、派手を好み、お金を使う事によってしか満たされなくなってしまっている。グルメ、ファッション、ショッピング、レジャー、風俗、博打、酒、……等と、自分の欲望を満たす為に手を出す。
 その上、それらは一時的な満足を得るだけで、時間が経つとまた不足を感じる様になるのである。それ故、その繰り返しによって、際限なく手を出し続けるのである。
 欲が膨らみ、簡単に満足出来ない。満足出来ないと、ストレスとなる。ストレスが欲望を刺激する。すると、欲望は更に膨張する。その様な悪循環の中で、歯止め無く欲望に手を出し続けていき、その間に身体も、頭も、心も、肥満となって蝕まれている
 昔に比べると、現在の日本は全ての面で膨らみ過ぎている。より高い便利さを追求し、安全や安心の保障も含めた生活レベルの向上を追求するあまり、国の予算は膨張し、借金も膨張している。経済、社会保障、医療、国防費……等と、それらは歯止め無く膨張を続けている。身体の肥満と同様に、それらの膨張は、自然環境破壊、人間の心の破壊に繋がっている。
 戦前は今と比べれば、ずっとシンプルで質素、簡素な暮らしぶりであった。しかしそれでも、人々は総体的に、気持ちは満たされていた。ただ戦前は、国家存亡の危機のなかで近代化を進めざるを得なくなり、その分、江戸時代以前に比べると大分膨らんだ。特に、機械や防衛軍機等の為に必要な「石油」を大幅に必要とする様になり、その他にも鉄等の資源も大量に必要とする様になった。
 本書は、明治維新前の、石油も資源も殆ど必要としていなかった江戸時代の、よりスリムでエコロジー、エコノミーな、江戸の一般庶民の生活の実態を紹介している。そして、物やお金を余り持たずに質素な生活をする中においても、当時の人々が皆、心が豊かであった事が理解出来る様になっている。
 日本人の先人・先祖である江戸時代の人々は、知恵を絞って色々と工夫したと言う。「持たない」事を信条にしていた為、季節用品はレンタル品を利用した。全ての物を有効利用して、廃棄物が産生する事を防ぎ、無駄を省いた。また時間を有効利用し、読書や寄席、屋台、園芸、ペット、囲碁、将棋、長唄、三味線、裁縫……等と、生活に変化を与えながら楽しんだ
 江戸は「循環システム」が発達していたと言う。無駄を失くし、人間の排泄物も藁や灰等と混ぜて畑の肥料として用いていた。現在は、寄生虫の問題の為に廃止されている。その排泄物の利用によっての下水処理が成され、江戸の町が非常に清潔であったとの、当時江戸を訪問した外国人が記録を遺している。また有機栽培を行い、農薬や化学肥料は一切使っていなかった。現代の農薬や化学肥料による栽培は、自然のサイクルには適合せず、土が痩せたり、植物の病気への耐性が弱くなり、有用微生物がいなくなるという悪循環に陥っている。
 また江戸の人々は、スローライフであった。江戸前の魚、米、野菜、果物等と、地産地消をして、生産者と消費者が共存して暮らしていたと言う。また、江戸の町は自然と隣接しており、空気は清浄で、上水道は武蔵野から引いていたと言う。江戸は埋立地が多く、地下からは塩分の濃い水しか出なかったと言う。そして近くの自然に出かけ、花見、山菜摘み、潮干狩り、魚釣り等をし、四季折々の風流を楽しんで、余暇を過ごしたと言う。
 江戸の人々は、その日暮らしの人達が多かった。江戸は生業としての職業の種類が多く、移住者が就職に困る事が無かったと言う。それでも、職人や行商人等のその日暮らしの生活をする人たちは、裏店である長屋を抜け出し、表店である見世(店)を持つ事を夢見ていたと言う。
 長屋には、行商人や職人、医者等、多様な人達が住んでいたと言う。また行商人には多くの種類があり、大きく分けても、食材関係、生活用品関係、嗜好品関係、修理関係、リサイクル関係、その他色々と存在したと言う。
 一汁一菜の食事、派手ではない「粋」なファッション、等と、物を持たない中で質素・簡素・シンプルな生活において、江戸の人々は、皆、心が豊かであったのである。現在よりも生活レベルが低いにも関わらず、当時の江戸の人々は大方、満たされていた。勿論、当時、都会の江戸と地方との違い・格差が有った事は言えるとは思う。そして、却って本当の意味において、人々の心等を鑑みた場合、近代化された現在、アメリカナイズされた現代の方が、江戸時代よりも値打ちやレベルが低いのではないかと思うのである。スリムであった江戸時代の方が、現代の肥満体質よりも健全であった様に、私は思うのである。

 本ブログ過去の関連記事
  ・2012/11/26付:「占領下、米国の押しつけの『近代化』・・・農薬、化学、ガン治療・・・『悪魔の新・農薬『ネオニコチノイド』―ミツバチが消えた『沈黙の夏』』を読んで」
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「世界を驚かせた 頭のいい江戸のエコ生活」 「世界を驚かせた 頭のいい江戸のエコ生活」
   (著者:菅野俊輔氏、出版社:青春出版社、出版日:2010/12/15)


自然治癒力、根本原因の把握、精神的自立と自律、自信、自己責任の覚悟、そして日々、創造主により生かされる事に感謝・・・「病気は自分で治す 免疫学101の処方箋」を読む

2017-04-23 23:55:25 | 健康・医療・暮らし 2012~2017
 次の本を読む。
 「病気は自分で治す 免疫学101の処方箋」(著者:安保徹氏、出版社:新潮社、出版日:2008/07/01)(単行本 - 出版社:新潮社、出版日:2006/01)

 病気の「根本」は、「ストレス」である。
 ストレスを失くせば、それから派生する様々な症状や現象を失くす事が出来る
 何事も「根本」が大事であり、「根本原因」が存在する限りは、表面に結果として表れている状態は、絶対に変わる事は無い
 「根本原因」をそのままにしておいて結果・表出している事だけを変えようとする「対症療法」をする事によって、その直後の症状は変わるかもしれない。しかし時間が経つと、また元の状態に戻ってしまう。表面に現れている状態が変わるのは、ほんの「一瞬」だけである。それどころか、薬を使う等の不自然な、且つ強制的な対症療法をする事によって、副作用、抵抗力の増強等によって却って悪化し、長期化し、治らず変わらず、慢性化、永続化している。
 また病気だけでは無く、人間関係のトラブルや、国と国との争い等、それらの原因を取り除く事無く、体裁・外見だけ繕い表面処理する「対症療法」をする事によって、事態は余計に悪化している。
 また、放っておけば良いものを、介入・干渉する事によって「逆効果」となり、却って悪化している。病気にしても人間にしても、介入によって反発や抵抗が起こる。当事者である自分自身が自分の事を最も理解している事が理想的であり、その通りに自己管理が出来ていて自分の事を理解し、自分を律し、精神面において「自立」出来て、自尊心、誇りを持っている人ならば、「ありがた迷惑」、「余計なおせっかい」と思うだけである。私の場合はその様なものであるのに加えて、頑固、へそ曲がり、天の邪鬼な性格であるので、反抗・反論するのが落ちである。
 しかし現実、私の周りの世間一般的には、自分のことも解っていない人達が多い。自己管理が出来ず、自分に甘く、自分を見ずに外ばかりを向いており、振り返って反省する事も無い。更に、自分で勉強する事も無いので、知識や教養にも欠けている。
 結局、その様な人達は、「精神的な自立」が出来ていないので、安易に医者や先生、周囲の人、他人、友達に聞こうとし、依存してしまっている。自分で調べようともせず、自分で考えず、そして自分で判断出来ない。その様に、自信が無くて他人の言いなりになっている。自分を信じずに、他人を信じているのである。自分の事であるのに、他人に委ねてしまっている。自分自身が他人のものになってしまっている。自分自身が他人の奴隷になっているのである。私はその様な状態を客観的に見ていると、人間として情けない状態であると思うのである。
 「精神的な自立」が出来ていないと、他人に振り回される事となる。他人の意見や「雑音」によって、自分の人生が台無しになってしまう。自分の人生であるにも関わらず、他人の人生になってしまうのである。私はその様な事を客観的に外から眺めて見ると、阿呆らしく見えてくる。
 病院での健康診断や、人間ドック、脳ドック、癌検診、会社での職場健診等は、「予防」という名目の下に、痛み等の症状が出ていない健康な人を引っ張り込み、CTで被爆させる等をして、それらが原因となる「医原病」を発症させる事にも繋げながら、細かく粗探しをして精密検査に送る。そしてその後、「根治療法」をせずに「対症療法」を続けながら慢性疾患へと繋げたり、癌の三大療法である化学療法(抗がん剤)、外科療法(手術)、放射線療法等と高額医療へと連れ込むのである。
 その様に、病院や医者の言いなりになる事によっても、自分の人生を壊されてしまいかねないのである。癌を治す為にはこれをしなければならない、病気を治したければあれをしなさい……等と、患者は押し付けられている。方や知識の豊富な医者と、もう一方の無知な患者。無知なるが故に、患者にも責任がある。強制的に押し付けられない為には、自分で勉強して「理論防御」して「反論」出来る程にならなければならない
 最も、患者自身がその病院や医者を信じて治療を受けた結果、死ぬ事に繋がっても、あくまでも本人の問題であるので、本人が納得しているのであれば別に構わないのであろう。自分の人生であるので、自分が納得出来る事が最も良い事であるとは思う。しかしそれを、知識を持った上で客観的に見てみると、単に騙されているという様に見えたり、他の方法であればもっと長生き出来たのに、と思えたりするのである。
 人生の根本は、「精神的な自立」である。精神的に自立する事によって、心身両面の自己管理に繋がり、生活習慣の改善に繋がる。欲望に依存せず、誘惑に乗せられず、周囲の退廃傾向にある空気に流されない
 その「精神的な自立」に必要なものは、「自己律法」である。それによって、自分を律する。自己律法は、道徳の規範・規準である。私の場合は、「聖書」を道徳規範としている。
 よって私の場合の「根本」では、道徳規範である「聖書」を土台・基礎とし、その上に「自己律法」を建て、「精神的自立」を成しているのである。つまり、神への信仰が礎となり、その上で自分を信じているのである。最も、私も人間であるから完璧は有り得ないので、失敗、中途半端、偽善的行為になってしまう事はある。
 本書タイトルの「自分で治す」は、正に「精神的自立」を必要とするものである。そして、他人のせいにするのでは無く、「自己責任」を覚悟する必要がある。自分の身体、自分の人生であるので、自分で決断し、その結果に対して自分に責任を持つ。但し私の場合、自分の生命は自分のものでは無く創造主である神のもの、自分の人生も主である神のものと信じているので、神に委ねながらの「自立」であり「自己責任」である。
 著者は、免疫学のエキスパートである。それ故、全ての人間がこの世に生まれた時から持っている、身体の自然治癒力を大切にする事を説いている。極力、医療に頼らず、薬に頼らずに、身体を常に正常に保とうとする力が元から備わっているので、それを活かす事こそ大事だと提唱している。そのホメオスタシス(生体の恒常性)の為の、免疫系、自律神経系、内分泌系が元から人間に備えられており、それらの働きとバランス、相互関係によって、身体が維持されている。それが崩れた時に、病気や体調の異変が起こる。
 その自然治癒力を活かす為には、食事や運動、趣味等の生活習慣改善を図る事が大事だが、それは同時に生き方や考え方の改善にも繋がるものと説く。その生き方・考え方の改善によって、根本原因であるストレスを減らす事に繋がる。
 高い志を持つ事は命がけで行う事となり、気が充実して迷いが失くなり、純粋な気持ちとなって、血流・血行改善となるという。ストレスが原因でも血行不良となり、それによって低体温や低血圧、認知症等と、またその反対の高血圧によって心臓・脳・腎臓の疾患等と、様々な症状に繋がる
 甘いものは食べた直後は血糖値が上昇するが、インスリンが働いてすぐに低血糖になると言う。それによって副交感神経が優位になり過ぎて、無気力、脱力感、血圧低下、認知症等に繋がると言う。脳神経の唯一のエネルギー源は糖質である。
 副交感神経優位の方がリラックス出来てストレスは溜まりにくいが、それが偏り過ぎると、甘いものを食べ過ぎての症状と同様になり、神経が過敏となって、アレルギー体質となるという。
 自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが大事であるが、交感神経に偏ると白血球の内の顆粒球が優位となり、逆に副交感神経系のリンパ球が劣勢となってしまい、ストレスに繋がると言う。
 気圧が下がると、だるさに繋がるという。また、冷暖完備は、身体の調節能力を劣化させる事に繋がると言う。リラックスしすぎて敏感になる事によって、天気や周囲の状況の変化によって体調が影響を受ける事になる。適度な刺激が、日常生活を送る上で必要であると言う。
 中心静脈栄養に依らずに経口摂取によって咀嚼しながら食事をする事によって、脳の血流が良くなり、認知症の予防に役立つと言う。
 癌は自然退縮することが多いが、その前に三大療法で強制的に押さえ込もうとするだけでは無く、リンパ節廓清という本末転倒な事を行っていると言う。原因となっている生活習慣改善を改めず対症療法をし、その上に自然治癒力をも失くしてしまうものである。
 余命宣告が医師によって行われているが、治療せずに放置した患者は大抵、それよりも長生きしている。医者も所詮は人間である。決して預言者では無い。そして抗がん剤によって、却って命が縮められている
 その他、様々な事について述べておられるが、ここで簡略する。
 全ての人間の身体は、創造主が創られた。自律神経も心臓も、創造主が動かしている。決して自分自身がそれらを動かしているのでは無い。また自分の両親が作ったのでもなく、動かし出したのでも無い。ただ単に、両親の身体を利用して創造主が創られたのである。イエス・キリストは処女であるマリアからお生まれになられたが、創造主がマリアの身体を利用して、イエスをこの世に誕生させたのである。マリアはただの人間であり、処女にして子どもを産む能力は持っていなかったのである。あくまでも、創造主の能力によって、イエスがこの世に遣わされたのである。
 そして、全ての人間の命は創造主の持ち物であり、それを預けられている一人ひとりの人間は、その責任をもって生きていかなければならない。そして、日々、創造主である神によって生かされている事に感謝しなければならない。創造主から託されている命を殺める事は、他殺は勿論、自殺も罪になる
 表面を見ると複雑に見える事も、根本を見ると、至ってシンプルである。一つの根本原因から根や茎が伸びて派生し、それらが相互に作用もして、表に現われた部分が多様に、複雑に、数多くなっているのである。故に、表面だけを見ていると、ややこしく見えるだけで、理解する事が出来ないのである。病気だけでは無く、国際情勢や社会問題、政治等、時事問題を理解する上でも、「根本」を見る事が本当の意味での理解に繋がるのである。テレビや新聞のニュースは表面ばかりで、それらの情報だけを読んでいても複雑に見えるばかりで、理解する事は出来ない。何事も「根本」が大事である
 最後に、「ストレス」を「根」にした過程を私が簡略化したものを載せる。勿論、この過程からもっと数多くの派生する過程が生じているので、中途半端なものであるが、とにかく「根本」は「ストレス」である。

 ・ストレス↑⇒交感神経↑、副交感神経↓⇒アドレナリン↑、アセチルコリン↓⇒顆粒球↑、リンパ球↓⇒活性酸素↑⇒臓器障害↑⇒ストレス↑⇒……
 ・ストレス↑⇒交感神経↑⇒血管収縮↑⇒血流↓⇒新陳代謝↓⇒体温↓⇒免疫力↓⇒病気↑⇒ストレス↑⇒……
 ・ストレス↑⇒副交感神経↓⇒便通↓⇒血液清浄度↓⇒病気↑⇒ストレス↑⇒……
 ・ストレス↑⇒交感神経↑⇒血管収縮↑⇒血流↓⇒虚血度↑、心拍数↑、血圧↑⇒病気↑⇒ストレス↑……
 ・ストレス↓↓⇒副交感神経↓↓⇒アレルギー症状↑。

 本ブログ過去の関連記事
  ・2013/10/24付:「『自然療法』は、自然に任せる、天に任せる、創造主に委ねる事・・・『自然療法が『体』を変える~免疫力が増幅する“クスリを使わない”医学』を読んで」
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  ・2015/11/22付:「医療従事者はヒマな者が多い・・・仕事を作る為のマッチポンプ式ビジネス『予防医療』による『医原病』」
  ・2015/11/29付:「放置せずの対症療法は一層悪化させる・・・人間関係、外交、病気……」
  ・2015/11/29付:「精神的に自立した本当の大人は自分で勉強する・・・セックスを基準に大人と判断する世間の低レベル」
  ・2016/05/08付:「自立せず『自助』の努力を怠り安易に『共助』に依存するのは本末転倒である・・『友だちはいらない』を読む」
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「病気は自分で治す 免疫学101の処方箋」 「病気は自分で治す 免疫学101の処方箋」
   (著者:安保徹氏、出版社:新潮社、出版日:2008/07/01)
   (単行本 - 出版社:新潮社、出版日:2006/01)

アメリカ占領時の分断謀略「沖縄ナショナリズム」、「振興策」要求反対デモ、基地依存、利権、格差、「日米地位協定」、そして日本全体の根「日米安保」・・・「沖縄の不都合な真実」を読む

2017-04-23 22:49:27 | 日本政治・総合 2012~2017
 次の本を読む。
 「沖縄の不都合な真実」(著者:大久保潤氏、篠原章氏、出版社:新潮社、出版日:2015/01/20)

 本書を読む前まで、余り沖縄の事を理解していなかった。新聞やテレビ等から伝わって来る表層的な事やイメージによって、沖縄県人がただ単に可愛そうだ等と大方思っていた。
 確かにそれは全く間違ったものでは無いと、本書を読んだ後でも思っている。ただ、割合からすれば、100%ではない事は確かである。直接行って取材した訳では無いが、YouTubeや本書から、沖縄の世論や政治家、地域それぞれで意見が割れている事が伺える。
 やはり何と言っても、「日米地位協定」である。この協定の存在は、私には全く理解出来ず、納得出来ないものである。「日米地位協定」を簡単に訳すと、日本がアメリカの下僕となる事における規則、アメリカよりも日本の身分が低い事を定めた決まりである。こんなものは、私には到底理解できず、納得出来ず、全く屈辱に感じるものである。その協定が、沖縄県内を縛っている事は伺える。
 沖縄県内での米軍兵士やその家族による犯罪や事故が発生するが、その「日米地位協定」によって「治外法権」となっている為、日本側が米軍兵士やその家族を裁く事が出来ない。日本が明治維新後に近代化を進めながら、臥薪嘗胆した苦労の上で治外法権の撤廃(領事裁判権の撤廃)と関税自主権の回復を手に入れたが、大東亜戦争での敗戦によって、再び米軍に対しての治外法権を押し付けられている
 私は、この「日米地位協定」米軍に対する「治外法権」、日本の領土内の「米軍基地」、そして「英語の義務教育」から、日本はアメリカの植民地である様に思えてならないのである。そして私には、それらはただ単に「屈辱」に思えてならない。その屈辱感を、沖縄県人の内の、特に格差の広がっている沖縄の中でも利権に絡んでいない貧困層の人達、また、その上で沖縄県人としてのアイデンティティを強く持っている人達にとっては、私と同様の思いを抱いているのではないかと思うのである。
 大東亜戦争の末期、米軍の沖縄上陸で、沖縄が形として本土の前衛となっていた事は否めない。それ故、沖縄県人が本土や天皇に対して悪い感情を抱くのは理解出来る。ただ、日本軍による沖縄県人に対しての集団自決の強制は、数少ないながらも裁判例を見ると、それは無かったと、私は思っている。
 沖縄だけでは無く、日本全体の問題の「根」にある「日米安保」。これが存在する限りは、日本は外交等で「自己矛盾」に陥り続ける事となる。しかし、日米安保からの自立は、そう簡単ではない。支那(中国)や北朝鮮の脅威が在り、いきなり解消は出来ない。防衛予算も大きく増やさなければならない。しかし、漸進的に解消の方向に持っていき、将来的には解消して自主防衛を達成して、真の独立を果たすべきであると思う。
 沖縄問題の「根」をアメリカが作ったという事が、次の本書の一内容より伺える。沖縄が米国の占領下にあった間、差別等の潜在的な本土との不和の種を利用して、沖縄と本土との分断が謀られ、それにより米国は戦略的支配を強めようとしたとの事である。占領中、宣撫政策を実行し、「琉球」という言葉を多用した雑誌を配布して、「琉球ナショナリズム」を作り出した。そして、被害者意識を米軍から反らして本土側に向けようとし、「反日」・「親米」を作った。また、米国は琉球大学を設立し、卒業生を地元のマスコミ、政財界、公務員、学識者等に送り込み、アメリカニズムの沖縄支配階級を形成したという。
 沖縄には「税金還流システム」なるものが存在すると言う。煽られたデモ行進で「基地反対」を叫べば叫ぶ程、国から「振興策」が得られ、それが振り分けられた癒着した利権業者は、その予算の内の一部を政治家に献金として渡しているらしい。また、防衛予算として貰いながら、別の関係の無いものに使われているとの事である。そして振興策を貰い続ける事で、県人の自立心が低下し、一時凌ぎであり、地域が分断され、自然破壊が進んでいるとの事である。その振興資金を、保革両方共が歓迎している。
 沖縄の特徴として、まず、失業率、県民所得、所得格差、貧困率が全国でトップという事。非正規社員、季節工の人達が多い。一方、資産所得は全国トップであり、これには基地使用料を得る地主の存在が大きく影響している。そして、自主財源が3割未満であるとの事である。また、県土の埋立面積も全国トップである。
 国が沖縄県の為に負担しているものとして、振興予算、減税措置、内閣府沖縄総合事務局、沖縄振興開発金融公庫、市や地主が所有する米軍借地料(※これは本土の基地は国有地の為に不要)、埋立の為の漁業への補償金、基地交付金、基地光熱料が有り、これらは全て国民の税金で賄われる。
 人口の密集した宜野湾市の真ん中に位置する普天間基地が危険な為に辺野古移設を進めている。辺野古は過疎で、産業も無く、米軍基地の振興資金埋め立てによる補償金依存している。安全保障の上では変わりないのであるのだが、米軍兵士の余暇を過ごす為のものが何もない事が、却ってストレスを生むのではないかと懸念されている。
 移設は公共工事であり、県内移設では地元の建設会社が受注出来るが、県外移設では本土の業者が受注する事となる。また、特殊技術は本土の業者が賄う。浅瀬の埋立では仕事が減ってしまう。地元の建設業界と、政治家、外務省や防衛相の官僚、本土の大手ゼネコン会社やコンサルタント会社、学識者等と、その利権繋がりの存在があるとの事である。
 ところで、神奈川県の厚木基地は、沖縄以上の住宅密集地に在る。また、東京の赤坂プレスセンター(麻布米軍ヘリ基地)も同様に、六本木ヒルズのそばで住宅密集地に在る。普天間第二小学校は、危険を承知で基地の隣に後から建てた
 地元の琉球新報沖縄タイムス基地返還した場合の経済効果を試算しているが、空想的で水増し、そして現状の基地依存利益を除外せず含んだままであるらしい。また返還した場合、宅地・施設が供給過剰となり、土地価格が暴落すると言う。基地依存は、米軍基地への就職の為の専門学校への入校が30倍の人気になっている事にも表れている。
 その地元の2紙は、学識者、労組、県公務員のエリートに同調圧力をかけて、それら支配階級が一体化しているらしい。また政治家の選挙は、建設会社が双方に就いての争いとなり、地主、建設業界の利権、既得権益が絡んでいるとの事である。
 米軍海兵隊が減っているが、代わりに自衛隊を呼ぶ事で、本土依存、基地依存が変わる事は無いだろうとの事である。

 本ブログ過去の関連記事
  ・2012/12/12付:「PTSD・・・心の傷、沖縄、理不尽な被害者、自責の念」
  ・2013/06/09付:「日米安保からの『自立』が、真の『戦後レジームからの脱却』」
  ・2014/06/08付:「日米安保を破棄できない現政権の行き詰まり・・・現実路線を歩む姿より」
  ・2015/07/20付:「憲法解釈の適正化による安保関連法案・・・現実を見据えた危機感からの真心の政治は理性の法治を凌駕する」
  ・2015/07/20付:「安倍首相に存する吉田松陰の心・・・『至誠』『真心』による安保関連法案と悲願の憲法改正へ」
  ・2015/07/26付:「安保関連法は日本の自立・独立へのステップ:イルミナティ・フリーメーソンの宣伝機関マスコミの甘言の罠」
  ・2015/09/06付:「安保関連法案反対派はアホである・・・『SEALDs』等の学生・主婦を扇動する共産党系、中核派、マスコミ権力」
  ・2015/11/22付:「安倍総理も内心では、米軍が日本に駐留していることを鬱陶しく思っているものと思われる」
  ・2016/07/21付:「都市伝説は警告する・・・世界最終戦争・第三次世界大戦、憲法改正での国防・安全保障の強化、2018年安倍首相任期」




「沖縄の不都合な真実」 「沖縄の不都合な真実」
   (著者:大久保潤氏、篠原章氏、出版社:新潮社、出版日:2015/01/20)

「東京裁判史観」を廃し白人至上主義の野蛮を暴き、「大東亜戦争史観」によりアジア解放・国家存亡危機への自衛戦争・精神面で負けない独立自尊日本精神を知る:「英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄」を読む

2017-04-23 17:06:21 | 歴史修正
 次の本を読む。
 「英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄」(著者:ヘンリー・S・ストークス氏、出版社:祥伝社、出版日:2013/12/10)

 著者はイギリスの記者である。英国という国は、ヨーロッパ王室権力の中心であり、「白人至上主義」で世界に多くの植民地を所有していた。そして、そのエスタブリッシュメントが持っている事と同様に、著者も狡猾さを元々持っていたのではないかと思われる。
 来日前は、第二次大戦終了まで、日本がアジア各国を侵略し悪い事をしていたという「東京裁判史観」を持っていた。そして、「南京大虐殺」「従軍慰安婦の性奴隷」等も信じていたという。
 しかし来日後に様々な付き合いがある中で、特に作家の三島由紀夫氏と親しく付き合いを持った事から大きな影響を受け、日本を客観的に観る様になり、歴史観が正反対に変わった
 そしてその後「東京裁判史観」を廃し、「大東亜戦争史観」を持つこととなった。日本の事を正しく理解する様になり、日本の事が好きになり、親日家となった。
 東京裁判は戦勝国の不正で行われた復讐劇、茶番であった。その裁判によって日本を悪者に仕立て、アメリカをはじめとした敵対国を正当化する為のものであった。その裁判によって、日本が悪いから、アメリカは日本に対して国際法を幾ら犯しても構わないという理屈を作り、民間人に対するアメリカの無差別爆撃も悪者の日本に対してだから構わないという理屈を作り、非人道的原爆を落とした事も悪者の日本に対して行った事だから構わないという理屈を作った。その「戦勝国史観」を米国が占領中にNHKラジオや新聞、学校の教科書等を使って洗脳し、占領後に米国の検閲が失くなった後もマスコミは自己検閲をして、国民に「東京裁判史観」を洗脳し続けて来た。それによって、日本国民の殆どが、自虐史観に陥り、自分たちの先祖が戦前まで残虐非道な事を繰り返していたと信じてしまっている。
 しかし著者は、その「東京裁判史観」が間違いである事を悟り、「大東亜戦争史観」こそが正しいと確信するようになった。
 「大東亜戦争史観」は、「白人至上主義」によってアジアの国々が欧米の奴隷的植民地とされていたものを解放するという大義とその実践、日本の影響を受けたアジア各国の覚醒を、素直に観る事である。また、日本の国家存亡の危機において、自衛戦争として国家の独立を維持する為には自分の命を惜しまない精神と、強い独立精神を持って、決して媚びる事無く、アメリカと戦った事を知るものである。日本は決して精神面においては米国に負けていなかったのである。そしてそこから、当時の日本人の独立精神・自尊精神の強さ、自分の命を犠牲にする高貴な精神、気高さ、高い理念・理想・信条を覚え知る。そして、日本人の先祖の方々を敬う精神、誇りに思う精神、日本人としての自尊心が培われる事となる。
 そして勿論、「南京大虐殺」は無かったし、「従軍慰安婦の強制」も無かったのである。当時の慰安婦は自主的に売春を行い、日本人の慰安婦も多く存在した。当時、日本国内でも売春は合法であった。そして慰安婦の給料は、高級将校・軍人よりも高かった
 更に「大東亜戦争史観」によって、いかに欧米諸国が自己中心的で、エゴイズムで、「白人至上主義」であったかを知る事となる。欧米列強がアジア人を差別し、搾取し、奴隷的に扱っていた事を知る事となる。つまり悪者の欧米をアジアから排除して、アジア各国を解放するという日本の正義を知る事となるのである。
 「東京裁判史観」というものは、戦後の日本人を「無知」にして来たものである。その歴史観と共に、謀略宣伝(プロパガンダ)の嘘の情報を流され続ける事で、日本が悪いというレッテル・イメージを作ると共に、アメリカの悪行が覆い隠されて来た。アメリカは国際法違反の常習であるが、占領中に明治憲法を改正する違反も行った。
 著者は三島由紀夫氏との交流を通じて多くの感銘を受けているが、三島氏が最後に遺した「檄文」に大きく感動した様である。檄文は多方面で多くの人達により引用されており、私自身も大いに共感し納得する文章である。三島氏は日本の歴史・伝統文化を保守し、作家でありながらも最後は決行によって自分の命を犠牲にし、日本精神・魂を存続させ、自分の精神・魂をも永遠へと繋げた。三島氏は日本国を愛するが故に、数々の批判も行った。米国の傭兵となり自分を否定する護憲の軍隊となっている自衛隊、経済優先、属国憲法、国民の惰眠……。そして、存立の根拠の明確化や、自衛隊の治安出動、自衛隊の合憲を明確にする為の憲法改正をして、独立国として自主防衛する国軍化等を訴えた
 著者は、「大東亜戦争史観」に目覚め、本書に本当の歴史の一部分が綴られている。歴史を正しく修正したいという「歴史修正主義者」である。本来の歴史に戻す、本当の正しい歴史を取り戻すという意味での歴史修正である。この歴史修正は正しいのである。
 アイヴァン・モリス氏の著作「高貴なる敗北」を取り上げている。日本的英雄の吉田松陰、西郷隆盛、楠木正成、正義、信念、日本人の美学、特攻隊、滅私奉公、三島由紀夫の魂、日本兵の気高さ、精神的自立……。それは、欧米が宣伝して作り上げた日本人の野蛮さのイメージ・レッテルとは正反対なものである。
 1943年(昭和18年)に行われた大東亜会議。そこでアジア各国の首脳が参加し、共同宣言「相互協力、独立尊重」が謳われた。
 第一次世界大戦の終わった後のパリ講和会議にて、日本は「人種差別撤廃法案」を国連に提出した。11対5の賛成多数で可決されたものの、アメリカのウィルソン議長(米大統領)が全会不一致を理由にして、採決を無効とし、法案を成立させなかった。当時、白人至上主義が世界を席巻し、欧米の植民地が世界中にある中での、日本の誠心誠意を持った法案提出であった
 東京裁判中、インドネシアを再植民地化しようとしたオランダとのインドネシア独立戦争において、日本軍の残留兵士がインドネシア軍の組織化等の指導に当たると共に、インドネシア軍と一緒になってオランダ軍と戦って、インドネシアの独立に貢献した。
 日韓合邦(日韓併合)時代に、日本が朝鮮半島に学校、病院、裁判所、橋梁、発電ダム等を建造し、鉄道を敷き、港湾や道路を整備して、朝鮮半島のインフラを近代化した。日本は朝鮮を一応形としては植民地として統治したが、白人の西欧列強諸国によるアジアやアフリカにおける搾取・掠奪・奴隷化の植民地政策とは全く異なり、日本は朝鮮に対して投資するばかり、与えるばかりであった。イギリスは、植民地で教育を施さなかった。
 南京事件において、蒋介石・国民党政権の中央宣伝部と結び付いた欧米人、各国大使館代表、報道機関、外国特派員、宣教師、ビジネスマンらによって謀略宣伝が行われた。日本兵による虐殺、蛮行、暴行、掠奪等が行われているという捏造されたプロパガンダが世界に流された。しかし実態は、敗残兵に給料が支払われ、南京陥落後、人口が20万人から25万人に増加している。
 戦後、アメリカの要求による売春施設が設けられ、売春婦の給料は上等兵よりも高かった。それにより秩序が保たれ、一般女性の人権が守られた。
 1952年に、日本弁護士連合会意見書が国会に提出されて議決され、大東亜戦争における日本人の戦犯は無しとなり、靖国神社への合祀に問題は失くなった。しかし現在、天皇や首相が参拝を公に堂々としていないという異常事態が続いている
 その他、韓国や北朝鮮の事についても述べておられる。韓国で戦後、高度経済成長を達成して韓国を形成したのは、日本の教育・訓練を受けて自ら進んで日本軍の将校になった朴正煕・大統領(当時)は清廉潔白であったが、暗殺された。その対照的な大統領として金大中・元大統領を挙げ、世俗的で、地位・金の欲に溺れ、北朝鮮への売国奴であり、300人以上が虐殺された光州事件の首謀者であったと言う。故に、ノーベル平和賞受賞はデタラメであると言う。
 北朝鮮への訪問で、高官の威厳さ、論理の一貫性、世俗の欲望とは無縁の離俗、独立気概、自主防衛、自立心、理想、理念を持っている事に、感銘を受けている。しかし一方で、平壌郊外とのギャップの現実も目にし、北朝鮮の偽装を疑っている
 
 の最後の部分(本書経由分とウィキペディア「檄 (三島由紀夫)」からの引用)
 「日本を日本の真姿に戻して、そこで死ぬのだ。生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。生命以上の価値なくして何の軍隊だ。今こそわれわれは生命尊重以上の価値の所在を諸君の目に見せてやる。
 それは自由でも民主主義でもない。日本だ。われわれの愛する歴史と伝統の国、日本だ。これを骨抜きにしてしまつた憲法に体をぶつけて死ぬ奴はゐないのか。」


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  ・2016/04/10付:「三島由紀夫氏『檄』と世間の人達・・・レジャーやショッピングにうつつを抜かし……」
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 参考文献
  ・ウィキペディア:「檄 (三島由紀夫)」

 



「英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄」 「英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄」
  (著者:ヘンリー・S・ストークス氏、出版社:祥伝社、出版日:2013/12/10)

「一億総町人化」「護憲の軍隊」、死を賭す覚悟の無さ、後の永遠を軽視、独立自尊精神の欠如、国家存亡危機、……自分の命を犠牲にし日本精神・魂を遺した三島由紀夫氏の警世・・・「若きサムライのために」を読む

2017-04-23 15:36:40 | 孤独・独立・自尊心
 次の本を読む。
  「若きサムライのために」(著者:三島由紀夫氏、出版社:文藝春秋、出版日:1996/11/10)(単行本 - 出版社:日本教文社、出版日:1969/07)

 「三島自身の見てきた戦後日本の、『経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失ひ、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆく』姿、『政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆく』国となってしまったことを憂い」(ウィキペディア「檄 (三島由紀夫)」より引用)

 自分の生命よりも、それを犠牲にしての魂・精神の存続こそが大切である事を、決行によって示し、後世にそれを遺した。明日にでも死ぬかもしれないとの思いで文学に遺し、決行の直前、「檄」に遺した。死を恐れず、死を賭す覚悟をして決行し、自身が持っていた本来の日本精神と日本の魂、そして自身の魂をも、永遠へと遺した。そして、日本独自の精神にこそ、誇りが込められている事を伝えた。
 本書の単行本が出版されたのは、著者・三島由紀夫氏が自衛隊市ヶ谷駐屯地にて自衛隊員に対して檄文を撒き、自衛隊員への決行を促す演説を行い割腹自殺を遂げた年(1970年)の前年である、昭和44年(1969年)である。その年、私はこの世に誕生した。
 その三島氏の決行は、吉田松陰の命日と同じ11月25日であり、三島氏はその日をあえて決行日に選んだ。(ウィキペディアでは、吉田松陰の命日に11月21日説を採用しているが、三島氏は11月25日を命日と信じていた。)
 吉田松陰陽明学の影響を受け、「知行合一」を唱えていたが、三島氏も同様に、自身の持っている理念・信条・思想を、その決行において表現し果たした。そして、檄文とその決行によって、自分の生命を犠牲にし、日本の本来の精神と魂を遺した
 私は三島氏の小説は読んだ事が無い。また、三島氏のプライベートがどうであったかも興味が無い。あくまでも、三島氏の政治や社会に対する考え、理念、信条、思想に共感し納得しているだけである。
 三島氏の持っていた日本国に対する理念・信条は、冒頭に著した檄文の一部分に凝縮されている様に思う。大東亜戦争でアメリカに敗北後、その米国の占領中からその後現在に至るまで、戦後の日本はアメリカナイズ、アメリカ的民主主義化されてしまった。日本は戦争末期こそ敗戦間近の中での統制が厳しかったが、戦前から日本的民主主義が既に存在していたのである。そして戦後、日本の伝統や文化が歪められ、本当の歴史が奪われた。そして、何よりも、本来の日本精神が骨抜きにされてしまった
 三島氏の亡くなられたのが、日本が主権回復をした昭和27年(1952年)から18年であったが、それから47年経った現在(2017年)も、三島氏が憂えていた状況とは全く違っていない。大元・根本である日本精神・魂をなおざりにして、経済優先・「経済至上主義」に陥り、表面の対症療法ばかりで根本的な解決を怠り、一時凌ぎで問題を先送りして来た。そして、対症療法と一時凌ぎの繰り返しによって、余計に状態は悪化して来た。
 そして、主権国家として国防軍を持つ必要が当然あるのだが、自衛隊が自分自身を否定する憲法を守り、「護憲の軍隊」になってしまっている事を憂えた。そして、日本の領土内に米軍を常駐させ、偏務的である日米安保の下で自分の国の防衛を米国に委ねて甘んじている事を屈辱に感じ悔しがっていた。三島氏は、当時の周囲の保守派とは異なって、左翼と同様にして米国依存を批判し、自主防衛であるべき事を唱え、憲法改正を訴えた。本来の日本精神を持っているが故の感性から、屈辱感、口惜しさ、怒り、憂いが生じたものと思われる。それは、現在、私の周囲に存在する一般的な殆どの日本人が持っていないものである。
 三島氏は、本来の日本精神を持っていたが故に、強い者や権力に媚び迎合する事を否定していた。しかし現代の日本人の殆どは、「お金第一主義」に堕落してしまっている。出世の為、自分の生活の為、家族を養う為、余暇を楽しむ為、欲望を満たす為等と言って、会社や組織の中で迎合しながら、馴れ合いながら、お金の為で日々を送っている。そこにおいては思想も信条・理念も無く、ただ毎日無事に平穏に暮らせれば良いと思っているだけである。毎日ルーティン作業で流され、食べて遊んで寝る。ただそれだけである。実態は空っぽである。そこには、精神や魂の存在は無い
 また三島氏は、政治だけでは無く、現代の日本人の国民性、世間や文化人、評論家、マスコミ等も批判した。現状を肯定して甘んじ、平和ボケをしている人達と。私は常日頃から思っていることであるが、「世間の全体主義」、つまり空気や雰囲気、流行に則って、皆が一斉に流されて同じ方向を向き、同じような事を口にしている。多くの人達は、依存心が強く、自立精神が不足している。感情・一瞬の思いで動き、立ち止まってじっくり独りで考える思想が無い
 そして、三島氏が決行によって自分の生命を犠牲にする事を示したが、世間一般的に死を賭す覚悟が失われてしまっている事を批判した。現代の日本の多くの人達は、今の一瞬を重視して、後の永遠を軽視している。が楽しければそれでいい、後の事、後世の事はどうでも良いと。公・国家よりも個人に偏り、エゴイズムとなっている。日本の将来と共に、自分の将来、自分の死後の事を軽視している。この世での生命は、一時・一瞬である。
 三島氏は、現代の日本人はが羞恥心に欠け、慎み深さが失くなっているという。自律精神、道徳、良心、理性に鈍感となり、アメリカナイズされ、堕落し、偽善行為、自由、民主、フリーセックス、自己顕示欲が強くなっていると嘆く。そして、無知、瞬間主義、怠惰、気概の無さ、を憂う。
 戦後の経済偏重を「一億総町人化」と皮肉り、暖衣飽食による精神の退廃、気骨・気概の喪失を憂う。また、マスコミ、左翼、マルキシズム、文化人等により、空想的平和主義や個人主義の偏重に陥っている事を、国家存立の危機と捉えている。
 国家存立の条件として、共産主義や左傾化する官僚、秩序重視(全体主義)に対し、個々人のイデオロギー武装が必要だと説く。その為の根本である教育や理想を持つ事が大事であり、感情的にならずに理論・思想を持つ事が大事であると説く。
 自衛隊について、他国との条約を結ばない独立した「国土防衛軍」と、集団的自衛権を含めた「国連警察予備軍」と2つに分割する事を提案している。そして、国土防衛軍によって、自主防衛を行うとしている。また、自衛隊の治安出動を可能にする為の、非常事態法を憲法に追加規定とする事を唱えている。
 自主防衛の為には、憲法改正をして自衛隊の地位を向上させる事は勿論だが、国民一人ひとりの自信、自律意識が必要であると説く。
 
 の最後の部分(ウィキペディア「檄 (三島由紀夫)」からの引用)
 「生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。生命以上の価値なくして何の軍隊だ。今こそわれわれは生命尊重以上の価値の所在を諸君の目に見せてやる。
 それは自由でも民主主義でもない。日本だ。われわれの愛する歴史と伝統の国、日本だ。これを骨抜きにしてしまつた憲法に体をぶつけて死ぬ奴はゐないのか。」


 大和魂
  「敷島の大和心を人問はば 朝日に匂ふ山桜花(本居宣長)」
  「かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂(吉田松陰)」
    (以上、ウィキペディア「大和魂」より)

 葉隠
  「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」

 新約聖書・ヨハネの福音書12章24~25節
  「まことに、まことに、あなたがたに告げます。一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、それは一つのままです。しかし、もし死ねば、豊かな実を結びます。
  自分のいのちを愛する者はそれを失い、この世でそのいのちを憎む者はそれを保って永遠のいのちに至るのです。」

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  ・2013/06/28付:「『ユダヤが解ると世界が見えてくる』の再読(3)・・・三島由紀夫氏の『憂国』と自決直前の『檄』」
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  ・2017/04/03付:「桜のはかなさに見る武士の魂と道・・・大東亜戦争、特攻隊、一粒の麦」
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  ・カテゴリー:「世間・空気」 ・・・本ページ右サイド

 参考文献
  ・ウィキペディア:「檄 (三島由紀夫)」

 


若きサムライのために 「若きサムライのために」(著者:三島由紀夫氏、出版社:文藝春秋、出版日:1996/11/10)
            (単行本 - 出版社:日本教文社、出版日:1969/07)


世間・空気に依存せず、「成るように成る」と運命に委ね、マイペース、へそ曲がり、リラックス・・・「脱世間のすすめ」を読む

2017-04-23 03:02:37 | 世間・空気
 次の本を読む。
 「脱世間のすすめ」(著者:山田史生氏、出版社:祥伝社、出版日:2008/7/1)

 私は普段から、世間一般の人達と比べてリラックスしている度合いが大きい様に思う。比較的マイペースな考え方とプライベートを持っている。
 群れる事を嫌い、孤独を楽しんでいる。傍から見てどうでは無く、自分自身の素直な感覚と判断から、寂しいと感じる事も一切無く、悪い事とも判断していない。
 「成るように成る」と、いつも思っている。諦観の念を抱き、運命に委ねている。目標や夢にしがみついてはいない。
 一方で、他人・周囲の介入・干渉は許さない。人には振り回されたくは無い。頑固である。自分の考えを曲げない。自分を信じている。よって、他人・世間には委ねない
 世間に依存しないからといって、肩肘張って自立しようとしているのでは無い。意地を張っているのでも無い。世間に寄りかからず、精神的に自立して離れる事で気楽である。群れの中に混ざったりつるんだりする事で、却ってストレスが溜まってしまう。独りは精神的に自由である。
 欲望にも依存していない。欲望が少ない分、我慢する事も少ないので、ストレスも溜まりにくい。欲望からの解放で、心が自由である。
 しかし、私も現在捕らわれているものがある。かつては釣りという趣味に捕らわれていた頃もあった。しかし現在は、読書や情報に捕らわれている。本や新聞を読み、インターネットの文献を読み、YouTubeの動画を見、自分のブログを書いている。現在、私はそれらに捕らわれている。しかし、仕事をしながらそれらを並行してこなす為の時間は限られている。仕事以外の自分の時間が少ない中でそれらを無理してこなそうとすると、ストレスとなってしまう。それらを手放してしまえば解放される。しかし、私にとってのそれらは、ある意味で使命の様にも感じている。だから、手放す事は出来ない。
 そしてそれらをこなす時、引きこもって隠遁生活をしている。他にもストレッチや軽い運動、瞑想も、家の中で隠れて行っている。そして世間の評価や判断にも束縛されず、孤独で自由で、世間からは「透明人間」の様に見られているのかもしれない。
 確かに、勉強もせず、日々欲望の赴くままに生きてもストレスは貯まらないのだろう。無知であった方が危機意識を持つ事も無いので、恐怖心や不安から解放されるだろう。
 また私は少し完璧主義の傾向があり、そして潔癖症である。それらが多少、私のストレス源になっているのは否めない。
 私が「脱世間」でいる事の基本として持っているのは、節度とバランスである。自由人権を個人が持つ一方で、その個人は責任義務も同時に併せ持っている。責任と義務を放棄する事は出来ない。また、道徳の範囲内での生活をする事である。そして、運命・使命に従う事である。人に従うのでは無く、神に従うのである。
 著者は中国哲学を専門とする文学博士で大学教授である。しかし自分の事を昼行灯だの無用者だと言い、表彰とは無縁で尺八や酒肴を楽しみとすると言う。無能である事を悪く思わず、名誉に関心が無く、他人の理解を得ようとも思わず、仕事場への帰属意識も薄く、世間と距離を置き、線を引き、気楽にゆったりと、あるがままの自然体で過ごしておられるとの事である。また現実を悟り、執着心が無いとの事である。決して開き直りでは無く、自分なりの、自分にとって自然な気持ちでいられる事は、私には理解し共感出来る。世間にとっての普通では無く、自分の気持ちにとってストレスがかからないという普通である。
 また著者は、行き当たりばったりで失敗も多く、楽観主義で呑気、人情に流されやすく、優柔不断であるという。私も今までに失敗を多くし、会社も転々として来たが、臨機応変に対応して来た。そして、へそ曲がり、捻くれ者というのも、私と共通する。空気を読まないところも同じである。私の場合は、空気を読んでも敢えて合わさないという、そのあたりにも天の邪鬼な性格が表れているのだが、もう一つは気が付いていても自分の中で取捨選択していらないものを捨てる、周囲の雑音を捨てる、いる情報のみ取り入れるという様な「鈍感力」の表れでもある。
他にも著者の場合、その日暮らし、目先の事だけ、本を読み新聞は取らず、インターネットはしないとの事である。読書は同じだが、この辺りは私と違っている。
 著者は中国文学を専門とする事から、一番好きだという陶淵明、李白、莊子、老子等のを取り上げて引用した解説も行っている。後世「隠逸詩人」「田園詩人」と呼ばれた文学者・陶淵明、奔放で変幻自在な詩風から、後世『詩仙』と称された詩人・李白、俗世間を離れて無為自然として人為を忌み嫌う思想家で道教の始祖の一人・莊子、哲学者で道教の始祖・老子。(以上4人の参考文献:ウィキペディア)
以下、本書より引用する。

『人境』のどまんなかに住んでいながら、俗塵にわずらわされることはない。晋の王康居が『大隠は朝市(まちなか)に隠る』(『反招隠詩』)と歌ったように、真の隠者は、山奥にこもったりせず、むしろ俗世間にありながら身の潔癖を守るのである。」(著者)
(・・・※「居」の字の本当の文字は、王偏が左に付く。)
 
 「陶淵明は四十一歳のとき、彭沢県(ほうたくけん)の長官をわずか三カ月でやめて、ふたたび出仕することはなかった。『五斗米(サラリー)のために腰を折らず』というセリフは、隠遁生活にはいらんとするにさいして、かれが俗世に叩きつけた絶縁の一句であった。」(著者)

 「たかだか百年の人生なのに、ひとはそれに執着する。なにひとつ成し遂げることなく生を終えるのではないか、と。毎日をムダにすごしているのではないか、と。生きているあいだは珍重されたがり、死んでからも追想されたいと願っている。やれやれ。わたしは自分の道をゆき、ひととは異なった生き方をしてきた。ひとにホメられようともおもわず、世間の価値観にまみれても、けっして黒くは染まらなかった。貧乏暮らしをしながら、旨い酒を飲み、詩をつくってきたものさ。」(陶淵明「自祭文」の中の一節の、著者による日本語の現代語訳)

 「ほんとうにわかっているものは、しゃべらない。よくしゃべるものは、わかっていない。(ほんとうにわかっているものは)感官をふさいで、知識の出入りをとざし、尖った鋭さをくじいて、鋭さからくる紛糾を解きほぐし、きらびやかな輝きをやわらげて、すべての塵とひとつになる。こういうのを玄妙な同一という。(「老子」第五十六章、著者による日本語の現代語訳、和光同塵について)

 「『天を楽しみ命を知る。ゆえに憂えず(楽天知命。故不憂)』」(「易」繋辞上伝)
   ・・・天地自然の法則、つまり創造主の法則・計画を素直に受け入れて委ね、運命を悟る事で、憂い・ストレスは起こらない

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「脱世間のすすめ」 「脱世間のすすめ」(著者:山田史生氏、出版社:祥伝社、出版日:2008/7/1)



自分独り「個」を悟り、運命に委ね、世間と闘った「隠者」たち・・・「『世間』とは何か」を読む

2017-04-23 01:37:54 | 世間・空気
 次の本を読む。
 「『世間』とは何か」(著者:阿部謹也氏、出版社:講談社、出版日:1995/7/20)

 私自身、普段から人付き合いを減らし、人間関係を浅くし、「群れ」に混じらず埋没せず、世間からは一歩身を引いた生活をしている。世間の内に入らずに外から客観的に眺めている事で、その世間の欠点や問題が見えていると自負する。
 その分、周囲からは多少奇異に見られる事が多々有り、周囲に同調しない分、世間と比較しての一般的で普通の人から見れば、生きにくい状態に見られている事と思われる。しかしながら、私は自分の判断を信じ、他人・周囲の評価や判断を疑っている。私は、自分の独自性に自尊心と誇りを感じ、自信を持ち、他人の承認を必要としていない。私は、自分で自分自身に値打ちが有ると思っている。よって、世間にどう思われようが、私には関係が無い。自分で自分を認めれば、それで良いのである。
 勿論、それは自身の思い込みで言っているのでも無く、低いレベルに甘んじる意味でもない。判断基準となり得る絶対的規範を持ち、自分で勉強して知識・教養・情報・経験を得て、自身を高める事を、私は前提としている
 著者は、先人の方々が書き遺した多くの文書を参考文献として用いながら、「世間」について研究し本書に記している。取り上げた先人達は、世を厭い、隠遁生活を送りながら、或いは街中に在りながら、海外生活の経験から、歌、詩、記録、小説等に、世間を客観視しての批判を記し、世間に囚われない生き方、革新的な新たな思想を持っている。
 「万葉集」の歌の中には、世間の虚しさや、歌人の世間の噂との戦いが綴られているという。
 鴨長明は、「方丈記」に当時起こった天変地異を記者として書き遺した。隠者として草庵に住み、世間から距離を置いて観察した。
 吉田兼好隠者として「徒然草」を遺し、その中で「世を軽く思ひたる曲者」を評価した。
 二人をはじめとした隠者は、諸縁、儀式、しきたり、迷信、しがらみを切り離して、矛盾だらけの世間から離れて生活を合理化し、現世よりも死んだ後の後世を重視し、世間を相対化し、自分自身が納得した。
 親鸞の教えを継承した浄土真宗の初期の頃は、信徒は神棚、神札、祠、門松、盆棚、位牌、墓を持たず、寺院や階級も持たないという革新的なものであった。
 井原西鶴は、街中に住みながら自由に新しい生き方をし、艶隠者であった。そして、世間から疎外された乞食や遊女に寄り添った。
 夏目漱石はイギリスに留学し、その個人主義の中での孤独な経験から、小説の中で隠者的な傾向を著し、世間には余り無い、正直で純粋な「坊っちゃん」を著した。
 永井荷風はフランス等に滞在し、孤独を前提として「気質としての厭世」であった。世間を拒否して自分の姿勢を保ち、世間を深く観察して批判した。
 金子光晴はベルギー等を旅し、非常識人で、詩を通して世間との闘いの生涯であった。
 江戸時代の遺風が未だ残っていた明治時代は非個人主義であった為、海外生活の経験を持つ先の3人は、自身の持つ個人主義から世間を批判した。
 著者は日本の世間について言う。世間の枠内でのしきたり等の呪術的な考えを基に差別をする。世間の掟の存在。自分の名誉よりも他人の名誉を重視する。日本の世間は世間の中での人間関係に基準を置いているが、ヨーロッパ(や中東)では心の中の絶対的なもの(神、聖霊)に基準を置いている。そして没個性であると。
 以下、本書より引用する。

 「もとより漱石自身が『隠者』的であったというのではない。作品の中にその傾向がみられるというのである。このように見てくると『徒然草』の吉田兼好から西鶴、そして漱石に至るまで、わが国の文学の世界はいかに多くを一種の『隠者』に負うてきたことだろう。隠者とは日本の歴史の中では例外的にしか存在しえなかった『個人』にほかならない。日本で『個』のあり方を模索し自覚した人はいつまでも、結果として隠者的な暮らしを選ばざるをえなかったのである。」(著者)

 「この時代を知る者にとっては驚くべきこうした洞察力は、これまで見てきたような荷風『世間』を拒否する姿勢の中から生まれたものだった。一方で西欧から学び、それに『気質としての厭世』が加わった個人主義があり、それは日本の当時の風土の中で極端なまでに先鋭化していった。日本の世間や世の中からできるだけ身を離し、世間的な付き合いを避け、非情に生きることを選んだ荷風だからこそ、このように当時の社会と政治を突き放して見ることができたのであった。」(著者)

 「世間の社交的なならわしは、どれも避けられないものばかりである。黙視できない世のならわしに従って、それらを不可欠なものと考えていれば、したいことも多く、身も不自由で、心の落ち着くときもなく、一生はこまごました雑用にさえぎられて、むなしく暮れてしまうだろう。日は暮れ、なお前途は遠い。わが一生は思うようにならない。すべてのかかわりを捨て去るべき時だ。もはや信義も守るまい。礼儀も思うまい。この気持ちを理解できない人は、狂人というならば、言え。正気を失った、人情のない者とも言え。非難されても意に介しないつもりだ。逆に、その決意をほめても、耳を傾けようと思わない。」(「徒然草」第112段、現代語訳:三木紀人氏)

 「つれづれの境遇を苦にする人は、どのような気持なのだろうか。心が他のことに移ることもなく、ただひとりでいるのが一番である
 世間に順応して生きると、心は外界の刺激によって迷いやすく、人と交わると、口にすることも、他人の耳を意識して自分の心を偽ってしまうものである。人とたわむれ、争うにつけ、恨んだり、喜んだりする。安定した心を持てない。さまざまの思いがみだりに起こって、損得をたえず気にする。迷いの上に、酔いしれているようなものだ。さらに、そのうえに夢を見ているようなものだ。あくせくとして、せわしなく生き、自己を失っているという点、万人はみな同じである。
 まだ仏道を悟っていなくても、俗縁を離れて身を閑静なところに置き、世事にかかわらず、心の安定を得るとすれば、一時的にせよ、心が満たされると言いうるのである。『生計・社交・習い事・学問など、迷いのもととなるものを止めよ』と、『摩訶止観』の中にある。」(「徒然草」第75段、現代語訳:三木紀人氏)

 「日本人の美点は絶望しないところにあると思われてきた。だが、僕はむしろ絶望してほしいのだ」(金子光晴氏)

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「世間」とは何か 「『世間』とは何か」(著者:阿部謹也氏、出版社:講談社、出版日:1995/7/20)

「日本を滅ぼす〈世間の良識〉」を読む・・・無神論、国民主権、付和雷同、空気の全体主義、煽動、洗脳、他信、感情的、一時的、目先、幻想、平和ボケ、依存症、虚偽、矛盾、マスコミ……

2017-04-22 23:17:08 | 世間・空気
 次の本を読む。
「日本を滅ぼす〈世間の良識〉」(著者:森巣博氏、出版社:講談社、出版日:2011/10/20)

 私は普段から「群れ」の中に入る事を好まず、多数派や団体、組織、そして「世間」を、外から独り客観的に眺めて見る傾向に在る。そして、その世間一般的な多くの人達の傾向を批判的に思っている。
 その世間一般的な多くの人達が傾向とする所として、付和雷同する所、馴れ合い迎合する所、「自信」が無く自分を疑い他人を信じる所、周囲の反応に頭を下げている所、主体性が無く自分で考えたり自分で勉強しない所、精神的に自立せず依存している所、安易に共助に頼り自助努力をしない所、空気・雰囲気を読んで流されている所、仲間外れを怖れている所、洗脳され煽られやすい所、一時的な感情で動く所、感情的・情緒的で論理的思考の無い所、他人の承認を得る為に自分を失っている所、発言する言葉に裏付け・理由・根拠が無い所、自分の内に規準・規範を持たない所、希望的観測をして現実を見ない所、一般論・常識を重視して真実・事実に興味の無い所、世俗的で無神論者である所、夢・欲望を見て運命を悟らない所……等が見られる。私は、それらを全て否定し、間違いであると考え、それらの反対を行っている。
 故に、私は普段から世間一般とは異なる状態に在る為に、大概変人扱いされ、異常な人間に思われ、嫌われ、笑われ、バッシングを受け、様々なレッテルを貼られる傾向に在る。
 しかし、私は世間を疑い、自分を信じている。他人の評価や判断を信じずに無視して、自分の判断を信じているのである。つまり、私は「自信」を持っており、「他信」を持っていないのである。決して自分を卑下等はしておらず、異なる存在である事に独自性・自尊心・誇りを感じている。また元来からへそ曲がり、捻くれ者、天の邪鬼な私は、敢えて周囲と異なった事をしようと考える程である。
 更に、私には神への信仰心が有る。神を信じる「神信」を精神・心の土台として、その上に「自信」を築いている。「神信」を基礎とした「自信」は、他人からの煽りには動揺せず、泰然自若となる。勿論、私は今までに失敗だらけで完璧では無いが、その失敗の経験が更に確乎不動に繋がるものである。そして今に至っては、異なる事を「運命」と悟る事が出来ている。
 その様に、私は周囲と異なっているからといって、それが悪い事とは全く思っていないのであり、逆に周囲の方が間違っていると思っているのである。
 自分の判断のレベルを高める為には、先ず確かな判断基準を持つ事が必要である。私の場合は、「聖書」を規準としている。その規範の上に、様々な知識・教養を積んでいく。様々な多くの情報に対して、その規準を基に判断して取捨選択をする。その様に、規範・知識・教養・情報・経験による高い判断力が作られる。よって、その為には自分で勉強する事が必要となる。
 普段から世間・周囲を批判的に見ている私は、本書のタイトルをひと目見て「共感」し、読んでみる事にした。
 ところで、現日本国憲法は、アメリカが「性善説」を基にして作ったものである。しかし、聖書は「性悪説」である。その憲法は、「国家主権」を抑え込んで「国民主権」を強調している。しかし、国家は何も政府の事だけを指しているのでは無い。国家の中には家族や個人も含まれている。そして、その国民主権を謳う下で、裁判員裁判、選挙権、民主主義、人権、個人主義が強調されている。素人が感情で裁く裁判は間違いである。ろくに知識や教養を持たない者が投票する事で、間違った政治家が当選する事となる。左翼のマスコミや外国スパイに煽られ洗脳された世論が形成される事で、政府が動揺し、議会の機能は麻痺する事となる。人権・自由・個人を強調しすぎると、運命・使命・責任・義務・公への奉仕が蔑ろになる。
 タイトルに在る「世間の良識」、これは前述までの様に、井戸端会議の噂話、風評、空気・雰囲気・流行、周囲の反応、マスコミによる世論形成と誘導・洗脳、マスコミ・日教組・学校教科書による自虐史観の歴史認識、マスコミが流す国際情勢や社会問題、戦後のアメリカ的民主主義、アメリカナイズされた食生活と医療……等が挙げられる。それらを信じる事で、自分を失い、周囲に流されてしなう事となる。そして、その様な世間・国民の性格・傾向が在る中での国民主権が、本書のタイトル通りに「日本を滅ぼす」事となるのである。
 以上は、本書のタイトルに関しての、私の普段から持っている考え、捉え方である。
 次に、本書の内容に関してのものとする。
 著者は海外在住である事から、日本を客観的に観察して述べている。2011年(平成23年)10月出版であり、当時は民主党(現・民進党)政権時であった。また、その前は自民党であった。2006~2007年の第一次安倍政権の時には、教育改革や官僚機構・公務員制度の改革等を断行したが、マスコミのスキャンダル攻勢等によって足を引っ張られる形で、首相の持っている理念を出し切れないまま1年弱で終わってしまった。その後の自民党政権は凋落傾向にあり、マスコミも政権交代を煽っていた事から、変革を期待させられた世間一般の有権者達が誘導される形で、民主党に投票していた。
 しかし、民主党はその世間一般の有権者の期待に答えるべく結果を残せなかった。その間には、本書出版と同じ年3月に起きた東北地方太平洋沖地震と福島第一原子力発電所事故の東日本大震災が有った。しかし、民主党は想定外で上手く対応する事が出来なかった。また原発事故によって、利権、原発マフィア、情報隠蔽、政府広報のマスコミ、御用学者、そして事故後の福島県人の方々に対する棄民政策が明らかとなった。
 著者は、その変わらない日本の「現実」を海外から見て憂い、愛国心を基に批判し忠告する。倒れた者を更に叩くマスコミ、事実を伝えないマスコミ、政治家の利潤の私益化、世間の報道ヒステリー……等と、政府、マスコミ、世間一般国民に対する批判や皮肉は、私が「共感」するものが多い。
 国民主権については、前述において私の捉え方としてのデメリットを述べたが、著者はその国民主権の利用の仕方として、押し付けられるのでは無く、自由意志の下に情報を検索し、検証し、判断する事は良いと述べる。嘘や情報隠蔽をするマスコミを当てにせずに

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  ・2016/04/17付:「国民主権は国を滅ぼす・・・裁判員裁判、選挙権、民主主義、人権、個人主義、低俗な世論に動揺する国家」
  ・カテゴリー:「世間・空気」 ・・・本ページ右サイド





日本を滅ぼす〈世間の良識〉    「日本を滅ぼす〈世間の良識〉」(著者:森巣博氏、出版社:講談社、出版日:2011/10/20)

日本の歴史を正しく修正したい人達はシリア政府に「共感」出来るはずである・・・国際法違反の常習アメリカは正義になる為に不正の「東京裁判史観」で日本を悪者に仕立て、同様に現在シリア政府を悪者に仕立てている

2017-04-16 13:37:59 | ユダヤ支配下アメリカ2012~2019
 日本人で保守的な考え方を持っておられ、日本国の歴史を正しく修正したいと願い努力しておられる方々は、現在のシリア政府に対して「共感」する事が出来ないだろうか
 日本は戦後、不正な「東京裁判史観」で覆われている。日本人は、戦勝国アメリカの捏造した歴史を、教育やマスコミから教え込まれて来た。GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」によって、日本は第2次世界大戦終了までアメリカやアジアの国々に悪い事をしていたと洗脳されて来て、それが恰も本当の様に思い込んでいる人達が多くなってしまっている。
 しかし、それは全く間違ったものである。今後、事実・真実へと「歴史を正しく修正」していき、本当の日本の歴史を取り戻さなくてはならない。「歴史を正しく修正」しない限り、日本人本来の高い精神性を自他共に誤解され続け、本当の自尊心・誇りが回復する事は無い。経済において、ものづくりにおける正確、精密、丁寧、アフターサービス、サービス業におけるおもてなしの心、奉仕等、その他、勤勉、真面目、清廉等、日本人の精神性や姿勢・態度を表している事が言えるとは思うが、その裏付けとなる、国として世界で最も長い歴史と伝統・文化を、元の正しい姿に戻す必要がある
 他国を侵略したとする「東京裁判史観」、「戦勝国史観」を排除し、「白人至上主義」によって欧米の植民地とされていたアジア各国を解放した「大東亜戦争史観」に「歴史認識を正しく修正」しなければならない。それによって、先祖の名誉も回復し、現在の日本の誇りも取り戻す事が出来る。
 戦後、「南京大虐殺」や「従軍慰安婦の性奴隷」等と嘘の政治宣伝(プロパガンダ)を流されている。南京大虐殺は無かった。従軍慰安婦の強制も無く、慰安婦には高級将校よりも高い給料が支払われていた。また、支那事変中、大東亜戦争中にも、欧米の新聞・通信社によって嘘の情報が世界各国に流されていた。日本が支那(中国)で虐殺や暴行、掠奪等をしている等との嘘の情報を、支那国民党中央宣伝部と組んだ欧米の新聞等が世界各国に流す事によって、日本を悪者に仕立て上げ、その日本をアメリカが攻撃する事を正当化した。真珠湾攻撃は、アメリカが計画したのである。アメリカが戦争を望み、その戦争で正義になる為に、嘘の情報を流して日本を悪者に仕立てた。そして支那事変中は、蒋介石政権(支那国民党)をアメリカ、イギリス、フランス、オランダ、ソビエト連邦が支援していた
 現在までのシリアでも、欧米によって同じ事が行われて来た。アメリカをはじめとした欧米は、シリア政府を悪者に仕立てる為に、日本をはじめとした世界各国に嘘の情報を流し続けて来た。シリアのアサド大統領は、決して独裁者では無く、民主主義の直接選挙によって、大統領に選ばれている。そして、国内の戦乱が起こる前は、政府による一般市民への弾圧等は全く行われていなかった。戦乱の前は、シリア国内は民主的で、世俗的で、自由で平和であった。また、シリア政府は化学兵器を保有しておらず、欧米が支援している反政府勢力が保有し使用している。欧米が介入・干渉・主権侵害をして反政府勢力を支援しているが、その一環として、アメリカやイギリス、フランス、サウジアラビア等が、反政府勢力に化学兵器を渡して来た。反政府勢力はテロリストであり、アルカイダやISIS(DAESH、自称:イスラム国)も含まれる。ISISはアメリカが作った。
 支那事変、大東亜戦争と現在のシリア情勢は同じ構図である。そのどれもが、アメリカの計画どおり、アメリカの「自作自演」の謀略である。よって、その事実・真実を知っていて、日本の歴史を正しく修正したいと思っている人達は、当時の日本と同じようにアメリカの被害に遭っているシリア政府に対して「共感」出来るはずである
 そしてアメリカは、大東亜戦争中に日本に対して無差別爆撃、原爆投下、占領中の憲法改正等をして国際法を違反し、ベトナム戦争、イラク侵攻、そして現在のシリアに対しても国際法を違反している。同じ様に、イスラエルは国際法を違反して、パレスチナで植民地を拡大し続けている。アメリカとイスラエルの国際法違反、その共通するのは、「ユダヤ」による支配である。

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