古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第八章 レディ・ワシントン号・その十九

2011年10月25日 10時00分24秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

 

淑女ワシントン号第七ページの三行目、四行目

解読  候旨、注進申出候事候。且又右舩漂流ニ付

    遙沖合ニ右躰之舩ハ相見へ不申哉、日々

読み方  候旨、注進申し出で候事に候。且つ又右船漂流に付き

     遙か沖合に右ていの船は、相見え申さざるや、日々

解説  最初の縦棒は候で、右の点はキズと思われます。 その次は「注進」前に出ました。 「申出」の次は、「候ことに候」という丁寧な言い方です。 「且つ」も分かりにくい字です。 「又」も「入」に見えます。 「漂流」の次は「ニ」と読むのは無理ですが、この書き役の癖と思われます。二行目の最後「躰ニ」も同じ癖でしょう。 「四行目の最初は「遙」。 「右躰之舩」・・・右記のような船。 「不申哉」・・・申さざるや。「哉」=「や」は疑問を表す助詞。 文意・・・汐懸かりしている様に見えますとの報告がありました。又この船がうろついている件に付き、遙かな沖合いにその様な船が見えないか、毎日、・・・