古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第八章 レディ・ワシントン号・その十四

2011年10月20日 09時46分09秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

淑女ワシントン号第四ページ(上の写真の一行目と二行目)

解読 先達而、段々相通有之候、唐ら舩躰之舩

    西風少し吹出候故哉、下筋へ乗行候由

読み方 先だって、段々相通しこれ有り候、唐『から』船ていの船

    西風少し吹き出し候故か、しも筋へ乗り行き候由

解説 「先達而」・・・せんだって。「而」は「て」、下方に長く伸びています。 「段々」・・・読めと言われても難しい、回数で慣れる字です。 「相通 有之候」・・・相通しこれ有り候、お知らせして来ました様に。 「吹出」の次は「候」。その次は「故」の崩し字です。極端な形です。 次は「哉」・・・「や」とか「か」と読み、疑問を表す助詞です。「故にや」、「故か」。 「下」の次の「筋」も難しい。 「乗行」・・・乗り行き。 縦の棒は「候」です。 「由」も難解。 これを書いた書記方は、達筆で相当なスピードで書く方で、古文書の中でも難しい部類に入ると思います。 これを解読するのは、相当年数を積んだ人でなければ出来ない、それほどの文書『もんじょ』です。