古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第八章 レディ・ワシントン号・その十七

2011年10月23日 09時01分28秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

 

淑女ワシントン号第六ページ(上の写真)

解読  一筆令啓候。然者、唐ら舩躰之舩弐艘とも下も

     筋へ乗行候躰ニ相見へ、樫野崎より三四里程も

読み方 一筆啓せしめ候。然れば、唐ら船ていの船二艘とも、しも

     筋へ乗り行き候ていに相見え、樫野崎より三、四里程も

解説  「一筆」の筆の字が大きく長く書いています。前と同じ。 「令啓候」・・・前回の「令啓達候」より更に格下の相手に対して用いる挨拶ですが、ここでは宛名は同じ西川氏です。いずれにしても読むのは難しいです。 「然者」・・・しかれば。「者」は「は」の変体かな。 「下も」・・・下に送り仮名「も」を付けています。「も」は「毛」の変体仮名です。  二行目最初は「筋」。「しも筋へ」。しも筋は、上行きの反対で、当時は関東方面行き、東の方向へ向かう事をくだりとか、しも筋へ行くとか言いました。 「乗行候」・・・乗っていくではなく、「走って行く」の意味です。