愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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キエーボ-ユベントス

2010-12-23 12:59:17 | セリエA
観戦日 12/23(木)       

愛丸’s チェック
昨シーズン、この地でユーベに1-0で勝利してるキエーボ。
そのときと多少は陣容も変わってきたが、今シーズンの出来を考えれば、その再現も可能か。
ホームでいい成績を残してることと、ビッグクラブには今シーズン負けてないことで、ここも期待が持てる。
ただ、降格しそうなチームに連敗したりと不安定な部分も。
どちらのキエーボが顔を出すか、やってみないとわからない。
ユーベは、なんだかんだで負けないサッカーを展開。
ドローの多さは気になるが、ミランを6P差で追う2位は、それなりに満足のいくものだろう。
ケガ人の多さに悩まされながらもデル・ネーリは、しかりとしたチーム作りができてる。
できれば、ウインターブレイク前最後の試合は、きっちり勝って、後半戦に繋げたいところ。

キエーボは、前半にリゴーレのチャンスをもらい、それをマルコリーニが失敗、流れをユーベに渡してしまった。
これまでは、2トップにボールを当てるサッカーでユーベのDF陣を混乱させてた。
ペリッシェル、モスカルデッリのコンビはコンビとして連動して動けてるし、それでいて、個人でも高いフィニッシュワークを備えてる。
これにロングボールがうまく入ったときには、大方、チャンスになった。
これ以上に、うまく2トップをコントロールできてたのが、トレクァルティスタに入ったコンスタン。
高い技術を持ってるし、意外性のあるパスが2トップと意思疎通が取れてて、よく通ってた。
リゴーレをゲットしたシーンも、コンスタンからの浮き球のパスにモスカルデッリが抜け出したもので、しっかり連携が取れてないと、そうそう通るものでもなかった。
いいプレーからのリゴーレだったし、これはマルコリーニにしっかり決めてもらいたかった。
ここで点が取れてれば、ユーベから勝ち点3が奪えたかも。
ここで先制できず、クアリアレッラに見事なオーバーヘッドを叩き込まれ、リードを許し、クラシッチのスピードに手を焼きながらも、ソレンティーノの活躍で失点を重ねなかったのが、ATの同点レテに繋がった。
ソレンティーノは前半のうちに足の筋肉を故障しながらも、やれるまでなんとか踏ん張ってくれた。
ビッグセーブでチームを救い、この熱い魂がチームメイトに伝わったんあだろう。
終了間際の猛攻は、鬼気迫るものがあった。
ユーベはジャンドナートがコンスタンを倒して一発ロッソでピッチを去っており、この段階でカウンター狙いの守備固め。
これを崩したんだから、キエーボの攻撃は捨てたもんじゃない。
左からのクロスをファーで繋いで、それを中でグラノチェがうまくバックヘッドでペリッシェルへ。
これをこのチームを支えてきたエースがきっちり決めてみせた。
勝ち点3にも匹敵する同点レテ。
なかなか数的優位を活かせずにいたが、ここってシーンでそれを活かしきった。
この内容で試合をやっていければ、降格することはないし、まだ上が狙えるチームに。
ユーベは、あの最後のシーンよりも、やっぱりジャンドナートの退場が痛かった。
ただでさえ、中盤のセントラルが手薄な中、試合中に、ここが一枚欠けることになると、しりゃ苦しくなる。
ここまでは、アクイラーニのパートナーとして守備で貢献できてたが、それがカウンターから裏をつかれたときに決定的なファールを犯してしまった。
若さが出たというか、これがいい経験に繋がってくれれば。
ヤクインタ、クアリアレッラの2トップは、今、ユーベで考えられる最高の2トップだし、左のペペ、右のクラシッチも状態はいい。
とくにクラシッチは最高の状態にあるかも。
あのスピードとテクニックはセリエでも指折りだし、レテも狙えるってのも大きい。
ただ、いい形で抜け出してのレテチャンスにクロスバーを叩いたあのシーンで決めることができてれば・・・。
さすがに全ての試合でヒーローにはなれないだろう。
このサイドアタッカーと、アクイラーニがいてくれれば、攻撃は形になる。
アクイラーニは流れの中で攻撃を組み立てる能力も高いし、セットプレーのキッカーとしても優秀。
このプレーを見てると、どれだけあの移籍が失敗だったか。
ずっとイタリアでプレーしてれば、今頃はアズーリでも中心的な選手になってたはず。
最後の最後に追いつかれたユーベだったが、数的不利な状況でも守備も破綻はしなかったし、攻撃もカウンターからいくつかチャンスも作れた。
どんなサッカーにも対応できるチームになってきたし、ケガ人が戻ってきたら、久しぶりのスクデットもあるかも。
 

スコア
1-1

<得点者> 
キエーボ   ペリッシェル
ユベントス  クアリアレッラ         

~愛丸's MVP~
コンスタン(攻撃の流れを変えることができる選手。単独での仕掛けもできるし、2トップをうまく使うこともできる。まだまだ大きくなれる予感が・・・)

ACミラン-ローマ

2010-12-23 10:10:44 | セリエA
観戦日 12/23(木)       

愛丸’s チェック
ウインターブレイク前の最後の試合。
それでいて、このビッグマッチ。
ミランはカンピオナートで首位、これを勝ち点10P差で追うローマ。
ローマがスタートダッシュを決めてれば、もっと盛り上がった試合になったのに・・・。
ヨーロッパを襲ってる寒波の影響で、ここサンシーロもそうとう寒いみたいで、ピッチ状態もかなり悪いみたい。
いい試合を期待できない状況だが、ここは休みを控えた選手たちの最後の踏ん張りに期待か。
攻撃陣が多くケガしてるミランだが、しっかり点は取れてるし、ここもそう不安材料はない。
ローマもベストの布陣は望めないにしても、ここ数試合は安定した戦いができてる。
果たして、いいクリスマス休暇を迎えるのはどっちのチームになるんだろう。

ミランは、前半のうちにピルロがケガで離脱したのが大きかった。
代わりにセードルフが入ってきたが、ピルロとの役回りはまるで違う。
それにセードルフの調子自体もいいものではなかった。
パスの出所がなくなったミランは、2トップの個人技に頼るサッカーに。
その頼みの綱であるホビーニョが、自分の武器を活かすことができず、ズラタンにも効果的なボールが入らない。
こうなると、ミランの攻撃は手詰まりに。
なんとか、ここまでこのふたりがチームを引っ張ってきてたから、勝ち点を積み上げることができてたんだが、ローマぐらいのチームが相手になると、そう簡単に個人での突破はできない。
うまくチームで崩さないと、レテは期待できない。
唯一、可能性を感じさせたのが、ケビン・プリンス。
2トップになんとか絡んで、レテをって積極的な動きが目立ったし、周りもここを活かすようなサッカーに徹してれば、流れは変わったかも。
もっとズタランに当てて、そのこぼれをホビーニョ、ケビン・プリンスが狙うようなサッカーだったら、ローマももっと苦しんだはず。
意図してオフサイドを取れてたようにも思えなかったから、ズラタンのポストからの裏への抜け出しみたいなプレーをやれてれば、点は取れたかも。
寒さの影響もあるかもしれんが、これはミランの選手だけに当てはまるものではない。
気候はローマにも同じように圧し掛かるわけで、ホームってことを考えれば、まだミランに分があったはず。
守備面では、うまくサイドでの守備ができてたように思えたが、アントニーニが、一回だけ、やられたシーンで失点してしまった。
メネーズのあの突破を誉めるべきなんだろうが、あのクロスを上げさせない守備があそこでできてれば、この失点はなかった。
右から中へ絞ってきてクリアしたアバーテも、クリアがあそこに蹴ることがなかったら、ボリエッロに当たることもなかった。
ああしてればってシーンがだいたい失点に繋がってしまう。
ボリエッロ、アドリアーノという強力な2トップにはうまく対応できてたし、失点シーンのあのワンプレーはほんとに悔やまれる。
首位で折り返すことにはなったが、どこか後味の悪い試合になってしまった。
ローマは、トッティ、ヴチニッチを欠く布陣だったが、今のローマを支えてるのは、このふたりではなく、メネーズとボリエッロ。
このふたりが調子を上げてきて、チームも上昇気流に乗れた。
古巣相手にボリエッロはそうとう燃えてただろうが、あのレテも自分で狙って取れたものではない。
あそこに詰めてたのはさすがだったが、ラッキーな部分が多い。
それにアドリアーノとのコンビもまだまだ。
アドリアーノ自体がトップフォームにはないし、スピードもフィジカルも、このスタジアムでネラッズーロのユニフォームを着てプレーしたてときとは雲泥の差。
まだまだ体重を落とさないと、アドリアーノらしいプレーはできないだろう。
ただ、持ってるものは計り知れないし、ここが機能しだしたら、ローマはまだまだ上を目指せる。
首位のミランをアウエーで打ち破ったし、休暇後に繋がる勝利になったのは確か。
課題はいくつも見られたが、ここでは結果が全て。
後半も終了近くにホナウジーニョが入ってきて、これの対応でかなり苦労し、ピンチも迎えたが、失点しなかったのは自信にも繋がるはず。
リーセの守備での貢献も大きかったし、守備に徹したサッカーをやっても結果を残すことができた。
2011年のローマは、もっとやれそうな感じだし、今シーズンのカンピオナートは、まだまだ波乱が起きそう。
 

スコア
0-1

<得点者> 
ローマ   ボリエッロ         

~愛丸's MVP~
メネーズ(トッティがいなくても、2トップの連携がうまくいってなくても、この男の仕掛けで局面を打開することができる。今、ローマで一番欠かせない選手に)