愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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ユベントス-ラツィオ

2010-12-15 23:33:04 | セリエA
観戦日 12/15(水)       

愛丸’s チェック
2位、3位の対戦。
3位のユーベは、勝ち点27Pで、3位のラツィオを3P差で追う。
ここで勝利できれば、得失点差でラツィオを上回るし、ここは本気で挑んでくるだろう。
トリノ・オリンピコでやれるし、地の利を活かしたい。
クラシッチも戻ってきたし、今、ベストの状態で戦えるはず。
ラツィオは、ロティート会長の強い意向で、なんとかしてでも、北部のビッグクラブに勝利したいところ。
ただ、ラツィオはユーベとの相性がすこぶる悪い。
前節、インテルに快勝した勢いで、ここも戦うことができれば、勝ち点は奪えるかもしれん。
勝利ってことになると、難しいものがあるかもしれんが、ドローなら、今のラツィオなら可能。

ユーベは、自分たちのサッカーを展開できてたが、最後まで苦しい展開だった。
先制しても追いつかれ、それからは手を変え、品を変えしながら攻め立てたが、どうしても、後1点が遠かった。
その苦しい状況をATももう残すところわずかってところで、クラシッチがやってくれた。
若いカバンダの対応にかなり苦しんでたこの男が、最後の最後に振り切り、貴重なレテを決めてみせた。
狙ったティロだったかどうかはわからないが、ムスレラの手を弾いて、ボールはゴールに吸い込まれた。
おそらくこれはクロスだったんだろうが、決まったからには、これはこれでいい。
カバンダがこの最後に気を抜いたってことはなかったんだろうが、ここはクラシッチの気持ちとテクニックが上回った。
今シーズンのユーベは、この男が救うシーンが多い。
ケガもなく、これからラストまで元気にプレーできれば、移籍最初のシーズンで、ヒーローになることができる器。
マルキージオを諦め、左にペペを投入し、ポストプレーで自分をアピールしてたヤクインタからアレに変え、流れを変えようとしたデル・ネーリだったが、最後はクラシッチ。
この選手交代がダメだったってことはなかったが、頼れるのは、絶好調の男ってこと。
アレもミドルで見せてくれたし、ペペも左に張り付くだけのプレーでなく、中に入ってきてのフィニッシュも見せたし、悪い交代劇ではなかった。
ユーベにはこれだけ駒がいるって証拠。
ユーベで気になったのが、やっと機能しだした中盤のセントラルが、これから崩壊するかもってことか。
アクイラーニがハムストリングを痛めての交代。
F・メロとのコンビが板についてきたところだったから、この離脱は大きい。
互換性もあり、ユーベの攻撃を司ってたし、攻撃のアクセントになってたこの男が長期離脱ってことになれば、いい状態も続かなくなってしまう。
ケガの具合が軽いならいいんだが・・・。
ブッフォンの代役をここまでしっかりこなしてきたストラーリだったが、この試合での失点シーンでは飛び出しのミスから生まれたもの。
ティロに対するセーブは問題ないんだが、このハイボール、クロスへの処理で周りとの連携ってのがうまく取れてなかった。
飛び出したらボールには触らないといけないし、このプレーはいただけなかった。
ストラーリはクラシッチに感謝しないと。
ラツィオは、若いカバンダのがんばりが目立った。
クラシッチに最後はやられてしまったが、それまでのプレーは賞賛に値する。
クラシッチが行くところには必ずついていってたし、そうそう突破も許さなかった。
コラロフが移籍して、いい左のSBがいない状況だったが、ここでこの後釜を見つけた感じ。
いつまでラツィオでプレーするかはわからないが、顔になってもおかしくない逸材。
この試合、守備の機会が多かったからかもしれんが、エルナネスの元気がなかった。
積極的なミドルも少なかったし、ボールを触る機会も少なかった。
もっとここにボールを集める展開に持ち込まないと、ラツィオのサッカーは展開でいない。
フロッカリとの距離も遠かったし、サラテとの関係もイマイチ。
この攻撃陣がうまく機能しないことには、アウエーの地で勝利を収めるのは難しくなる。
ここまでそれが機能して2位という順位でがんばってたラツィオだし、相手がどこであれ、それを貫いてもらいたかった。
まもなくウインターブレイクを迎えるが、もう順位は落としたくないだろう。
シーズンが進むと、この戦力では厳しくなってくるだろうから、稼げるときには勝ち点は積み上げたい。
最後の最後を我慢できれば、勝ち点1は取れたし、ユーベにもスタンディングで越されることはなかった。
あの失点はほんとに悔やまれる。
 

スコア
2-1

<得点者> 
ユベントス   キエッリーニ、クラシッチ
ラツィオ    サラテ         

~愛丸's MVP~
クラシッチ(ガバンダの対応にかなり苦しんだが、最後までやられっぱなしってことはなかった。もうドロー濃厚な時間に貴重なレテをゲット。この男は何か持ってる)

インテルナシオナウ-マゼンベ(クラブW杯 SF)

2010-12-15 09:59:56 | その他
観戦日 12/15(水)       

愛丸’s チェック
満を持して南米王者の登場。
日本で行われたクラブW杯での優勝経験もあるチーム。
そのときにアレッシャンドレが彗星のごとく現れた。
この大会でもジウリアーノという期待の若手もいるし、ダレッサンドロも光輝くかもしれん。
インテル対決をこのポルト・アレグレの雄に制してもらいたい。
まずは、その前にここを突破することだが・・・。
マゼンベはパチューカに勝利し、このセミ・ファイナルに進出。
昨年の大会にも出場したコンゴのチームだが、そのときは2試合に破れ、最下位。
今大会では待望の勝利をものにし、その勢いで南米王者に挑む。
胸を借りるつもりで、思い切ったサッカーを展開してもらいたい。

おそらく、この大会を制するであろうと見られていた南米チャンピオンが、ここでまさかの大失態。
ブラジルの名門チームが、アフリカ王者に1点も奪うことなく、この大会から姿を消すことに。
この結果を誰が予想しただろうか。
ここまで行われたクラブW杯で、必ずファイナルは南米VSヨーロッパの図式だった。
なら、いっそのことこれまでのトヨタ杯のように、その両チームの一発勝負でやればなんて思ってたんだが・・・。
インテルナシオナウは、力負けではなかった。
取れるときに取れないもんだから、アフリカンパワーとスピードに一発やられてしまった。
前半に、R・ソビスがきっちり決めてれば、こんな展開になることもなかった。
キディアバを誉めるべきなんだが、R・ソビスの力をもってしたら、簡単に決めれるゴールだった。
どこかに油断もあっただろうし、ここで決めれなくても、いつでも入るだろうと思って全体がプレーしてたのかも。
ただ、相手はただのアフリカのチームではなく、アフリカのいい部分にしっかりとした組織が備わったチームだった。
どこまで、この対戦相手を研究したかわからないが、リサーチ不足だったのは否めない。
相手を見下して戦うと、こんな痛い目に合う。
もっともっと、このチームのサッカーを見たかったんだが、モチベーションの低い3位決定を見ることに・・・。
インテルナシオナウがやられた原因は、中盤での守備が効かなくなったから。
ギニェスが、魂全開で、ボール奪取にいってる時間は、マゼンベも自分たちのよさを出せずにいたんだが、ここが機能しなくなると、じょじょに、スピードに乗った攻撃ができるように。
ラテラウも守備よりも攻撃に重きを置きだしたから、そうなると、そのスペースが狙われてしまう。
さすがのブラジル人も、あのアフリカのスピードには対応できない。
先に点を奪われたから、あとは焦る一方で、サインプレーからダレッサンドロがフリーでシュートを打てるシーンでもうまくシュートができず。
普段のプレーだったら、枠には飛ばせるはずだし、それがあんなへなちょこシュートになるとは・・・。
前半は、マゼンベを圧倒するサッカーを展開しながら、そこで点が取れないもんだから、相手に自信を付けさせることに。
アップセットを演じられる典型的な試合になってしまった。
リベルタドーレスであれだけいいサッカーを展開し、世界王者にもなれるだけの力をもっていながら、ここでの敗退。
果たしてブラジルではどんな反応になってるのか。
歴史が変わってしまったが、これも世界のサッカーのレベルが近づいてる証拠で、これからのことを考えたらいい出来事なのかもしれん。
ただ、やっぱりファイナルでのインテル対決は見たかった。
あれだけの選手を揃えながら、この結果はいただけない。
マゼンベは、アフリカのよさに加え組織も手に入れたいいチームだった。
最後は個人の高い能力に頼るサッカーではあるんだが、その個人をうまくチームとして引き出せてる。
サイドでのスピード勝負になると、全く負けてなかったし、テクニックもかなり高いものがある。
先制点も簡単なシュートではなかったし、追加点でも、ギニェスが子供扱いされてしまってた。
それと、やっぱりマゼンベは守備でも組織力に魅力を感じた。
サイドでやられても中ではきっちり守ることができてたし、ここってところの前に出てボール奪取するタイミングもいい。
闇雲にボールを奪いにいくこともないし、洗練されたいいチーム。
これにゴールマウスにはキディアバがいる。
この男のスーパーセーブが歴史的な勝利を生んだといっても過言ではない。
R・ソビスにあの時間に決められてたら、ずるずるいっただろうし、あのセーブでチームに自信が沸いてきたはず。
ファイナルでも、このGKが光輝き、あのゴール後のダンスが見られたら、世界王者にもなれてしまう。
 

スコア
2-0

<得点者> 
マゼンベ   カバング、カルイトゥカ         

~愛丸's MVP~
キディアバ(アフリカNo1GKの称号は伊達ではなかった。この男の反応スピードは半端ない。身体能力だけではなく、ポジショニングもしっかりしてるし、このチームに収まる器ではない)