愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
※掲載された試合にのみコメントはして下さい

R・ソシエダ-A・ビルバオ

2010-12-06 21:37:17 | リーガエスパニョーラ
観戦日 12/6(月)       

愛丸’s チェック
4年ぶりに行われるデルビー・バスク。
殺伐としたデルビーが多い中、このバスクのデルビーはサポーターが隣り合って観戦できる独特のデルビー。
この雰囲気を待ってた。
日本で見てる人以上に、ラ・レアルのサポーターたちは、この対戦を心待ちにしてたことだろう。
アノエタの雰囲気は最高だった。
ラ・レアルは、この後、ウインターブレイクを迎えるまでに、バルサ戦、バレンシア戦と、厳しい戦いが続くから、このデルビーで勢いを付けたいところ。
ビルバオは、プレメイラでここまでやってきた力を地元のライバルに見せつけたい。
選手層なんかを考えても、ビルバオの方が上だし、アノエタでの試合とは言え、勝ち点1では満足できないだろう。

ラ・レアルの選手の方がこの戦いに賭ける意気込みが大きかった。
このデルビーを経験した選手たちは、4年ぶりのこのアノエタでのデルビーを心待ちにしてたことだろう。
一番、気持ちが伝わってきたのが、X・プリエト。
PKではあったが、先制点をゲットし、その気持ちを全面に押し出してプレーすることができてた。
一度は決めたPKもなぜか蹴りなおしになり、かなりプレッシャーがかかっただろうが、それもきっちり決めてみせた。
デルビーを知ってる男が、この大事な試合で得点できたのは、X・プリエトにとっても、チームにとっても、サポーターにとっても大きなこと。
この先制点で勢いに乗れたラ・レアル・
ビルバオに押し込まれる時間があっても、堅いディフェンスで失点することはなかった。
ここまで守備を鍛え上げたラサルテの手腕はたいしたもの。
攻撃では、ジョレンテ対決になったJ・ジョレンテに快音は聞かれなかったが、期待のグリーズマンがいい動きを披露。
右ではX・プリエトが起点になり、左から中央にかけては、この男がキーマンに。
J・ジョレンテを追い越してフィニッシュに絡むシーンも多くみられ、ドリブルの突破だけなく、攻撃のバリエーションが開幕戦よりも増えてたように感じた。
イライソスとの競り合いっから、うまく交わしてシュートまでいけたシーンでゴールにいたらなかったのは残念だったが、この男が中心なのは間違いない。
まだまだ輝けそうだし、これから、この男に注目してみたい。
ピボーテではリバスの動きが目立ち、中盤での守備だけでなく、果敢な攻め上がりも目立った。
実力的にはビルバオのJ・マルチネスの方が上だとは思うが、この試合に限っては、間違いなくこちらの方の出来がよかった。
スルトゥサとの関係もよかったし、やっぱりドブレ・ピボーテの関係がいいチームってのは結果を残せる。
サポーターの声援に応え、ラ・レアルが久しぶりにデルビーで勝利を挙げ、この日のサン・セバスチャンはお祭り騒ぎだろう。
ビルバオは、最近見る試合では、いい攻撃を展開しても、なかなかこれが勝利に結びついてない。
F・ジョレンテの動き自体に問題はないんだが、どうもここに頼りっきりの攻撃になってる。
このエースを押さえ込まれると、得点のにおいもしてこないし、ここを打開しないことには、これから浮上することができない。
トケーロが途中出場が多いのは、この男の状態も関係してるんだろうが、どうも移籍してきた当初のアグレッシブさが感じられない。
もっとF・ジョレンテの周りを効果的に動くことができれば、ふたりで得点が生まれる気がするんだが・・・。
それと、期待のムニアイン。
スタメンで起用されることが多くはなってきたが、仕掛けのタイミングがどうも遅い気がする。
周りの状況を読むってことがまだ未熟だし、パスを出すべきシーンで仕掛けたり、自分でいけるところで躊躇したりとまだ若さの方が勝ってる。
若いなら若いらしく、もっと積極的に仕掛けてもいいかも。
昨シーズン、彗星のごとく出現したときは、その若さがいい方に出てた。
この壁を乗り越えれば、もっともっと輝ける選手になるはず。
ビルバオは、PKとプロピア・プエルタの失点で、完全に崩されての失点がなかった分だけ、悔やまれるこのデルビーの敗戦になったが、そう悲観する内容ではなかった。
まだサン・マメスでのデルビーも残ってるし、ここできっちり返り討ちにすることができれば、問題ないだろう。
ELとの兼ね合いもあるが、どうもチームが疲れてる印象が。
早くウインターブレイクにならないかと、J・カパロスも思ってることだろう。
 

スコア
2-0

<得点者> 
R・ソシエダ   X・プリエト、OG         

~愛丸's MVP~
グリーズマン(今、ラ・レアルの中心選手と言っても過言ではないほどの活躍っぷり。この試合でもいい場面では必ず顔を出してたし、守備もさぼらずにこなしてる)

ラツィオ-インテル

2010-12-06 19:11:45 | セリエA
観戦日 12/6(月)       

愛丸’s チェック
首位からは陥落したものの、まだ2位と健闘してるラツィオ。
デルビーで破れ、チェゼーナにも続けざまに負けて、連敗した段階でずるずる行くかに思えたが、しっかり立て直してきた。
今シーズンのラツィオはこのまま上位でフィニッシュすることも考えられる。
今の状態を崩さないなら、ミラノの2チーム、トリノの雄に対抗できるチームにあるのは間違いない。
インテルは前節、やっと勝ち点3を奪うことができた。
パルマに先制され、苦しい展開だったが、しっかり逆転勝利。
この勝利で、嫌な流れを断ち切ることができるか。
カンピオナートは、この試合で一時インテルとしては中断するし、なんとかいい形でクラブW杯に挑みたいだろう。
流れを断ち切れてないなら、世界一ってのも遠のくことに。

ラツィオは、順位が示すとおり、5位のインテルにしっかり勝利することができた。
全く強さを感じないインテルに、今のラツィオなら、これだけのパフォーマンスができる。
デルビーでもそう悪い戦いではなかったし、強豪相手にも臆することなく戦うことができてる。
それがそのまま出た試合に。
自分たちのペースで試合を進めることができてたし、危ない場面もそう多く作らせなかった。
とにかく、ラツィオは点の取り方がよかった。
CKからインテルが防いだかに思えたシーンで、ビアーバがおなかに当ててのゴール。
ニアでのエルナネスのヘッドはカステラッツィがストップしたし、そのこぼれを押し込んだティロもカンビアッソがオーバーヘッドでのクリア。
それがビアーバに当たってのレテだったし、インテルは落胆するし、ラツィオはついてると調子に乗れる。
こういうラッキーなレテはチームに勢いをつけてくれる。
これで、ラツィオはかなり楽になった。
インテルの左サイドのナタリーノが、このレベルで戦う力がなく、そこを徹底的について主導権を握り、インテルの攻撃も抑えることができた。
この状況から、ナタリーノのミスでサラテが抜け出し、2点目を奪った段階で、この試合は決まった。
パンデフが古巣相手に、1点を返してきたが、後半も終了間際にエルナネスが直接FKを叩き込んで試合を決めた。
この上ない勝ち方だし、この順位を物語る結果になった。
格別、誰がよかったってわけでもなく、チームとしてうまく戦えてたし、これが今の好調を裏付けてる。
戦力的にはインテルよりも劣ってるが、チームとして監督の下やるべきサッカーがしっかりやれれば、自ずと結果はついてくる。
2位という順位は伊達ではない。
エルナネスが流れの中でそう目立たなくても、サラテのスピードが活かされなくても、フォロッカリがピリマプンタとしてうまく輝かなくても、3点が取れるチーム。
ここってシーンで、このキーになる選手が一瞬でも仕事をしてくれればそれでいい。
まだまだラツィオの快進撃は続くはず。
問題はインテル。
前節、久しぶりに勝つことができたんだが、それも先週だけの話になってしまった。
エトーが3試合のサスペンションで、トップにはパンデフを起用。
ビアビアニーを右に、スネイデルが左寄りでプレー。
中盤をムンタリ、スタンコビッチ、カンビアッソの3枚にしいていつもとちょっと布陣をいじってきた。
それでも、この布陣が機能することがなかった。
全く昨シーズンのインテルからはほど遠い状況だし、このままラファ体制で、これを向上させることは不可能だろう。
ラファのチームはこれまでもケガ人に泣かされてきたし、チームラファのフィジカル部門に問題があるのは確実。
ナタリーノという若手をSBで起用したが、これが問題外だったし、ここが穴になってた。
サントンの状態がどうなのかわからないが、途中出場で使えるなら、経験を踏まえて、この男を先発するべき。
この窮地に経験のない若手を使ってくる意味がよくわからない。
インテルが、この試合、同点、逆転できなかったのは、スタンコビッチの前半でのケガでの離脱が響いたか。
前節、この男のトリプレッタでものにしたようなものだし、魂のこもったプレーを見せてた、この男の離脱は厳しいものに。
クラブW杯も開幕するが、今のインテルは、ちょっとこのコンペティションで優勝を約束されるようなチーム状態にはない。
救いはパンデフに今シーズンカンピオナート初レテが生まれたことぐらいか。
古巣相手に燃えるものがあったんだろう、その気合も1点しか奪えなかった。
 

スコア
3-1

<得点者> 
ラツィオ   ビアーバ、サラテ、エルナネス
インテル   パンデフ         

~愛丸's MVP~
サラテ(この男のスピードでインテルの若造を窮地に追い込ませた。トップでの起用もいいだろうし、カウンターからのこの男のスピードはラツィオの武器になる)