愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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アメリカ-ブラジル(コンフェデレーション杯 ファイナル)

2009-06-29 08:16:06 | 各国代表戦
観戦日 6/29(月)       

愛丸’s チェック
アメリカは奇跡のGL突破後、セミ・ファイナルではあの無敵艦隊を完璧なサッカーで撃沈。
今、勢いに乗ってる。
このままの状態で、王者ブラジルも葬り去りたいところ。
ただ、そんな簡単に勝てるほどの相手ではない。
勢いだけで、いけるとも思えず、失点をしないような超守備的サッカーからのカウンターで活路を見出したい。
ブラジルはスペインの二の舞にならないこと。
自慢の攻撃力を存分に発揮できれば、難しい相手ではない。
GLでは全く相手にせず、勝利したわけで、あのままのイメージでやればいいだけ。
ただ、あのスペインに勝ってきたアメリカなんて変な想像をしたりなんかりすると・・・。
南アの守備にかなり苦しんだセミ・ファイナルを見ると、あの展開も予想されなくもないが、さすがに同じつてを二度も踏まないだろう。

アメリカは理想的な展開に持ち込むことができた。
あのブラジルの攻撃をしっかり押さえ込み、中央をなかなか突破させず。
サイドを崩されるのは仕方ないとばかりに、中だけはしっかり守り抜いた。
その状況で、少ないチャンスをしっかりものにし、前半で2点のリード。
誰が、こんな展開を予想しただろうか。
2点目なんかは圧巻だった。
これぞカウンターというお手本のように、C・デイビス、ドノバンのふたりで点を取った。
少ないタッチ数、正確なパス、それと最後はドノバンの見事な個人技。
完璧としか言いようがなかった。
最後のドノバンのあのトラップでラミレスをかわしたシーンなんかはまさに世界レベル。
シュートも落ち着いてたし、この2点目でアメリカが世界でなを轟かせる日がきたと確信させられたが・・・。
ただ、ブラジルが黙ってはなかった。
後半の立ち上がりに、L・ファビアーノの見事な反転からのシュートが決まり、これで1点差。
ここからアメリカはさらに防戦一方に。
攻めの糸口すら見つけられない展開に。
そんな中、カカのヘディングシュートは明らかにゴールラインを割ったにも関わらず、ノーゴールと、ジャッジが味方についてくれた。
こういう判定があると、そのままアメリカがいってしまいそうな展開ではあったが、それが・・・。
王者はそれでも王者だった。
スペインを封じ込めれたのは、最後までスペインが中での攻撃を選択し、なおかつパスで崩そうとしてしまってたからで、このブラジルみたいに個人での仕掛けが少なかったから。
個人能力で劣るチームには個人技で勝負。
ブラジルのこの姿勢にアメリカが我慢できなかった。
最終局面を個人で突破され、中に人数を裂かれると、アメリカのあの固いDF陣もどうしようもなかった。
最後はCKからルッシオに逆転ゴールを叩き込まれ、ジ・エンド。
ただ、この大会、アメリカが得たものはそうとう大きかったはず。
ブラジルは2点のビハインドももろともせず、後半に3得点を挙げて、見事な逆転勝利。
ブラジルの強さがまざまざと浮き彫りになった。
あれだけ、前半押さえ込まれ、慌てそうな展開に陥りそうなところを、ブラジルの9番が9番らしい仕事でチームを救った。
前半のL・ファビアーノを見てると、またブラジル国内で批判を浴びそうなできだったが、後半に復活。
これでホナウド、アドリアーノの復帰待望論もちょっと落ち着くだろう。
今シーズンをどのように過ごすかはわからないが、本大会もこの男が9番をつけてるはず。
カカ、ホビーニョもいい仕掛けを展開できてたし、マイコンも相変らずのプレーを披露。
ラミレスにはちょっと疲労が伺えたが、この男の発見は今大会の収穫。
それと、またまたドゥンガの見事な選手交代。
このラミレスに見切りをつけ、エラーノを投入。
このエラーノのCKが逆転ゴールを生んだ。
負けられないトーナメントになって、2試合続けて、交代選手が結果を出したブラジル。
前回大会みたいに、カルテット・マジコなる夢物語がない、現実的なセレソンがここに誕生した。
ドゥンガのサッカーは世界制覇に近いサッカーなのかもしれん。
魅せれる選手もしっかりいるし、ヨーロッパでの大会ではないってことを考えると、6度目の世界制覇ってことも。
このコンフェデで、ブラジル-スペインを見てみたかったが、それは本大会までの楽しみにとっておこう。

スコア 2-3

<得点者> 
アメリカ   デンプシー、ドノバン
ブラジル   L・ファビアーノ×2、ルッシオ
~愛丸's MVP~
L・ファビアーノ(これぞ、セレソンの9番。欲しい状況でしっかり点を決めてみせた。あの1点目の振り向きざまのシュートはなかなかのもの。あれで勢いがついた)