愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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ローマ-トリノ

2009-06-02 10:18:25 | セリエA
観戦日 6/2(火)       

愛丸’s チェック
ローマはこの最終節になにかがかかってるという状況ではない。
CLへの出場権は逃したが、ヨーロッパリーグ戦の出場権は手に入れた。
これがローマにとって、満足のいく結果ではないが、シーズン開幕当初の不出来さを考えると、よくやったと思う。
トッティがいない状況をうまく乗り越えられないという弱点は相変らずだが、これは来シーズンの課題だろう。
トリノはこの試合に残留をかける。
前節、ホームでジェノアに負けたことにより、ボローニャと勝ち点で並び、当該チーム同士の直接対決の結果でボローニャが上に。
トリノはここで勝たないといけない。
勝ってもボローニャの結果にもよるが、とにかく勝ち点3は必要不可欠。
死に物狂いでローマを倒しにいってもらいたい。

ローマはトリノ相手に手を抜いて戦うことはなかった。
オリンピコでの今シーズンラストマッチだし、八百長的な仕草はひとつも見られなかった。
これがプロというもの。
先制されたときは、このままダラダラいくかと思われたが、けが人が出たことがローマにとってプラスに。
ペロッタのけがで途中出場したヴチニッチが、いつものパフォーマンスができてたし、先発したメネーズもここにきてローマに必要な選手と実感させる働き。
前節もそうだったが、ようやくイタリアって地と、ここのサッカーに馴染んできた。
まだまだ若い選手だし、このまましっかりやっていければ、ローマで必要とさせる選手になるはず。
トッティも最後に点を取れたし、これで13得点。
出場試合が23試合ってことを考えると、この男がフルで出場できてたら・・・と思う。
なかなかあのゼロトップを披露することができず、シーズン途中でシステム変更を余儀なくされ、苦しいシーズンだったことに間違いはない。
スパレッティもこのままローマを率いるかどうかわからないが、このままいってくれれば、来シーズンは間違いなく4位以内は確保できるだろう。
メクセスも引き抜きの噂が絶えず、フアンもけがが多い。
このふたり以外に頼れるCBがおらず、ここの補強が第一だろう。
この試合でもメクセスのパフォーマンスを見てたら、絶対に手放してはならない選手。
アルトゥールがだいぶ落ち着いたパフォーマンスでセリエAの舞台でもやっていけそうな雰囲気ではあるが、ドニのバックアッパーとしてはまだ心もとない。
守備陣の強化が図れれば、ローマは必ず復活する。
トリノは前節の敗戦が緒を引き、最終節でボローニャを逆転することはできなかった。
ホームでのジェノア戦をしっかりものにしてたら、こうはならなかったかも。
試合開始前からどうも追い込まれてる感じだった。
そんな中、ベントラ、ロジーナはいつも以上のパフォーマンスでチームを残留にと必死で戦った。
ロジーナなんかドリブルでの仕掛けもよかったし、ラストパスの精度も高かった。
このファンタジスタを要しても、18位という結果。
これが何を意味してるのか。
ベントラもここまでスタメンでやってきたわけではないが、前節、今節と、いいところでしっかり働くころができた。
このローマ戦、破れはしたが、このふたりに関しては及第点の出来。
それと、目を引いたのが、途中出場のドノフリオ。
まだ若い選手みたいだが、セコンダプンタとして、これから注目してもいいかも。
ただ、活躍の場がセリエBになるため、なかなかお目にかかれないだろう。
次、この男を見るとき、どこまで成長してるか楽しみ。
トリノに関して、いいことばかりを書いてみたが、この結果を生んだのは、チャンスをものにできなかったこと。
何度カウンターで決定機を作ったことか。
3対2、4対3と数的優位なカウンターで1点でも取れてれば、違った展開になったはず。
トリノがドローの状況が続けば、ボローニャは楽に戦えるわけだし、全てが悪い方に。
あのカウンターをものにできなかったのはほんとに痛い。
トリノの降格により、またセリエAの舞台からトリノデルビーが消滅してしまった。
あの熱いデルビーが見れるのがいつになることやら・・・。
トリノには早々にセリエAの舞台に舞い戻ってきてもらいたい。

スコア 3-2

<得点者> 
ローマ   メネーズ、ヴチニッチ、トッティ
トリノ   バイラッティ、ベントラ
~愛丸's MVP~
メクセス(サスペンションの多さはたまに傷だが、CBの能力はかなり高い。この試合でもゴール前でしっかり壁を作った)

オサスナ-R・マドリー

2009-06-02 01:01:48 | リーガエスパニョーラ
観戦日 6/1(月)       

愛丸’s チェック
降格の残りひとつを賭けて、多くのチームが熾烈な争いを演じるであろう最終節。
順位的にも、対戦相手にも、一番不利なのがこのオサスナ。
エンパテなら他のチームの結果によるが、勝てば、ベティスとバジャドリーが直接対決のため、残留を決めることができる。
ただ、相手はマドリー。
そう簡単に勝てる相手ではない。
ただ、オサスナは前節、スペイン初の3冠を成し遂げたバルサにカンプ・ノウで勝利してる。
それに加えマドリーはクラシコ以降4連敗中。
レイノデ・ナバーラの声援を力に変えれば、なんとかなるかもしれん。
マドリーは間違いなくモチベーションは低いはず。
ただ、5連敗は許されない。
それをストップするだけの試合になると思うが、この雰囲気で、しっかり戦うことができるかどうか・・・。

オサスナが最終節で決めた。
先制される厳しい展開になったが、早い時間に追いつき、マドリーのカンテラ出身のファンフランがオサスナをプリメイラに留める貴重なボレーを叩き込んだ。
あの逆転ゴールはオサスナの歴史に残るゴールに。
これぞゴラッソ。
あんなダイレクトボレー、もう一度お願いしても絶対に無理だろう。
それにしても、全員がよく動いた。
DF陣はこの試合がラストマッチになるクルチャガを中心に穴はなかったし、GKリカルドも見事なセーブで失点を防いだ。
足を痛めながらも最後まで戦い抜いた姿には感動すら覚えた。
ここまでしっかり守ってくれたら、攻撃陣も自分たちの仕事に専念できる。
この攻撃陣も、しっかり守備に廻ってたし、マドリーがいい攻撃ができてたのも、前半の初めだけで、ほとんど何もやらせなかった。
パンディアーニなんかは、ここまで守備ができるのかと疑いたくなった。
残留争いってのがここまでひとを変えるのか。
トップでそう動き回るイメージがなかったんだが、ここにきて新境地を開拓したかも。
まだ来シーズンもプリメイラでプレーできるわけで、また違ったパンディアーニが見れるかも。
プラシルもいい働きができた。
左のサイドで張るだけでなく、中に入ってのプレーもよかったし、エンパテに追いつくシュートも見事だった。
ここまで全体がいいサッカーができるんだから、もっとこれをシーズン通してやれてれば、こんなに苦しまなくてよかった。
レイノデ・ナバーラのサポーターもここってところだけあの声援だったわけで、もっと力を貸してたら・・・。
でも結果が全て。
この最終節で残留を決めたわけだからそれでいい。
この熱い気持ちを忘れず、来シーズンは戦ってもらいたい。
問題はマドリー。
もう2位が確定してるからこれでもいいんだろうが、クラシコ以降、あまりにも酷すぎる。
これが昨シーズンまで2連覇した王者か?
この試合、一番酷かったのがカシージャス。
この男のこんな低調なパフォーマンスは見たことがない。
確かにシーズンの初めはどこか気の抜けたプレーが目立ったが、ここまで酷い内容ではなかった。
プラシルのエンパテに追いついたゴールもあのニアサイドを抜かれてはいかん。
そう強烈なシュートでもなかったし、距離もあった。
確かに飛んだコースはよかったが、カシージャスの力を持ってしたら、そう難しいものではなかっただろう。
キックのミスもスローのミスもあったし、ここに気持ちがなかった。
先が思いやられる。
といっても、これで今シーズンは終わるわけで、まさかこのパフォーマンスを来シーズンまで引っ張ることはないはず。
恐らく今シーズンでマドリーを離れることになるであろうM・サルガドはいいところなく、この試合を終えた。
不可解なロハで一発退場になり、後味の悪いものに。
フンタラールもドブレで退場になり、マドリーは5連敗に値するパフォーマンスだった。
L・ディアラ、イグアインには何か感じるものがあったが、ここで奮起してもらいたかったラウルもパッとしなかった。
クラシコ以降のマドリーを考えると、とても2位のチームとは思えない。
それほど、あの敗戦は響いたんだろう。

このオサスナの勝利で、レクレ、ヌマンシアに次ぐ降格するチームはベティスに。
バジャドリーとのエンパテが痛かった。
ヘタフェと勝ち点では並んではいたが、当該チームとの直接対決で分が悪かったため、降格に。
これで来シーズンはデルビー・アンダルースがプリメイラの舞台から消えることに。
熱いデルビーがまたなくなってしまった・・・。

スコア 2-1

<得点者> 
オサスナ    プラシル、ファンフラン
R・マドリー  イグアイン
~愛丸's MVP~
プラシル(効果的な動きが目立ったし、あのエンパテに追いつくゴールでチームの士気が高まった。ファンフランも降格から救ったひとりだが、この男の貢献度も大きい)