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河合隼雄さんの書いた「子どもの宇宙」という本を読み始めた。
最初からドキリとするようなことが書いてある。
~大人たちは小さいこどもを早く大きくしようと焦るあまり、子どもたちの中にある広大な宇宙を歪曲してしまったり、回復困難なほどに破壊したりする~
その他、子どもたちの本(詩の本)があまりにも素晴らしいので勧めると、ある大人が
「それでも、あれはフツウのことでしょう」
と言われてしまった、というくだりがある。
「子どもの宇宙」は壮大なのに、大人の物差しで「それはフツウ」と観る。
そんなことが実際には多いのかもしれない。
しかし私はSOHO CITYに集った優秀なSOHO社長に、子どものような瑞々しい感性を持たれているな、と感心したことが度々ある。
横河電機専務だった杉山卓さん、ジャパンシステムの社長・会長を歴任された前田隆正さん、メディカルシステムの永井重実さん、ダイナミックアーツ代表で日本のベンチャーの先駆けと言われた金澤磐さんなどは、まるで子供のように眼を光らせ夢中で話をされていた。
自分で汗をかき物事を動かしてきた人は、心のどこかに「子どもの宇宙」を持って生きているのではなかろうか。
彼らの原動力はそこから来る。
若々しく柔軟な発想もそこから来る。
逆にそれらをなくしてしまった大人には、もう何事も「フツウ」としか映らなくなる、とか。
「子どもの宇宙」それは広大で複雑な世界。
この春はいい本に出逢えてうれしい。