河瀬ビジネスサロン ライフワークを育てよう!

コーディネイター河瀬謙一@SOHO CITY みたかからの発信。
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実行へのヒント-624

2014年02月13日 | Weblog
耳学問

およそ人は社会に出てから初めて本格的な勉強をする。

学校でのそれを机上の学問。
その成績優秀者を「学校秀才」と呼ぶ。

社会に出ると、すでに分かっている問も答えもないことがわかる。
その時一人前の社会人になる。
それから本当の学問が始まる。
実学とか活学とか呼ばれるものだ。

学校秀才でも実学を学ぶと確かな人になるが、そうでなければただの元秀才。
学んだことで全てが分かる、と思い込むのは「知識病」という病いである。

一方、実学だけの人も危ないので、その危うさに気が付いた人は高校生に戻った
気分で勉強をし直すらしい。
すると、以前は理解しずらかった理論がどのような背景から生じたか。
それだけではなく、その理論を発見したり考えた人の人柄まで推測でき実に楽しい、
と言った人がいる。
学問とはそのようなものであろう。

学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ば座れば則ち殆し
なるほど、である。

もっともどちらにも学ばない人はいるが。

さて、実社会を学ぶ方法のひとつに耳学問を挙げたい。
あるとき学校関係のOB会で、現代の年配者から学ぶべきものが、あるや無しやが話題に
なった。
私は即座に「得るものがある」
と応えた。

人と人との会話から、横に座っているだけでえもいわれぬエッセンスを学ぶ時がある。
それは学問としては最高位に位置するものだと思われる。

福沢諭吉など、取り巻きを集めて良く散歩したのは、その極意を伝えるためであろう。
それは暗黙知の類だから、アナロジー(比喩、類推)をもって語ったに違いない。

実感のこもった良い話を聞くと、がぜん学びたくなるのが人である。
それは何歳になっても止むことがない。
楽しみはこんなところにも潜んでいる。

メールとスマホの時代にも、きちんとした場では耳学問は生きている、と言いたい。
耳学問を大切にしよう。





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