このところ、寝つきが悪くなり、なかなか眠りにつくことが出来なくなってしまいました。大抵こんなときは、手元にある本を適当に読みながら、時を待ちます。ということで、もう何年も前に買った「周平独言」というかなりのボリュームの本を読み直し始めました。
「周平独言」は時代小説家の藤沢周平が、エッセイ風に書き綴ったものですが、読んでいるとだんだん目が冴えてくるほど引き込まれるのです。
ぼくはもう相当前からブログやホームページを書いているのですが、自分でもなかなか納得する文章が書けません。そんな時、ある友人から「それじゃ、一度藤沢周平さんが書いた『周平独言』を読むと参考になりますよ」といわれて、早速買い求めました。もう数年前のことです。
本を推薦してくれた方は、元アナウンサーで、現役の時から小説を書いたり、朗読を教えたりしていた方ですから、いわばプロの方なのでしょう。その方のお声がけですから、先ず間違いないだろう、と信じて読んだのがはじめでした。
改めて今、再読して見ますと、川の流れのように実に読みやすく、どことなく人柄を彷彿とさせる文章です。なるほど!と思いました。そういえば先日NHKのラジオ喫茶店を聴いていますと、言語学や日本語の表現について話していました。正岡子規などは今読んでも読みやすいといわれています。夏目漱石もそうだそうです。
書き文は同時に読み文としても一定のリズムがないと良い文とはいえないそうです。読んでいても一息入れる『間』が取られているかで判断もできるという話を聴いていました。
実に奥深いものだなあと感嘆しながら、藤沢作品を読み続けています。こんなうまい文章を書けたら、ぼくもプロの作家にでもなれるのかもしれませんが、何を書いても納得できないのは、もう格が違うとしか言いようがありませんね。
それでも懲りずに書き続けるのは、ぼくの根性でもなさそうです。お楽しみかもしれません。読み手しらずの「独言」と思い直しました。
やさしいタイガー
追:昨日公開したブログに書き損じの文が出てしまいました。何の脈絡もありませんのでご放念下さい。ぼくのミスでした。
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