ブログ人 話の広場

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怖いあんちゃん

2006-09-12 19:27:08 | ブログ

 この人はいつも何か自分に降りかかってきたら、「バカ野郎!何しとるんじゃ!」とどこの言葉かわからないが、怒鳴り散らすタイプの人間なのだろうか。 悪い人の袖に触れたものだ。みるからに怖いアンちゃんふうな歩き方、顔の表情、初めからもうすでに切れたまま人生を送っている人かもしれない。 実は道路で自転車に乗っているぼくがその男を横切ろうとして、ほんの少し洋服に触れた程度だったのだが、思わず急ブレーキをかけたぼくの方が転倒してしまった。  いきなり怒鳴られた。 「そりゃ、ぶつかったあんたがわるいわ」といわれること覚悟で白状しているのだが、身体にもろにぶつかったのではない。きっとびっくりしたのだろう。それにしても「どっちむとるんじゃ!この馬鹿が」とののしられてひたすら「すみません」で済ませて、すぐに退散した。

 通り過ぎて信号待ちして道を曲がりきったとき、いきなり「自転車なんか乗るな、このバカ野郎が!」と大声でまた怒鳴られた。ぼくは一瞬”エッ、まだこんなところを歩いていたのか、気が付かなかった”と心で思いながら、止まらずに手を挙げてわびた。ことは済んだが、なんだか後味の悪い気分になった。”大丈夫ですか”と心配してよってきて助けてくれるやさしい人も多いと思うが、こんなことですぐ切れるような人間がむしろ多くなってきているのかもしれない。

 何かいらいらして落ち着かず、ちょっとしたことで心の内側をむき出しにする大人の言動が、結局子どもにも影響を与える今の日本人、何か日本人って本当に心の優しい民族なのか、気短な民族なのか、戸惑う。こんなときに「やさしさのある国づくり」などとどこかの総理候補者がいっても、なんだが空しい思いにさせられる。 もっとも自分の不注意を棚に上げての不快さであることを承知の上なのだが。とにかく怖いアンちゃんが多いように思う。 それでも乗るぞ、自転車には。70歳の反骨が赦さない。そうだ。ぼくも案外気が短いのかな。

                                                       やさしいタイガー


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