よりによって野外彫刻を守るために懸命に努めているリーダーがとんだ預かりものを見つけてしまいました。聞いてびっくり、無責任な役所の対応に怒りを覚えるやらのお話。
昨日この方が、北海道銀行本店の東側の歩道を歩いているとき、街路樹に大きな円形の金属製の野外彫刻が陽の光に輝いている作品を眺めていました。ふと近くによって見ると、本来作品に貼付してある重たい碑を記した銅製の掲示板が剥がれて下に落ちていたのを見つけたのです。どうしたものか悩んだ末、拾得物としてまず警察に行きました。要領の得ない返事で受け取り拒否。
ついで市の関係部所と思われるところに持ち込んだら、「作品は市の管轄ではないので、道の開発部にでも行かれたらどうですか」とここも拒否。では、と道の開発部に行って見ると、これも政令都市の札幌市の所有でしょう、と再度市に行く羽目に。いったいこの名作の掲示板はどこのものなの、と官庁をいったりきたり。
「結局どこのセクションも受け取ってくれないので、今ぼくが宝物を保管しているのですよ」と笑いながら話していました。「へー」と驚きながら、いったい作品はどこの許可を得て建てたのか、作家も作品も嘆かわしく思っていることでしょう。美しい詩が彫りこんでありました。裏を見ると乱暴につけた接着剤の跡がもう効能を失った姿を見せていました。
文化果つる都市は発展しないと言われますが、このような貴重なものへの愛着なくして誇りうる街になって行くのでしょうか。小さなことへの目を養わず、新幹線のような先行きの不透明なものへの執着で北海道は心の美しい都市になるのか、 住んでいて恥ずかしくなりました。
やさしいタイガー
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