ブログ人 話の広場

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今や不信の時代

2011-10-30 15:39:43 | 日記・エッセイ・コラム

 テレビ視聴をやめてから、もう3ヶ月くらいになるでしょうか。最初は戸惑ったこともありましたが、今ではもっぱらネットと新聞で情報を得ています。とりわけ不自由を感じたことはありません。不思議なことです。何を見ていたのか、と。

 東日本の震災後、入ってくる情報はまことに体たらくなニュースばかり。殆どの自治体が国をまったく信じていないという現実にこの日本はどうなるのだ、と愕然としています。ニュースでしか社会の動きが見えない今、誰かが真実を隠しているとしか、いえないような情けない有様。

 だんだんニュースも見たいくないという心境にもなってしまいます。東京電力をはじめ電力会社は自己防衛に走っていますし、PTTについては賛否真っ二つ。政争になりつつあります。選挙の投票を意識しているのか、心にもない鉢巻をして気勢を上げている姿には、不潔感すら感じます。前の農水大臣はPTTに入るのなら、離党するといきまいています。

 確かに民主主義だからなにを主張してもよいといえばそうとはいえないでしょう。日本は無茶苦になるのでしょうか。学者も両論を主張しているのでしょうから、自分の立場を鮮明にするのを避けているようです。 これなら民主主義とはいいがたいのではないでしょうか。

 こうした不信が増殖する中で、いろんな分野で開発に取り組む中小企業や農家の人びと、良心的な研究者がいることも忘れてはならないとも思います。ジャーナリスト達はもっとそういう真摯な取り組みをする人と技術を紹介し、まったく知らない知識の低層の人たちに積極的にアピールするくらいの姿勢をみたいものです。

 今の時代は不信の時代だともいえますが、それで暗い世の中かどうかはぼくにはわかりません。ただ明るい材料を見つけるのは困難な時代だということだけは間違いないようです。ニュースバリューのあるものばかり見つめるのではなく、目立たないが社会の片隅で恵まれない条件の中で、何かに取り組む人たちが浮上できるような世の中にしていきたいものです。

やさしいタイガー