たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はショパン:スケルツォです。
さて、2日ほど空いてしまいましたが、別に何かあった訳じゃないんですけど、なんというか気が乗らなかったというか、なんと言うか(うゎ~ナマイキ)毎日楽しみにされていた方はお待たせしました、ゴメンナサイ。
これまでにも、このブログで結構いろんな曲を紹介してきたつもりですが、そういえば、ショパンのスケルツォをまだ紹介してなかったんですね。という訳で今日は「スケルツォ」なんですが、例によってgoo辞書で調べてみると、
【スケルツォ】〔冗談・たわむれの意〕(1)交響曲・四重奏曲・ソナタなどの第三楽章に用いられる、三拍子の急速で快活な音楽。諧謔(かいぎやく)曲。(2)ロマン派の時代に成立した独立の器楽小品。劇的または諧謔的内容をもつ。
…だって、ちなみにイタリア語みたいです。
なんとなく、「第3楽章」で使われているイメージの強いこの曲ですが「冗談・たわむれ」っていうのが、以外というか、そういえばそんな気もするというか…、
なんとなく微妙なニュアンスですが、今回のショパンのスケルツォはピアノ曲なので、goo
辞書によるところの(2)の方ですね。なので、特に第3楽章というわけではなく、ピアノソロの曲です。ちなみにショパンは全部で4つの「スケルツォ」を作曲していて、それぞれが独立した曲で作曲時期も別々に作曲されているようです。
第1番:甲高い音がひとつ響いたかと思うと、すぐに流れるような怒涛のピアノが
あふれ出すようにフレーズを重ねていきます。
低音に落ち着いたかと思うと、すぐにうねるように情熱的で抑え切れない感情を
一気に吐き出すように、崩れ落ちるようなメロディが心にグサッと突き刺さるような
鋭い音を聴かせます。
前半は、とても感情的なフレーズが続きますが、中間部ではしっとりと寂しげな
表情を聴かせてくれます。着かれきった身体にそっと上着をかけてくれるような
やさしいフレーズが、それまでの怒りに触れた感情をやさしく包んでくれるように
おだやかに響きます。
しかし、また冒頭のように、キーン♪と高い音が響くと、忘れようとしていた
怒りがふつふつとよみがえるように、じわじわと抑えていた感情が再びよみがえって
きます。高音と低音が激しく混ざり合うフレーズが続くと、最後はドン底に落ちて
いくような悲劇的な結末を迎えてしまうようです。
第2番:中低音がボソッとつぶやいたかと思うと、低音が激しく響き渡りこだまする
中に高音のフレーズを入れてきます。
高音のフレーズは冷静さを保とうとしますが、低音から湧き上がるようなリズムに
押されると、両者が混ざり合っていきます。
「冷静と情熱の間」みたいなのがありましたが、まさに両者がせめぎ合うような
もどかしくも、熱い想いが伝わってくるようです。
曲調が少し落ち着くと、それまでとは一転しておだやかな、というよりは諦めにも
似た寂しいフレーズが、ポツリポツリとつぶやき始め、やがてそれがメロディに
変わっていきます。懐かしく良かった頃を思い出すようなフレーズがなんとなく
ノスタルジックに聴こえてきます。
楽しかった頃の思い出が走馬灯のように頭をよぎると、めくるめく想いが駆け巡り
思わず涙を流さずにはいられないような、激しい感情が再びよみがえり、やがて
それは、冒頭のフレーズと共につらい現実を思い出させるかのようにして目の前に
突きつけられているようです。
しかし、最後はそんな辛い思いをふっ切るかのように前向きに明るく振舞って
明日に向かって突き進むようにして終わっていきます。
第3番:ドギマギするような不安定なフレーズが、どよめきながら始ると、やがて
力強くそれを繰り返し、不安定な曲が激しくなっていくのかと思いきや、
しばらくすると、曲調はガラッと変わり、キラキラと輝くような美しい旋律が
流れてきます。
静かな夜にひっそりと咲く桜の花びらが、風に舞ってヒラヒラとその薄紅色の
花びらを夜空に散りばめていくように、鮮やかなフレーズを聴かせてくれます。
途中、そんな優雅な雰囲気を切り裂くような冒頭の激しいフレーズが挟まり
ますが、再び美しいフレーズを聴かせます。
美しいフレーズは次第に盛り上がりますが、それが頂点に達すると、やはり
混迷した激しいフレーズに変わってしまい、荒れ狂うようにのたうちまわり
ながら、激しく終わります。
第4番:低音が優しく響き、落ち着いたフレーズが続くと、キラリと輝くような
高音のメロディが流れ星のように鮮やかに曲を彩ります。
穏やかな中音域の中を転がるような高音のフレーズが何度も流れると、
独特な雰囲気が曲を包んでいきます。
しかし、中盤ではそれまでのリズムを崩すようなフレーズが入ってくると
曲調は沈んだように切ないメロディが流れてきます。
切ないメロディが静かに続くと、やがてそれが動揺にかわり激しくゆすぶられると
迷走してしまいそうになりますが、ふと我に返ったように冒頭のメロディに
戻ります。しかし、冒頭のメロディは何度もアレンジされていき、その度に
洗練され鮮やかなフレーズを紡ぎ出していきます。
そして最後には、鮮やかに美しいフレーズに生まれ変わり華麗に羽ばたくように
してその旋律を聴かせると見事に終わっていきます。
ショパンのスケルツォの場合、一般的な交響曲などの3楽章で使われているスケルツォとは、全く違ったイメージがする曲ばかりだと思います。スケルツォと聴くとなんとなく陽気でコミカルな曲調のイメージがありましたが、ショパンの場合は全く例外なのかもしれません。
評論家シューマンに言わせると、「これが冗談(スケルツォ)なら真面目ならどうなるんだ。」とまで言われたとか、言われないとか。
そう言われると確かにその通りの気もするショパンのスケルツォですが、まあ、それはそれとして、「スケルツォ」を意識せずに、単純に「ショパンの曲」として聴けば、深みがあって、繊細かつ大胆なショパンの魅力ある作品のひとつである事は間違いないと思います。
≪オススメCD≫
カツァリスのピアノでどうぞ。
【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★ →情☆☆☆☆☆
楽:☆☆★★★
≪全然関係ないけど≫
第2番で言葉だけ引用したので…、一応。
実際、見たことないんですけど、…一応。
≪おすすめシチュエーション≫
揺れ動くこころの動きを描写したようなショパンです。
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく
今日はショパン:スケルツォです。
さて、2日ほど空いてしまいましたが、別に何かあった訳じゃないんですけど、なんというか気が乗らなかったというか、なんと言うか(うゎ~ナマイキ)毎日楽しみにされていた方はお待たせしました、ゴメンナサイ。
これまでにも、このブログで結構いろんな曲を紹介してきたつもりですが、そういえば、ショパンのスケルツォをまだ紹介してなかったんですね。という訳で今日は「スケルツォ」なんですが、例によってgoo辞書で調べてみると、
【スケルツォ】〔冗談・たわむれの意〕(1)交響曲・四重奏曲・ソナタなどの第三楽章に用いられる、三拍子の急速で快活な音楽。諧謔(かいぎやく)曲。(2)ロマン派の時代に成立した独立の器楽小品。劇的または諧謔的内容をもつ。
…だって、ちなみにイタリア語みたいです。
なんとなく、「第3楽章」で使われているイメージの強いこの曲ですが「冗談・たわむれ」っていうのが、以外というか、そういえばそんな気もするというか…、
なんとなく微妙なニュアンスですが、今回のショパンのスケルツォはピアノ曲なので、goo
辞書によるところの(2)の方ですね。なので、特に第3楽章というわけではなく、ピアノソロの曲です。ちなみにショパンは全部で4つの「スケルツォ」を作曲していて、それぞれが独立した曲で作曲時期も別々に作曲されているようです。
第1番:甲高い音がひとつ響いたかと思うと、すぐに流れるような怒涛のピアノが
あふれ出すようにフレーズを重ねていきます。
低音に落ち着いたかと思うと、すぐにうねるように情熱的で抑え切れない感情を
一気に吐き出すように、崩れ落ちるようなメロディが心にグサッと突き刺さるような
鋭い音を聴かせます。
前半は、とても感情的なフレーズが続きますが、中間部ではしっとりと寂しげな
表情を聴かせてくれます。着かれきった身体にそっと上着をかけてくれるような
やさしいフレーズが、それまでの怒りに触れた感情をやさしく包んでくれるように
おだやかに響きます。
しかし、また冒頭のように、キーン♪と高い音が響くと、忘れようとしていた
怒りがふつふつとよみがえるように、じわじわと抑えていた感情が再びよみがえって
きます。高音と低音が激しく混ざり合うフレーズが続くと、最後はドン底に落ちて
いくような悲劇的な結末を迎えてしまうようです。
第2番:中低音がボソッとつぶやいたかと思うと、低音が激しく響き渡りこだまする
中に高音のフレーズを入れてきます。
高音のフレーズは冷静さを保とうとしますが、低音から湧き上がるようなリズムに
押されると、両者が混ざり合っていきます。
「冷静と情熱の間」みたいなのがありましたが、まさに両者がせめぎ合うような
もどかしくも、熱い想いが伝わってくるようです。
曲調が少し落ち着くと、それまでとは一転しておだやかな、というよりは諦めにも
似た寂しいフレーズが、ポツリポツリとつぶやき始め、やがてそれがメロディに
変わっていきます。懐かしく良かった頃を思い出すようなフレーズがなんとなく
ノスタルジックに聴こえてきます。
楽しかった頃の思い出が走馬灯のように頭をよぎると、めくるめく想いが駆け巡り
思わず涙を流さずにはいられないような、激しい感情が再びよみがえり、やがて
それは、冒頭のフレーズと共につらい現実を思い出させるかのようにして目の前に
突きつけられているようです。
しかし、最後はそんな辛い思いをふっ切るかのように前向きに明るく振舞って
明日に向かって突き進むようにして終わっていきます。
第3番:ドギマギするような不安定なフレーズが、どよめきながら始ると、やがて
力強くそれを繰り返し、不安定な曲が激しくなっていくのかと思いきや、
しばらくすると、曲調はガラッと変わり、キラキラと輝くような美しい旋律が
流れてきます。
静かな夜にひっそりと咲く桜の花びらが、風に舞ってヒラヒラとその薄紅色の
花びらを夜空に散りばめていくように、鮮やかなフレーズを聴かせてくれます。
途中、そんな優雅な雰囲気を切り裂くような冒頭の激しいフレーズが挟まり
ますが、再び美しいフレーズを聴かせます。
美しいフレーズは次第に盛り上がりますが、それが頂点に達すると、やはり
混迷した激しいフレーズに変わってしまい、荒れ狂うようにのたうちまわり
ながら、激しく終わります。
第4番:低音が優しく響き、落ち着いたフレーズが続くと、キラリと輝くような
高音のメロディが流れ星のように鮮やかに曲を彩ります。
穏やかな中音域の中を転がるような高音のフレーズが何度も流れると、
独特な雰囲気が曲を包んでいきます。
しかし、中盤ではそれまでのリズムを崩すようなフレーズが入ってくると
曲調は沈んだように切ないメロディが流れてきます。
切ないメロディが静かに続くと、やがてそれが動揺にかわり激しくゆすぶられると
迷走してしまいそうになりますが、ふと我に返ったように冒頭のメロディに
戻ります。しかし、冒頭のメロディは何度もアレンジされていき、その度に
洗練され鮮やかなフレーズを紡ぎ出していきます。
そして最後には、鮮やかに美しいフレーズに生まれ変わり華麗に羽ばたくように
してその旋律を聴かせると見事に終わっていきます。
ショパンのスケルツォの場合、一般的な交響曲などの3楽章で使われているスケルツォとは、全く違ったイメージがする曲ばかりだと思います。スケルツォと聴くとなんとなく陽気でコミカルな曲調のイメージがありましたが、ショパンの場合は全く例外なのかもしれません。
評論家シューマンに言わせると、「これが冗談(スケルツォ)なら真面目ならどうなるんだ。」とまで言われたとか、言われないとか。
そう言われると確かにその通りの気もするショパンのスケルツォですが、まあ、それはそれとして、「スケルツォ」を意識せずに、単純に「ショパンの曲」として聴けば、深みがあって、繊細かつ大胆なショパンの魅力ある作品のひとつである事は間違いないと思います。
≪オススメCD≫
カツァリスのピアノでどうぞ。
ショパン:バラード集&スケルツォ集カツァリス(シプリアン), ショパンワーナーミュージック・ジャパンこのアイテムの詳細を見る |
【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★ →情☆☆☆☆☆
楽:☆☆★★★
≪全然関係ないけど≫
第2番で言葉だけ引用したので…、一応。
冷静と情熱のあいだポニーキャニオンこのアイテムの詳細を見る |
実際、見たことないんですけど、…一応。
≪おすすめシチュエーション≫
揺れ動くこころの動きを描写したようなショパンです。
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併録されている「バラード」もそうだけど、ショパンの場合は在来の音楽用語を覆す新しい方式を生み出すようです。(ややこしい)
勿論、「スケルツォ」はイタリア語です。
解説書によると“劇的で、火と燃える音楽である”
と書かれていました。その通り、目まぐるしい動きが特徴ですね。特にカツァリスのが典型的な例です。
今は季節の変わり目なのか、つい、うとうとしてしまいますよね。それは私も同じことです。
体調には気をつけたいですね。
どんなかなぁと思って、耳をすまして聴いていると、激しい動きについていけなくなりそうになりますが、
意識せずにCDを流していると、自然にスルッと聴けちゃうんですよね。
なんとも不思議な魅力を持ったカツァリスのショパンです。