初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

交響曲第2番  (ベートーヴェン作曲)

2006年08月16日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:交響曲第2番です。

この曲も、交響曲第1番と同様にまだまだ、ベートーヴェンらしさがピンとこない曲かもしれないです。前半はそれらしい所もいくつか出て来ますが、やはりどうなんでしょう?ハイドンやモーツァルトといった作曲家を意識して書いた作品なんでしょうか?ベートーヴェンのゴツい感じを期待して聴くなら、その意味ではハズレの作品ですが、意識せずに単純に面白い曲として聴くなら、とても興味深い作品のひとつなんだと思いますよ。


 第1楽章:この曲も「ジャ、ジャーン」と始まります。弦楽器を中心にゆっくりとした序奏
 (イントロ)が続き、随所にベートーヴェンらしさが現れてきていると思います。
 しかし、序奏が終わりテンポが速くなり勢いが付いてくると、やはりどこかハイドンを思わ
 せるようなフレーズになりますが、どうでしょう?軽快なテンポがそう思わせるだけなんで
 しょうか。ベートーヴェンの作風と言えばそう聴こえなくもないんですが、微妙なところだ
 と思います。

 第2楽章:弦楽器のやさしくゆっくりとしたフレーズで始まります。クラリネットが入って
 くると、とってもなごやかに聴こえてきますね。そして、しばらくするとホルン、ファゴット
 クラリネット等の可愛らしいフレーズが始まり、とても明るい雰囲気になります。
 途中では、若干暗い表情を見せる場面もありますが全体的には、ほんわかとした雰囲気で
 明るく落ち着いた曲調が続きます。

 第3楽章:ダイナミックな弦の音と、コミカルなホルンの響きが交互に続きます。対照的な
 二つのフレーズが絶妙に絡み合う面白い曲だと思います。キビキビとしたテンポのいい曲
 なんですが、どこか抜けてる気もします。そこが面白いですね。

 第4楽章:「ブルブルッ」み震いをしてしまいそうな、面白いフレーズで始まります。
 しかし、ここは終楽章ビシッと決めないと恰好が付かないので、なんとか恰好を付けようと
 トランペットや低音の弦楽器が頑張っていますが、4楽章冒頭のフレーズが何度も出て来ます
 から、どうにも恰好が付かなく聴こえてきます。コミカルなこのフレーズは始めて聴いた人
 は「ホントにコレがベートーヴェンなの??しかも交響曲だし・・・。」なんて感じる人も
 いるんじゃないでしょうか?最後は一応しっかりと終わっていますが、交響曲にしては、
 締りのない終わり方にも聴こえます。でもこの曲はそこがいいんでしょうね。

ベートーヴェンの交響曲の中でも1・2を争うほど影の薄いこの作品。特にタイトルが付いている訳でもなく、目立った批評を受ける事もなく、小難しく考えるときりが無いほど微妙な作品ですが、しかしそんな事を考えなくても面白おかしいベートーヴェンとして聴くと、興味深く聴ける作品なんだと思います。
ベートーヴェンの作品は思いっきり暗く真面目な曲か、もしくは思いっきり甘く美しいメロディの両極端なんだと思ってましたが、こんなに中途半端な・・・もとい、こんなにふざけた・・・もとい、こんなに面白い作品はまれだと思いますから、彼の貴重な作風の曲として聴くといいんじゃないでしょうか。


≪オススメCD≫
1&8番のセットでお楽しみください。どちらも明るいベートーヴェンです。

ベートーヴェン:交響曲第2番&第8番
ジュリーニ(カルロ・マリア), ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団, ベートーヴェン
ソニーミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと意外なベートーヴェンと言った感じでしょうか?

≪今週の桑野さんが聴いていた曲≫
ドラマ「結婚できない男」で主人公役の阿部寛さんが聴いていたのはスメタナの交響詩「モルダウ」でしたね。曲が盛上がってクライマックスに差し掛かったところで来客でしたが、作りがウマイというか、ニクイというか・・・。

♪スメタナの交響詩「モルダウ」の記事はこちら


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